井沢元彦のレビュー一覧

  • 逆説の日本史4 中世鳴動編/ケガレ思想と差別の謎

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    歴史の真実なんてわかりっこない。だって、あんた見たの?って聞かれたら返事できないじゃん。僕達が学校で習った歴史だって、いろいろな文献やら、史跡やらから「恐らく確からしいもの」を抽出しただけじゃん。

    だから、こういうのもありだと、大いに思う。

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    2011年08月30日
  • 逆説の日本史3 古代言霊編/平安建都と万葉集の謎

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    藤原一族への見方が(悪いほうへ)どんどん変わっていく~><称徳天皇、道鏡や将門への見方も(良いほうへ)ガラリと変わりました。大きな権力者(藤原氏)に対抗した犠牲者じゃない。しかもこっちの説の方が納得いく。もっとたくさんの文献に触れたくなりました。あとコトダマ文化を持つ日本が、今まで他国に侵略されず独自の文化を保てたことが本当に不思議。というか、奇跡?これからどうなるのか、少々不安も抱いてしまいました。和の文化は好きだけど、通用するのは国内だけだもんねぇ・・・。

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    2011年08月04日
  • 人類を幸せにする国・日本

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    日本が好きな日本人はたった36%!? そんな日本人が、かつて高速鉄道からインスタントラーメンまで、モノづくりで世界中を幸せにするのに貢献してきたことにもっと誇りを持とうという書。日本人が作り出したもので「へぇー」と思ったのは、養殖真珠、軽自動車、乾電池、レトルトパック、缶入り飲料、冷凍食品。確かに世界の役に立っているかも。ただ原発もその一つ、というよりそれがメインの言いたいことなのかも知れないほどの積極さだ。その技術力を素直に信じているようなのだが、現時点の著者はどう考えているんだろうと気になった。

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    2011年06月29日
  • GEN 『源氏物語』秘録

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    学校で一度は習い
    誰でもタイトルだけは知っているであろう「源氏物語」
    第二次世界大戦前の日本の大学生が
    源氏物語に隠された謎を解き明かそうとするが…
    という具合でしょうか。
    実は源氏物語は
    元・源氏物語があるのではないか?という話です
    天皇家に伝わる三種の神器が出てきたり
    殺人事件が起きたりと
    最後まで展開が全く読めないこの小説。
    なかなかこの時代背景に触れる機会がなかったので
    個人としては 良く出来てるなと思いました。

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    2011年06月27日
  • 逆説の日本史7 中世王権編/太平記と南北朝の謎

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     あまり強くない南北朝と室町幕府前期についての知識を埋めるために読みました。予想以上に面白い。なにより、足利義満の天皇簒奪の狙いなど、教科書には書かれていないと思われる事項が多数あり、かつ読みやすい。

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    2011年06月25日
  • 隠された帝――天智天皇暗殺事件

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    「天智天皇暗殺説」「天武天皇との非兄弟説」「天武天皇年上説」天智・天武両天皇にまつわる謎を、小説形式で分かり易く解いている。まさか絡めた事件がそういう形で結実するとは、そっちもびっくり。書記の嘘や鍵となる万葉集。他にも見落とされた史料を通し、謎が解かれていく様は納得で爽快。それにしても権威ある学者って・・・嫌だわ・・・。

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    2011年06月20日
  • 逆説の日本史2 古代怨霊編/聖徳太子の称号の謎

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    聖徳太子の称号の謎

    ・聖徳太子編―「徳」の諡号と怨霊信仰のメカニズム
    ・天智天皇編―暗殺説を裏付ける朝鮮半島への軍事介入
    ・天武天皇と持統女帝編―天皇家の血統と『日本書紀』の”作為”
    ・平城京と奈良の大仏編―聖武天皇の後継者問題と大仏建立

    主張がブレるところもあるが、この章がいちばん井沢元彦の真骨頂を読めるのではないだろうか。

    時代が下るにつれ、単純に事実を追う記述が多くなっていくが、ここではまだ怨霊についての記述で厚みがある。

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    2011年11月06日
  • 覇者(上)

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    前作「野望」と比べると、やっぱり滅びへの道を意識しちゃうからか盛り上がるもどこか哀しい。敵が織田になり強大さが際立っているのもあるけども。
    勝頼はよくある勝頼像でちょっと残念かな。
    でも最後まで読んだ時はすごく良い満足感がありました。
    武田家滅亡まで書かれてるものはあまりないので、きっちり読めたのは有難いです。

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    2011年06月02日
  • 逆説の日本史9 戦国野望編/鉄砲伝来と倭寇の謎

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    逆説の日本史シリーズの戦国時代版。織田信長、武田信玄、毛利元就等の特徴を述べ、特に信長がいかに他の戦国武将と異なり天下人としての素養とビジョンを持っていたかを語っている。大胆な仮定と推察力で歴史の見方を変えてくれる一冊。

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    2011年05月22日
  • 逆説の日本史6 中世神風編/鎌倉仏教と元冦の謎

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    鎌倉仏教と元寇の謎

    ・鎌倉新仏教の展開Ⅰ
     鎌倉以前の仏教編―日本における仏教伝来の特殊性
    ・鎌倉新仏教の展開Ⅱ
     浄土門の聖者たち編―平安後期に流行した「極楽浄土」侵攻
    ・鎌倉新仏教の展開Ⅲ
     道元と日蓮編―昭和のファシストが心酔した「日蓮サイクル」の虚 と実
    ・元寇と日本人編―危機管理なき防衛意識を決定付けた
     ”勝利体験”
    ・鎌倉幕府の滅亡Ⅰ
     後醍醐天皇の野望編―「河内の土豪」楠木正成を結び付けた朱子 学思想
    ・鎌倉幕府の滅亡Ⅱ
     後醍醐天皇の新政編―権力と責任を分散させる伝統的システム

    原始仏教と大乗仏教の違い
    ・原始仏教
     目的:個人の救済
     手段:自力による修行
     教典:法句

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    2011年11月06日
  • 野望(下) 

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    第4次 川中島の戦いでも1番有名な合戦までのお話。武田と上杉の知恵合戦。結局勘助は、謎な人物のまま話は一旦終了するが、山本勘助の小説としては、かなりの面白さ。
    意外と生徒思いの勘助先生が、作戦の極意を野外授業を交えて、わかりやすく種明かし。なんとなく人生勉強もできちゃいます。
    そして、勘助亡き後の武田のお話は、「覇者」へ続く。武田が気になる方は、こちらもオススメ。

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    2011年04月26日
  • 野望(上) 

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    今まで読んだ山本勘助が主人公の本の中では、抜群に面白かった。
    しかしなんで、この人が、こんなスーパーマンみたいに何でもまるっとお見通しで、しかも武器の扱いにも卓越してるのか、謎のままです。いったいなんで? 野望編は、勘助個人の軍略や戦術もさることながら、若手の教育指導場面が中々面白い。無用を有用に変えて行く適材適所な人事、学ばせる人材選びとその教育が、組織にはとても大事なのですね。しかし、それを彼が誰からどんな風に学んだのかは、謎のままです。

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    2011年04月19日
  • 逆説の日本史2 古代怨霊編/聖徳太子の称号の謎

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    ・崇峻天皇暗殺事件を疑われた聖徳太子は天皇位を継げる状態ではなくなってしまった
    ・崇峻天皇は殯なしで即日葬られた。聖徳太子の叔父であり、史上唯一臣下の手によって暗殺された天皇
    ・藤ノ木古墳の被葬者の足下に壊された金冠が入っている
    ・合奏するためには、近親者で身分も近く、同じ境遇(非業の死)を遂げた人物が的確。それは穴穂部皇子ではないか。
    ・顕徳天皇は後に後鳥羽となった。顕徳は一見良さそうだが実は悪い名前だと当時の人々が考えていた。「贈”徳の字”方式鎮魂法」には終止符が打たれた
    ・中国では「徳」は皇帝となるための絶対条件だが、日本は「血統」。日本では「徳」という概念を怨霊鎮魂に使った。日本では怨

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    2011年04月08日
  • 逆説の日本史13 近世展開編/江戸文化と鎖国の謎

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    この巻は江戸初期を中心に鎖国の成立や、茶道、演劇などの文化面を「井沢節」で語りながら江戸早期にあった政治の転換点を明らかにしていきます。
     鎖国になった原因や利休の死の推理、歌舞伎の持つ独自さは幕府から規制された結果とかいつもながら面白く読みました。綱吉名君説の肉付けは次巻発売までの楽しみです。(単行本は出てるんですけどね)
    週刊誌の連載だからか自説の繰り返しの多いのだけ難点。

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    2011年04月01日
  • 逆説の日本史5 中世動乱編/源氏勝利の奇蹟の謎

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    鎌倉幕府の誕生から北条泰時による武家政治の確立までの約150年間が書かれている。

    平氏が滅び源氏が鎌倉幕府を起こした、というのに、戦では源平合戦どころか、源源合戦になっていたり、教科書で学んだ学生当時は、よくわからなかったが、時の流れと、当時の感覚に意識をのせてみると、面白いほどよく分かった。

    源氏も平氏ももとは天皇家の子孫。そこから頼朝が幕府という実体をつくり、実権を握るが、あくまで朝廷は存続し、源氏三代を経て、北条氏によって、朝幕併存体制という日本独特の不思議なシステムが確立する。

    しかも、幕府時代(武家社会)といっても、日本はあくまで桓武天皇の古代から律令国家のままだった。そして、

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    2011年03月06日
  • 逆説の日本史4 中世鳴動編/ケガレ思想と差別の謎

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    藤原道長ただのボンボン。超ワンマンな極悪非道な奴。
    五代前の良房からせっせと作ってきた藤原包囲網という権力をなんの苦労もなく受け継いだ。

    そんなふざけた藤原政権に立ち向かった田舎っぺ平将門。
    以後100年かけて平清盛政権へと向かう。

    本書が紀伝体で書かれているため、正直年表的な感覚は乏しいが、時代の流れはよくわかる。

    平氏と源氏。天皇と上皇。
    学生の頃は編年体で学び、なんとも合点のいかなかった人間関係が、おぼろげながらつかめた。

    なぜ、武士が生まれたのか?
    今では納得。

    そして、ぴょーんと現代に飛んで、自衛隊という存在の仕方にも、合点がいった。

    やっぱ日本人は何年経っても日本人。

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    2011年02月28日
  • 逆説の日本史5 中世動乱編/源氏勝利の奇蹟の謎

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    学生時代に歴史を専門として勉強してきた私には、目から鱗。学校ではあくまで歴史書として残されているものが第一として教えられる。でもその時代の為政者の都合に書物が左右されるのも事実。結局どちらが正しいのかはその時代に生きている人しかわからないのだけれど、こういう解釈もありよね…って思わせてくれる。無理もないので楽しく読める。

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    2011年02月19日
  • 英傑の日本史 風林火山編

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    英傑シリーズの武田家編。
    有名どころから無名どころまで著者なりの評伝がまとめられている。
    武田家滅亡の際における穴山梅雪、小山田信茂、木曽義昌の裏切りに、諏訪家滅亡などにみる諏訪頼重、武田信玄の人物像の考察が面白かった。
    人数は多く網羅しているが同じ武田家の話だけに内容は重複も多いので、有名な武将ひとりひとりを知るというよりは戦国武田家を俯瞰する内容。

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    2011年02月10日
  • 逆説の日本史12 近世暁光編/天下泰平と家康の謎

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    徳川家康の天下統一に至る思想や戦略が詳細に描かれており、自分なりに家康の「すごさ」を理解。関が原の戦いにおける各武将の策略も興味深く描かれており、現代の社会における政治的な動きと多々共通することもある意味で参考になった。
    この徳川の歴史も武将らの判断や行動ひとつで大きく変わっていたのだなぁということを感じつつも、家康の力を実感した一冊。

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    2011年01月13日
  • 逆説の日本史13 近世展開編/江戸文化と鎖国の謎

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    鎖国にいたった理由、経緯、
    歌舞伎と能の違いにみる演劇史の変遷、
    武断主義から文治主義への大転換、
    愚昧とされた綱吉の政治家としての評価、等
    長いスパンで歴史を見る著者ならではの見解に納得。
    個人的には千利休切腹の真相が新鮮だった。

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    2010年10月07日