井沢元彦のレビュー一覧
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ネタバレ以前から古代史好きな方のレビューを読んで積読リストに入れてあったのだけど、この世界に踏み込む心構えがなかなかできなくて・・・
でも、シリーズ累計500万部突破!というのを聞いて踏ん切りがつきました。(ミーハーすいません)
全巻読むって決めなくてもいいよね?古代史好きなのでとりあえず一巻です。。
日本の創世期について、著者が史料至上主義を排除し、新しい視点から見つめ直した新しい日本史です。
書かれていないということはその事実がない、という認識が今までの歴史解釈であったのに対し(史料過剰重視)、著者は
・当時の人々にとって「常識過ぎる」ことは文献にわざわざ記載しないことを認識する。
・当時の人 -
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久々に幕末関連の本を読んだ。そのため、発見も多かったし、何より読みやすく、分かりやすかった。
ただ、やはりこの本の通説批判が正しいだろうか?とは疑問を持たざるをえない。
島津斉彬の死を暗殺と考えることは、通説では行われていない、という主張だが、証拠がない以上、断定して通説にすることはできないし、学者の中でも暗殺と疑われることはわかっていると思う。
また、この暗殺説も別に珍しい話ではないのに、自説のように語るのがなんとも言えない。
あとがきの、孝明天皇の攘夷論の背景も、この本の作者だけが主張している論ではないと思うし。
自分的には評価は高いが、割り引いた解釈を要するとも思うシリーズ。 -
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軍隊が公式上はない日本。それは平安時代も同様だった。その軍隊の不在が武士を世を生み出した。これからの日本は…
平安時代編。藤原政権の最盛期。しかし藤原は一人勝ちじゃあなあったんだな。というのが良くわかる。藤原氏も苦労して地位を独占していたんだ。そして当然恨みを買って、地位を脅かされたり、後半には天皇の逆襲を食らって、院政というシステムが始まってしまう。
後三条天皇という一見知名度の低い天皇が歴史の転換期に活躍したのが良くわかる。後三条天皇にすごく興味を引かれる話だった。
小説が蔑称だというのは目からうろこ。そうなんだよね。なんで「小さい説」なのか全然イメージできていなかった。 -
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ネタバレ穐吉英樹さんの推薦書 卑弥呼:「天照大神」こそが「卑弥呼」であり、正体は天皇家の「神」の字にある 臺与(とよ):わたしは邪馬台国発祥の地は九州大分県宇佐市にある宇佐八幡あたりだと思っています27p 古代社会において帝王の本名というのはもっとも秘匿された アメリカでは、来るべき復活のために、できるだけ遺体が長持ちするように、血液を抜き取って防腐剤を注入するといった、防腐処理が徹底的に行われます 争いkごとを嫌うのは、日本民族の最大の特徴といっていいものだと思っています 新嘗祭とか御田植祭とかいった宮中儀礼をみても、大和朝廷は明らかに米に基づく政権です
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大学受験のとき、「落ちる」とか「滑る」とかそういった言葉を自然に避けようとした。言霊が宿り、現実のものになってしまう、という考えはある程度馴染みのある考え方である。
「言霊」の害毒は、言葉を信じすぎて、思考停止状態に陥ることである。平和憲法という「言霊」の事例がある。平和憲法を守れば日本も世界も平和なままである、といった事例は宗教的信念に近く、合理的な説明がつかないものと断じている。
「ペリーは突然やってきた」という日本人の歴史認識の大誤解、という章節から始まる本書で、日米交渉史の始まりとその時代の国益とは何だったのか、最も合理的な選択は何だったのか、合理的な選択を取れなかったのはなぜか、 -
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水戸光圀にはじまり、保科正之、池田光政など江戸の名君といわれた殿様の事績を中心に紹介する。僕が特に印象に残ったのは米沢藩における上杉鷹山の改革。TVなどでは改革の理想像のように扱われる事も多いが、流血を伴う断固たる決意をもった改革だった事が書かれていた。反対派を話し合いで説得する、というのがいかに難しいか、というのがよく分かる歴史の教訓と言える。
後半部分では、落語や俳句といった江戸文化の発展について書かれている。芭蕉の名句「古池や~」という俳句は、古池にカエルが飛び込む情景を詠んだものではなく、カエルが水に飛び込んだのを見て、古池の情景が頭に浮かんだ、という解釈を紹介していて興味深かった。