井沢元彦のレビュー一覧
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鎌倉仏教と元寇の謎
・鎌倉新仏教の展開Ⅰ
鎌倉以前の仏教編―日本における仏教伝来の特殊性
・鎌倉新仏教の展開Ⅱ
浄土門の聖者たち編―平安後期に流行した「極楽浄土」侵攻
・鎌倉新仏教の展開Ⅲ
道元と日蓮編―昭和のファシストが心酔した「日蓮サイクル」の虚 と実
・元寇と日本人編―危機管理なき防衛意識を決定付けた
”勝利体験”
・鎌倉幕府の滅亡Ⅰ
後醍醐天皇の野望編―「河内の土豪」楠木正成を結び付けた朱子 学思想
・鎌倉幕府の滅亡Ⅱ
後醍醐天皇の新政編―権力と責任を分散させる伝統的システム
原始仏教と大乗仏教の違い
・原始仏教
目的:個人の救済
手段:自力による修行
教典:法句 -
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・崇峻天皇暗殺事件を疑われた聖徳太子は天皇位を継げる状態ではなくなってしまった
・崇峻天皇は殯なしで即日葬られた。聖徳太子の叔父であり、史上唯一臣下の手によって暗殺された天皇
・藤ノ木古墳の被葬者の足下に壊された金冠が入っている
・合奏するためには、近親者で身分も近く、同じ境遇(非業の死)を遂げた人物が的確。それは穴穂部皇子ではないか。
・顕徳天皇は後に後鳥羽となった。顕徳は一見良さそうだが実は悪い名前だと当時の人々が考えていた。「贈”徳の字”方式鎮魂法」には終止符が打たれた
・中国では「徳」は皇帝となるための絶対条件だが、日本は「血統」。日本では「徳」という概念を怨霊鎮魂に使った。日本では怨 -
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鎌倉幕府の誕生から北条泰時による武家政治の確立までの約150年間が書かれている。
平氏が滅び源氏が鎌倉幕府を起こした、というのに、戦では源平合戦どころか、源源合戦になっていたり、教科書で学んだ学生当時は、よくわからなかったが、時の流れと、当時の感覚に意識をのせてみると、面白いほどよく分かった。
源氏も平氏ももとは天皇家の子孫。そこから頼朝が幕府という実体をつくり、実権を握るが、あくまで朝廷は存続し、源氏三代を経て、北条氏によって、朝幕併存体制という日本独特の不思議なシステムが確立する。
しかも、幕府時代(武家社会)といっても、日本はあくまで桓武天皇の古代から律令国家のままだった。そして、 -
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藤原道長ただのボンボン。超ワンマンな極悪非道な奴。
五代前の良房からせっせと作ってきた藤原包囲網という権力をなんの苦労もなく受け継いだ。
そんなふざけた藤原政権に立ち向かった田舎っぺ平将門。
以後100年かけて平清盛政権へと向かう。
本書が紀伝体で書かれているため、正直年表的な感覚は乏しいが、時代の流れはよくわかる。
平氏と源氏。天皇と上皇。
学生の頃は編年体で学び、なんとも合点のいかなかった人間関係が、おぼろげながらつかめた。
なぜ、武士が生まれたのか?
今では納得。
そして、ぴょーんと現代に飛んで、自衛隊という存在の仕方にも、合点がいった。
やっぱ日本人は何年経っても日本人。