井沢元彦のレビュー一覧

  • 英傑の日本史 智謀真田軍団編

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    真田幸隆、昌幸、信幸(信之)・信繁(幸村)の三代の真田一族を軸に、「逆説の日本史」の読者であればお馴染みの文脈で戦国後期の動きを読み解いている。歴史学ではない歴史が好きな人にオススメの一冊。

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    2018年11月12日
  • 学校では教えてくれない日本史の授業

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    歴史ものはほとんど読まないので新鮮。そして、この本に書かれていることも新鮮だった。
    過去、その時代においてコミュニティを支配していた貴穀賤金という意識。当時から今の日本人のこころにも根付いている和の精神、怨霊信仰、穢れ思想、言霊信仰。「なるほど、そう考えると確かに腹落ちするね」という事例が多い。非常に面白い。

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    2016年10月26日
  • 新装版 猿丸幻視行

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    おそらく初めて読むジャンルであろう歴史ミステリー?作品。
    折口信夫という名前は初めて聞いたが、柿本人麻呂はもちろん、宇合など少しマニアックな知識も日本史で学んだことを思い出して、物語とは別のところで楽しめた。また肝心の謎解き部分でも、歌の意味やそれにまつわるしがらみなどを紐解いていく過程おいて、歌人の技術がどれほど優れているかを味わうことができた。
    ただ、薬を飲んでタイムスリップをするという要素が必要だったのかは少し疑問に思った。単に初めから折口信夫が主人公の物語にしてもよかったのではないだろうか。

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    2016年10月16日
  • 逆説の世界史2 一神教のタブーと民族差別

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    キリスト教とは一口に言えば、約2,000年前にいたユダヤ教世界の中に生まれ、いちどは死んだイエスが死から復活したと言う奇跡を認め、イエスを人間でなく唯一の神と信じる宗教のことだ

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    2016年09月12日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    ネタバレ

    以前から古代史好きな方のレビューを読んで積読リストに入れてあったのだけど、この世界に踏み込む心構えがなかなかできなくて・・・
    でも、シリーズ累計500万部突破!というのを聞いて踏ん切りがつきました。(ミーハーすいません)
    全巻読むって決めなくてもいいよね?古代史好きなのでとりあえず一巻です。。

    日本の創世期について、著者が史料至上主義を排除し、新しい視点から見つめ直した新しい日本史です。

    書かれていないということはその事実がない、という認識が今までの歴史解釈であったのに対し(史料過剰重視)、著者は
    ・当時の人々にとって「常識過ぎる」ことは文献にわざわざ記載しないことを認識する。
    ・当時の人

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    2016年08月08日
  • 逆説の日本史19 幕末年代史編2/井伊直弼と尊王攘夷の謎

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    久々に幕末関連の本を読んだ。そのため、発見も多かったし、何より読みやすく、分かりやすかった。
    ただ、やはりこの本の通説批判が正しいだろうか?とは疑問を持たざるをえない。

    島津斉彬の死を暗殺と考えることは、通説では行われていない、という主張だが、証拠がない以上、断定して通説にすることはできないし、学者の中でも暗殺と疑われることはわかっていると思う。
    また、この暗殺説も別に珍しい話ではないのに、自説のように語るのがなんとも言えない。
    あとがきの、孝明天皇の攘夷論の背景も、この本の作者だけが主張している論ではないと思うし。

    自分的には評価は高いが、割り引いた解釈を要するとも思うシリーズ。

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    2016年07月30日
  • 逆説の日本史4 中世鳴動編/ケガレ思想と差別の謎

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    軍隊が公式上はない日本。それは平安時代も同様だった。その軍隊の不在が武士を世を生み出した。これからの日本は…




     平安時代編。藤原政権の最盛期。しかし藤原は一人勝ちじゃあなあったんだな。というのが良くわかる。藤原氏も苦労して地位を独占していたんだ。そして当然恨みを買って、地位を脅かされたり、後半には天皇の逆襲を食らって、院政というシステムが始まってしまう。

     後三条天皇という一見知名度の低い天皇が歴史の転換期に活躍したのが良くわかる。後三条天皇にすごく興味を引かれる話だった。

     小説が蔑称だというのは目からうろこ。そうなんだよね。なんで「小さい説」なのか全然イメージできていなかった。

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    2016年07月13日
  • 英傑の日本史 智謀真田軍団編

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    資料がないから、そういうことはなかったという姿勢とは一線を画しながらも、リアリストである作者が、真田軍団という伝説めいた武将たちを扱うのに興味を持った。武田信玄から説き起こし、いかに真田がすごいかを丁寧に説明している。真田ファンだが、本当にあったの?という、やや疑いももっていたのだが、これを読んで安心しました。歴史上の人物にあまり好きとか言わない作者だが、真田への愛情が感じられた。

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    2016年07月08日
  • 逆説の日本史3 古代言霊編/平安建都と万葉集の謎

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    藤原史観か、日本史はやはり藤原の歴史なんだな。藤原氏の名前の由来を知りたい人は読んでみよう。こんな逆説もある。


     孝謙天皇は前から胡散臭い感じはしていたんだ。あまりに浮いている存在。だからすごい納得いった。


     古代の文化は怨霊慰撫のためにあったというのが面白い。だからたくさん歌選集を作り、寺院を作り、怨霊にゴマ擦ってたんだな。

     国語の授業で和歌の味わいを習ったのが馬鹿らしく思えてすごい胸のすく思いだった。あんな日常の何でもないような共感もできないような歌で無理矢理感動しろなんて、土台無理だったんだ。

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    2016年04月26日
  • 困った隣人 韓国の急所

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    近くて遠い隣国・韓国について主に日本の立場から色々述べた一冊。
    韓国の歴史、そして反日感情などについてよく理解することができた。

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    2016年04月25日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    邪馬台国、卑弥呼の墓=宇佐神宮説、神功皇后 の新羅征伐にまつわる、万世一系途絶説、そして現在の宮内庁が皇室に関係する古墳の発掘を禁じているのは何の法令上の根拠のないことなど興味深い記載が多かった。

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    2016年03月06日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    自分の歴史認識を覆させられる本です。初めに戦国時代の織田信長の話から入るので楽しみやすい本になっています。

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    2016年01月22日
  • 伝説の日本史 第1巻~神代・奈良・平安時代 「怨霊信仰」が伝説を生んだ~

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    穐吉英樹さんの推薦書 卑弥呼:「天照大神」こそが「卑弥呼」であり、正体は天皇家の「神」の字にある 臺与(とよ):わたしは邪馬台国発祥の地は九州大分県宇佐市にある宇佐八幡あたりだと思っています27p 古代社会において帝王の本名というのはもっとも秘匿された アメリカでは、来るべき復活のために、できるだけ遺体が長持ちするように、血液を抜き取って防腐剤を注入するといった、防腐処理が徹底的に行われます 争いkごとを嫌うのは、日本民族の最大の特徴といっていいものだと思っています 新嘗祭とか御田植祭とかいった宮中儀礼をみても、大和朝廷は明らかに米に基づく政権です 

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    2015年10月29日
  • 逆説の日本史18 幕末年代史編1/黒船来航と開国交渉の謎

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    NHKの大河ドラマも朝の連ドラも幕末でこの逆説18巻も幕末ということで幕末&明治維新にどっぷりはまっています。

    制度改革、組織運営、リーダシップ、人材育成など、会社で必要となる知恵は幕末の歴史から(理想像、反面教師を)学べるような気がします。

    本巻は開国の交渉が中心で知らなかったことが多かったです。勉強になりました。

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    2015年10月11日
  • 逆説の日本史17 江戸成熟編/アイヌ民族と幕府崩壊の謎

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    随分、江戸時代に付き合わされている感もあるが、それだけ長い時代であったのだろう。

    この巻はアイヌとの交渉史、及び、朱子学の功罪が語られている。
    アイヌについては、知らない事ばかりであったので勉強になった。朱子学は井沢氏の言う通り、罪な部分の方が多いのだろう。

    江戸期の日本人の生活は基本的には満ち足りていたのだろう。今の、競争社会の厳しさを考えると、幸せって何なのか改めて考えてしまう。

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    2015年09月13日
  • 逆説の日本史18 幕末年代史編1/黒船来航と開国交渉の謎

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    大学受験のとき、「落ちる」とか「滑る」とかそういった言葉を自然に避けようとした。言霊が宿り、現実のものになってしまう、という考えはある程度馴染みのある考え方である。

    「言霊」の害毒は、言葉を信じすぎて、思考停止状態に陥ることである。平和憲法という「言霊」の事例がある。平和憲法を守れば日本も世界も平和なままである、といった事例は宗教的信念に近く、合理的な説明がつかないものと断じている。

    「ペリーは突然やってきた」という日本人の歴史認識の大誤解、という章節から始まる本書で、日米交渉史の始まりとその時代の国益とは何だったのか、最も合理的な選択は何だったのか、合理的な選択を取れなかったのはなぜか、

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    2015年12月27日
  • 逆説の日本史16 江戸名君編/水戸黄門と朱子学の謎

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    水戸光圀にはじまり、保科正之、池田光政など江戸の名君といわれた殿様の事績を中心に紹介する。僕が特に印象に残ったのは米沢藩における上杉鷹山の改革。TVなどでは改革の理想像のように扱われる事も多いが、流血を伴う断固たる決意をもった改革だった事が書かれていた。反対派を話し合いで説得する、というのがいかに難しいか、というのがよく分かる歴史の教訓と言える。
    後半部分では、落語や俳句といった江戸文化の発展について書かれている。芭蕉の名句「古池や~」という俳句は、古池にカエルが飛び込む情景を詠んだものではなく、カエルが水に飛び込んだのを見て、古池の情景が頭に浮かんだ、という解釈を紹介していて興味深かった。

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    2015年07月08日
  • 逆説の日本史2 古代怨霊編/聖徳太子の称号の謎

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    聖徳太子編、天智天皇編、天武天皇編、平城京と奈良の大仏編を収録。日本の古代史を「怨霊」の視点からとらえなおす。子供を殺され滅亡させられた太子の怨霊を鎮める「聖徳」の名前の説明は興味深い。天智系と天武系の天皇の争いから長屋王の怨霊を封じ込めるために建立されたとする奈良の大仏、怨霊に負けた大仏と天智系である桓武が平城京を捨てた理由づけも面白い。

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    2015年05月07日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    日本史は興味がありながらもあまり詳しく勉強してこなかったことと、知り合いの方の薦めもあってこのシリーズを読み始めた。
    逆説ということもあり、これまでの史料等から正しいとされている史実とは異なるところもある内容で非常に面白い。これほどまでに論理的に分析し、記していること自体が素晴らしいと思うし、勉強になる。

    歴史のことなので、本当に何が起こっていたのかについては分からないのではないかと、クールな感情でみてはいるものの、ひきこまれる感じがした。

    ワの概念、怨霊についての見解。非常に興味深い。

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    2015年05月04日
  • 歴史を人生の武器にする

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    著者の逆説の日本史は,年1回の楽しみで,新刊も欠かさず読んでいますが,その復習にもなり,毎度のことながら文章も読みやすく,その世界観に引き込まれました。

    どういう視線で歴史を学んだらいいかのヒントも与えてくれます。

    逆説の日本史の愛読者の方には(軽く)総復習になる点で,これまで読まれたことのない方には入門編にもなりうる本だと思います。

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    2015年03月30日