井沢元彦のレビュー一覧
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井沢氏の説がすべて正しいかどうかはともかくとして、『逆説の日本史』を読んでいつも思うことは、もっと疑問を持たないとだめだなあ、ということである。なにしろ、日本史というやつはけっこうくせものでしょう?基本的なところは小学校高学年の頃から勉強してきているわけで、そうすると見過ごしたまま思いこんでいることって案外多いのではないだろうかなあ?
例えば、今巻の山場は「天皇になろうとした将軍」足利義満のところだと思っていたら、それ以上に考え込んでしまったのが「恐怖の魔王」足利義教……。義満についてはけっこう詳細に学校でも教えていた記憶があるんだけど、その上辺が同じでもモチベーションがこれだけ異なると面白い -
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江戸時代も幕末になると登場人物がとても豊かになるのだが、あれほど強固な支配体制を確立したはずの江戸幕府の人材がとても貧困なのには驚くほどだ。そもそもロシアやアメリカから紳士的な開国の申し入れを18世紀末には受けていたにもかかわらず、それについて全く対応せずに放置していたのだから、ペリーが強圧的に乗り込んできたのは当たり前だといえる。しかも日本の兵器は戦国時代のままで、火縄銃や青銅製の大砲だったのだから、全く勝負にならないにも関わらず、外国勢の申し入れに対応しなかった。考えてみれば日本は鎖国といっても、オランダや中国とは交易していたのだから、海外の情報は取得しようと思えば容易に取得できたのだ。
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江戸時代における名君の代表として、水戸光圀と保科正之と上杉鷹山を取り上げている。水戸家は徳川家を存続させるために家康が用意した御三家の一つだが、家康は単純に御三家を同一に扱うのではなく、尾張と紀伊の子孫には天皇家の血が入り込まないようにする一方で、水戸家は天皇家の血を入れて、もし徳川幕府が揺らぎ天皇家が世を治める時代が来た場合でも、水戸家が天皇側につくことで徳川家を存続させようとした。
その水戸家2代目の藩主が光圀であり、光圀は将軍家に対して単純に服従するのではなく、批判的な意見も述べる名君だったのだ。光圀は水戸家初代の家康11男頼房の三男なのだが、兄の長男頼重が水戸藩よりも格下の高松藩の -
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少し古い本で、朴槿恵大統領が就任した頃の対談。
こういう本て、その時点の状況がかなり影響する。この時点から大分状況は変わっているが、日本側が、もう韓国疲れして来たのは事実のような気がする。かなりマスコミとか政治に入り込んで来てるんで色々煽ってくるし、乗ってる人もいるが、疲れた。
自民族優越主義と、大家族主義と、朱子学に基づく聖なる先祖と、歴史と事実から学べない演繹思考。
別にいいが、一旦完全に突き放してお互い頭を冷やす時間と空間があっていいんじゃないかと、常々思う。
とにかく、我が国の文化との相性が悪すぎると、この手の本を読むといつも思う。 -
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藤原家の最大のライバルは、賜姓源氏だった。源高明らを失脚させた藤原氏は、源家たちの怨念が恐ろしくて、賜姓源氏の光源氏に栄華を極めさせることで鎮魂したのだ。伊勢物語も、古今和歌集も、平家物語、太平記などもみな鎮魂の書なのである。藤原氏は政争に敗れた紀氏の紀貫之に古今和歌集を編纂させたし、藤原氏のために失脚した紀家出身の惟嵩親王に連なる小野小町や在原業平、文屋康秀、僧正遍照も失脚したが、六歌仙にされているのである。惟嵩親王が最後に隠棲したのは、滋賀県の小野の里であり、ここは小野小町一族の土地だった。能も鎮魂のためのものであり、能で面をかぶっているのは、恨みを自分の身に受けないためである。
日本伝統 -
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日本の歴史を「比較」と「宗教」から読み解いた本。
とても面白かったですが、なんとも、著者の歴史学者への文句、意見については辟易します。
こうした、著作物の中で記載するなんて、よっぽど恨みがあるんでしょうね(笑)
前半は「比較」から日本史を読み解きます。
・日本はレンガ作りでなく木造、木造建築へのこだわり
→これはそうだと思ってた。
・日本の道路舗装率は低い。
・日本は馬車が使われなかった。
→なるほどって思いました。家康の想いもあったのね。
・信長が作った兵農分離
→なるほどです。
・戦争を簡単には辞められない。
→これもそうだと思っていました。
・信長の宗教団体の武装解除
→こ -
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ネタバレ「光る君へ」により、ほとんど高校の古文以来『紫式部』『源氏物語』『平安時代』を意識下に置いた、と言っていいレベルだったが、なぜそんなに興味が無かったのか疑問噴出なほど、かのドラマを大変面白く待ち遠しく観ていた。
素性があまりわかっていない1000年も前の「ある一人の女性」による作品が、実は世界的にも突出した作品であり、永く読み継がれてきたこと、これをベースとして日本の文化のさまざまに影響があったこと、国民性や死生観、情緒といった内面にも通底するものがあることなど、功績たるや華々しいにも程があるにも関わらず、この本のタイトルにもあるように、ドンと真正面に鎮座しているあからさまな違和感すらスルー -
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『逆説の日本史』のコミック化。
戦国から江戸時代、教科書では分からないポイントを解説。
江戸期を理解するためのキーワードは、朱子学。
ここが分からないと、江戸時代の実像が見えてきません。
田沼意次が、賄賂の帝王、悪として伝えられているのはなぜか。
商業改革や貿易によって、財政を立て直そうとする田沼は、朱子学狂信者達によって失脚させられました。
そして、蝦夷地開拓や対露外交の好機は、「名君」松平定信によって潰されました。
今なお「田沼政治」と記されている、決して「改革」と呼ばれないのは、現代の歴史教科書にも朱子学的偏見が影響を与えているからです。
家康が幕府体制を盤石にするために導入したはずの朱