井沢元彦のレビュー一覧

  • 逆説の日本史4 中世鳴動編/ケガレ思想と差別の謎

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    藤原氏の摂関政治から、武士の台頭する院政期までを扱っています。

    著者は、藤原氏の政治上のライヴァルであった源氏を主人公にした『源氏物語』にも、怨霊の鎮撫という理由があったのではないかという主張をおこなっています。また、武士による政権が確立するまでの紆余曲折に、ケガレ思想が影を落としているという、興味深い視点からの考察が展開されています。

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    2015年01月17日
  • 逆説の日本史3 古代言霊編/平安建都と万葉集の謎

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    道鏡と称徳天皇の関係、桓武天皇による平安遷都の謎、そして『万葉集』にひそむ謎が解き明かされます。

    著者は、道鏡と称徳天皇が男女の仲にあったという通説を退け、持統天皇と藤原不比等の結束によって受け継がれてきた政治体制を否定して、日本に「易姓革命」をもたらそうとするのが、称徳天皇の狙いだったという説が提示されます。

    また平安遷都の理由については、桓武天皇が早良親王の怨霊を恐れたためだという主張が展開され、風水に基づいて平安京の地理的性格を明らかにし、さらに東北の蝦夷征討も同様の理由によって説明しています。

    『万葉集』の謎については、梅原猛が『水底の歌』で論じた柿本人麿の怨霊史観が採用されてい

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    2015年01月17日
  • 逆説の日本史2 古代怨霊編/聖徳太子の称号の謎

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    聖徳太子の謎から、天智天皇と天武天皇の関係、東大寺の大仏建立に至るまでが扱われており、前巻以上に著者の独自の説が次々と展開されています。

    聖徳太子については、梅原猛の聖徳太子=怨霊説を踏襲していますが、それだけでなく、著者自身の見解が敷衍されています。著者は、藤ノ木古墳に埋葬されている2人の遺体が崇峻天皇と聖徳太子だと言い、さらに太子が不幸な死、おそらくは自殺を遂げたという説を示しています。

    天武天皇については、彼が新羅と密接な関係を持つ人物であること、そして、挑戦を統一した新羅を滅ぼそうとする唐の策略に応じて、唐との国交を開こうとした天智天皇を暗殺し、その事実を隠そうとして『日本書紀』の

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    2015年01月16日
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎

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    著者は、アカデミズムの実証的歴史学が史料至上主義という誤りに陥っていることを批判しています。織田信長が初めて築いた自前の町に「安土」という名前をつけたのはなぜか。この問いに対して著者は、京に対抗するため「平安楽土」から取っただろうと考えます。ところがアカデミズムの歴史学は、それを示す史料が存在しないことを理由に、こうした説を退けます。そこには、史料が存在しないことと、そうした歴史的事実がなかったことを直結する誤りがあると著者は言います。

    さらに著者は、アカデミズムの歴史学は日本史の呪術的側面を無視していることを批判しています。梅原猛は『隠された十字架』(新潮文庫)の中で、法隆寺は聖徳太子の鎮

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    2015年01月16日
  • 英傑の日本史 激闘織田軍団編

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    織田さん関係のことは、今まで何冊か本を読んだり歴史を扱ったテレビ番組なんかを見てたので、ここに出てくる人、三法師さままではわかったけど、知らない人も何人か。
    織田さん周りには、結構親戚いたのねえ。

    歴史には、いろんな解釈の仕方があるんだなあと思わせる内容です。

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    2015年01月16日
  • 学校では教えてくれない日本史の授業

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    タイトル通りの本でした。あぁ、授業だな、と思いました。
    高校生、3年生くらいが読むと面白いだろうな。
    世の中にいろいろな歴史に関する本が数多ありますが、その入門書としてよいのではないでしょうか。
    冒頭で筆者が読者に問いかけた「馬車」については、どうも、ではそれ以前はどうなの?と疑問が残ってしまいましたが、あとはそれぞれ納得しながら授業を受けました。
    他の作者の歴史ミステリー等々をたくさん読んだためかあまり新しい感じは受けませんでしたが、本書はわかりやすく書かれた教科書だったなと思います。

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    2015年01月03日
  • 逆説の日本史15 近世改革編/官僚政治と吉宗の謎

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    井沢氏の基本的な歴史の見方には同意できる事も多い。なので、ずっと読んでるわけだが。

    ただ、本書は繰り返しが多くくどい。また、近世には入ってから、少し鼻につくのは対中国、韓国に関するくだり。井沢氏は、これを書きたいために、本シリーズを延々書いているのだろうから、仕方ないといえば仕方ないが。

    また、自説を主張するあまり、筆が滑っている部分もあるような気がする。もうちょっと公平な記述もできるのではないかな。

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    2014年11月23日
  • 学校では教えてくれない日本史の授業

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    この著者は初めて。同著者の『逆説の日本史』シリーズが気になっているけど、あまりにボリュームがあるのでまずはこちらから。

    冒頭で引き込まれた。
    悪名高い徳川綱吉の"生類憐みの令"、実はその前後で大きく変わったことがある…。
    これには素直に感心した。

    しかし読み進めるにつれ雲行きが怪しくなってきた。
    例えば、古事記における国譲りの説明はちょっと意訳が過ぎる。
    また、「古今和歌集仮名序で六歌仙が絶賛されているが…」と論理展開していくが、そこはむしろ「"その名聞こえたる人"と名前を上げてる割に、あんまり褒めてないよねこれ」と言われている部分では?
    これらはた

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    2014年09月13日
  • 新装版 猿丸幻視行

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    歴史に関する自説を絡めようと頑張り過ぎで、ミステリーが弱くなった感が否めない。別冊「逆説の日本史」的に読むと楽しい。柿本人麻呂論や殺人事件、物語設定は面白い。そこに暗号解読までぶっ込んで、ごった煮にしすぎだと思った。

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    2014年08月05日
  • 逆説の日本史16 江戸名君編/水戸黄門と朱子学の謎

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    第1章 江戸「名君」の虚実1 徳川光圀の生涯編
    第2章 江戸「名君」の虚実2 保科正之の生涯編
    第3章 江戸「名君」の虚実3 上杉鷹山の改革編
    第4章 江戸「名君」の虚実4 池田光政の善政編
    第5章 江戸、町人文化の世界1
    第6章 江戸、町人文化の世界2

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    2014年07月24日
  • 逆説の日本史17 江戸成熟編/アイヌ民族と幕府崩壊の謎

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    ネタバレ

    今回も面白く読んだ。
    前半はアイヌ。
    国学の成立~各藩の藩政改革などなど。

    日本の舗装率の低さと、江戸文化というかその頃の思想、生き方はなるほどなぁと思った。
    それにしてもエコな社会だったようだ。

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    2014年06月26日
  • 逆説の日本史11 戦国乱世編/朝鮮出兵と秀吉の謎

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    豊臣秀吉と言う人物にスポットを当ててその生涯と、秀吉がなし得たこと、なし得なかったこと、信長や家康との関係、などについて分かりやすく解説されている。

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    2014年06月16日
  • 逆説の日本史15 近世改革編/官僚政治と吉宗の謎

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    第1章 徳川幕閣の展開と改革1
    第2章 徳川幕閣の展開と改革2
    第3章 徳川幕閣の展開と改革3
    第4章 徳川幕閣の展開と改革4

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    2014年05月29日
  • 逆説の日本史14 近世爛熟編/文治政治と忠臣蔵の謎

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    激動の時代が幕を閉じ、平定後の江戸時代の文化・政治を中心に論説が展開される。戦国時代からすると歴史的変化に乏しい時代のため、人それぞれ興味の問題ではあるが、個人的には些かダイナミズムに欠ける。

    第1章 忠臣蔵、その虚構と真実編
    第2章 将軍と側用人システム編
    第3章 大坂・江戸 大商人の世界編
    第4章 明と日本編
    第5章 琉球王国と日本編

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    2014年05月29日
  • 逆説の日本史13 近世展開編/江戸文化と鎖国の謎

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    流し読み。戦国時代から江戸時代初期までの変容を、主に文化的側面から解明している。筆者の知見の広さにはいつもながら驚かされるが、戦国時代編と比べると若干退屈な内容か。

    第1章 徳川幕府の展開1
    第2章 徳川幕府の展開2
    第3章 戦国文化の江戸的変遷1
    第4章 戦国文化の江戸的変遷2
    第5章 戦国文化の江戸的変遷3
    第6章 武断政治から文治政治への展開

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    2014年05月20日
  • 逆説の日本史12 近世暁光編/天下泰平と家康の謎

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    戦国時代もいよいよ終幕、天下泰平の徳川家康に焦点を当てる。魑魅魍魎の乱世を巧みに生き残り、権謀術数を尽くして75歳で天寿を全うした家康は、戦国時代の締めにふさわしい人物ともいえる。

    学校では無味無臭な日本史が、歴史好きな筆者にかかるだけでこれほど人間関係に溢れた躍動感ある物語に思えることに毎度驚かされる。のちの明治維新につながるさ薩長の外様大名としての怨念は生きた歴史を感じさせられ、ちょっとした感動を覚える。

    中身はとても面白く勉強にもなるのだが、「史料はない/史料はこうでも常識で考えればこうだ。だからこれで間違いないはずだ」という論法が多々展開されており、著者が度々批判する史料絶対主義の

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    2014年05月15日
  • GEN 『源氏物語』秘録

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    「源氏物語」つながりでひっかかったので読んでみたのですが、なんか思ってたのとちょっと違ったな。
    結局、源氏物語多作者説ってのはどうなのよって扱いで、そこがむしろメインではなくなってしまうけど、南北朝時代の天皇正当性とかなかなか興味深かったです。
    日本史おもしろいなぁ。
    ちょっといろいろ中途半端な感じになってしまったのが残念だったけど、おもしろかったです。

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    2014年04月16日
  • 英傑の日本史 浅井三姉妹編

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    大河ドラマでも取り上げられやすい題材に乗ったかのような一冊。著者の論点はなかなか他に見られないので面白い。三姉妹そのものの話よりも周辺の人たちのエピソードの方が面白かったのは、著者としてはどう思うのだろう。家光の出自については、まぁそういう説もあるよね(聞いたことはあるよ)という感じだが、腹に落ちる感じはしなくて、もうちょっと証拠が欲しいところ・・・小説にする分には充分に楽しめる題材にはなると思うが。

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    2014年03月01日
  • ダビデの星の暗号

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    文豪芥川龍之介は、掛け軸に隠された暗号の解読を友人から依頼される。
    暗号は江戸時代初期に仙台で起きた伊達騒動の真相に迫り、芥川はいつしか、伊達騒動と同時期に退位された後西院天皇の名前にまつわる謎や、日ユ同祖論に絡む組織の暗躍に巻き込まれていく。

    芥川龍之介がどんな人物だったのかは知らない。フィクションではあるけれど、作品にあるような姿だったのかもしれないと思えて楽しい。

    江戸川乱歩が友情出演のようにちょっと出てくる。どうせならコンビを組むぐらいの活躍をして欲しかった。

    日ユ同祖論はどのように絡んでくるのだろうと期待していた。タイトルも「ダビデの星の暗号」だし。でもただ強引に出てきたかのよ

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    2016年02月12日
  • 新装版 猿丸幻視行

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    ううん、冗長すぎる。というか梅原信者か?頭をよく使って、楽しい読書とはいえるのだが、謎解きと物語があんまり寄り添ってないので、別々の、歴史ミステリー本と、小説を読まされている感じ。

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    2014年01月31日