井沢元彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
相変わらず切り口は面白いし、「なるほど」と膝を打つことも多いのだけど、ふと疑問に思ったのは「自分たちの感性をどこまでこの時代に適合させていいんだろう?」ってこと。
「怨霊」について現在とはまったく違う考えが膾炙していた、という主張はとても説得力がある。
じゃあ
「あいつ、向こうの仲間に入りやがって」
とか
「戦術を優先させて、戦略を台無しにするのは愚かな行為だ」
とか、僕からしたらもっともな感情は、はたして当時はどうだったんだろうね。
ほんの数十年前の小説を読んでも、たとえば貞節に関する感覚なんか今とまったく違ってたりして、だから僕たちが素朴に「アプリオリな感性・態度」と思っているものも、