井沢元彦のレビュー一覧
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藤原道長ただのボンボン。超ワンマンな極悪非道な奴。
五代前の良房からせっせと作ってきた藤原包囲網という権力をなんの苦労もなく受け継いだ。
そんなふざけた藤原政権に立ち向かった田舎っぺ平将門。
以後100年かけて平清盛政権へと向かう。
本書が紀伝体で書かれているため、正直年表的な感覚は乏しいが、時代の流れはよくわかる。
平氏と源氏。天皇と上皇。
学生の頃は編年体で学び、なんとも合点のいかなかった人間関係が、おぼろげながらつかめた。
なぜ、武士が生まれたのか?
今では納得。
そして、ぴょーんと現代に飛んで、自衛隊という存在の仕方にも、合点がいった。
やっぱ日本人は何年経っても日本人。 -
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今回は藤原氏の隆盛と怨霊信仰の話。
ひととおり日本史の授業で藤原氏と荘園の発展は学んでいるはずだが、非常にわかりやすく説明している。暗記にうんざりしている学生にお勧め。
怨霊と文学との関わりが興味深かった。出版がペイしなかったであろう当時でなぜ源氏物語が成立したか?文化を重んじる風潮がある程度成立していたのではあろうがこっちの方が説得力はある。源氏が藤原氏とライバル関係で権力闘争に負けた勢力だった、というのはあまり認知度が高くないのではないかと思うがそれ自体が歴史認識が欠如しているのであろうと反省。
文化史は教科書でも独立していて章の最後におまけのように羅列してあった記憶があるが、本当に意味がないことだ。最近の教科書はどうなのであろうか。 -
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伊呂波耳本反止
千利奴流呼和加
余多連曾津禰那
良牟有為乃於久
耶万計不己衣天
阿佐伎喩女彌之
恵比毛勢須
これ読めた人いますか?
万葉仮名です。
現在にの仮名をふると・・・。
いろはにほへと
ちりぬるをわか
よたれそつねな
らむうゐのおく
やまけふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす
そう、ご存知いろは歌です。
これを踏まえてあらすじを・・・。
大学院に通ってる香坂明は、自分の書いた猿丸大夫伝説の論文を斜め読みしていた。
突然、製薬会社の研究員が現れ新薬の助言が欲しいと車で訪ねて来た。
いぶかりながらも研究所に行きそこで新薬は過去幻視効果がある薬品だと聞く。
そして薬を飲むと彼は民俗学の巨人・折口信夫の若き日の中に入ったのだった。
猿丸一族に伝わる猿丸額・人丸額を見せられた、折口信夫。
「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」百人一首のも登場する伝説の歌人・猿丸大夫が読んだ歌に秘められた謎。
それは、柿本人麻呂=猿丸大夫説の証明になるのだろうか?
折口信夫が、いろは歌・猿丸額・藤枯歌の隠された謎を追のだが・・・。
第26回江戸川乱歩賞受賞作の歴史ミステリーです。(ちびっとSF)
非常に難解です。
猿丸大夫って誰?
俺の場合そこからですから、難しかったです。
百人一首・万葉集・日本書紀・続日本記などなど千年も昔の本から導き出される解答は非常に面白かったです。(知識が無くてもなんとかですが・・・)
難しいけど面白かった本です。 -
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私は、一般週刊誌というものを定期購読したことはほとんどない。もちろん、ちょっとした時間に手の届く範囲に置いてあれば、それに目を通すことはよくある。時として、関心のあるテーマがあり、単発的に購入したこともある。
「ほとんどない」と書いたのは、実は、ある時期、ほんの数ヶ月だが、「週刊ポスト」を続けて買ったことがある。
井沢元彦氏の連載物「逆説の日本史」を読むためである。
その後、いくつかの週刊誌が近くにあるときは、迷わず「ポスト」を手に取り井沢氏の「逆説の日本史」に真っ先に目を通す。
しかしながら、碩学に対して、大変失礼な物言いになるかもしれないが、私はこの読み物は決して、歴史検証物だとか歴史解説書とは思っていない。「逆説」という言葉の中に含められているのだろうが、あくまでも歴史推理物、井沢史観解説書と認識して読んでいる。おそらくは、井沢氏ご本人もその認識ではないだろか。
少々乱暴な推論や引用も多く見られるが、ご自身の史観を明確に打ち立てられ、日本の歴史に新しい価値観を吹き込もうという意欲は強く感じられるし、私は、心から敬意を感じている。そして、一読者として、この「作品」を楽しみにしている。
ご本人も、この著作の中でも何度も書かれているが、井沢氏は歴史家、歴史学者ではなく作家である。だからこそ、日本の歴史を私たちにも分かりやすく、興味を持ちやすい手立てを打ちながら引っ張っていってくれる。
先般、本屋さんにふらりと立ち寄る。ちょうど文庫本で12巻が発売されたばかりだ。久し振りだと思い、すぐ購入し、一気に読み終えた。そのまま、さかのぼって11巻も買った。
歴史物は古い物から順に学んでいくよりも、逆に読んでいった方が、頭の整理はしやすいかもしれない。学校の授業でもそうすればいいかもしれない。
知識の再整理にはもってこいの書物である。
しかし、ある程度、日本の歴史を勉強してからでないと、少々危険なような気もする。やはり、井沢氏の思い、史観が強すぎるからだ。