【感想・ネタバレ】逆説の日本史3 古代言霊編/平安建都と万葉集の謎のレビュー

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Posted by ブクログ 2014年11月07日

日本の歴史は、怨霊信仰と言霊によって語られる。桓武天皇が平安京に遷都したことは、当時の最先端科学である風水の考えによるものだし、日本古代文学の奇跡とも言うべき万葉集は言霊信仰の昇華である。怨霊と言霊、古代から現代にも続く日本人の本質を見事に語りつくしている。

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Posted by ブクログ 2012年07月05日

和、怨霊、言霊…知られざる日本の宗教観を軸に歴史を読み解く。言霊の話は面白かったな。歴史学の中ではこの本、どう評価されてるのかなぁ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

平安京での軍備放棄の意味とは?
藤原家の政治、言霊とは?
日本人固有の言霊信仰とは?

ハマります

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Posted by ブクログ 2022年09月20日

 称徳女帝と弓削道鏡が男女の仲であったというのは半ば定説化し、江戸川柳でも面白おかしく取り沙汰されているが、著者は否定している。出会った時期、女帝は45歳、道鏡は55〜60歳というから納得だ。著者命名するところの「歴史における『混同錯覚の法則』」によって、道鏡はあらぬ疑いをかけられてしまった。
 道...続きを読む鏡への譲位も、先進国中国に憧れた女帝が「禅譲」を実行しようとした。これも説得力がある。
 万世一系といっても、父系の血統にこだわる余り、天皇家は内紛が絶えない。早良親王の祟りを怖れた挙げ句、風水で霊的に防衛された平安京に遷都するほど。

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Posted by ブクログ 2019年05月03日

相変わらずこれまでの日本史の理解を超えてくれる一冊。

今回は言霊というテーマが一貫してあった気がする。不幸な事を言えばそれが現実と化す。

そんな言霊精神に取り憑かれた?日本は、和と同様に独自の宗教観だ。

仏滅などの六曜は仏教とは全く関係のないものだと知った時には驚いた。仏滅って書いてあるんだか...続きを読むら、仏教だろ?と思っていたら、「物滅」が語源だというのだからビックリだ。

ウェディングドレスを着て教会で結婚して、仏滅というよくわからないものを気にする。そして仏教式で墓に入る。

よくわからない人種である。

そんな自分たちにとって当然の文化は異質だと思えない。自分もこの年になっても、この本を読むまでは日本人の感覚の異常さ、別に良いとか悪いとかじゃなくて他の文化圏との違い、を知らなかった。

国際人になろう!グローバル化だ!というならば、言葉の壁もあるけれど、まずは自分たちを認識し、ほかの文化とどう違うのか?と考えないといけないのだと思う。

歴史は繰り返すし、邪馬台国の時代から僕らに流れる考え方は殆ど変わってないならば、まずはそこから理解していく必要があるように思える。

歴史に興味を持たせてくれる面白いシリーズである。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年01月29日

今回は前半部(称徳天皇と道鏡編)を読むのが疲れた。面白くなかったというよりも、心が日本史モードに入ってなかった感じ。
しかしノッてくると面白かった。今回は特に日本における「コトダマ」の重視というのが印象的だった。なにしろ憲法九条の改正も必要かもしれないと初めて感じさせられたから。日本史じゃねえ!って...続きを読む感じもするけど。
そして続く4巻の予告(?)は「『古今集』に出てくる六歌仙は歌の名人ではない」とな!気ーになるー!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年04月26日

藤原史観か、日本史はやはり藤原の歴史なんだな。藤原氏の名前の由来を知りたい人は読んでみよう。こんな逆説もある。


 孝謙天皇は前から胡散臭い感じはしていたんだ。あまりに浮いている存在。だからすごい納得いった。


 古代の文化は怨霊慰撫のためにあったというのが面白い。だからたくさん歌選集を作り、寺...続きを読む院を作り、怨霊にゴマ擦ってたんだな。

 国語の授業で和歌の味わいを習ったのが馬鹿らしく思えてすごい胸のすく思いだった。あんな日常の何でもないような共感もできないような歌で無理矢理感動しろなんて、土台無理だったんだ。

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Posted by ブクログ 2013年05月07日

何故、東大寺の大仏ができたのか?平安遷都の本当の由来は?怨霊信仰や言霊(ことだま)信仰を大事にしてきた背景を我々は気づかず、日本文化を語り、歴史を学んだりしてきたのではないだろうか?

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Posted by ブクログ 2013年02月27日

ご本人とその政治的主張は非常にクセがあり(マイルドに言って)、好き嫌いが別れそうですが、彼の通史は本当に面白い。「怨霊信仰+コトダマ+ケガレ忌避+和の精神」という日本人の宗教観をベースに古代史から現代までを新たな視点で考察しています。粗い・甘い箇所もあるけど掛け値なしに面白く、目から鱗。考えさせられ...続きを読むます。

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Posted by ブクログ 2012年02月05日

道鏡、桓武天皇、万葉集。当時の日本人の宗教観が当時の最新の科学であるというパラダイムで見ると素朴な疑問に対して腑に落ちる解答が見えてくる。

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Posted by ブクログ 2011年11月06日

平安建都と万葉集の謎

・道教と称徳女帝編―愛人騒動をデッチ上げた「藤原史観」
・桓武天皇と平安京編―遷都を決意させた真相と風水説
・『万葉集』と言霊編―誰が何の目的で編纂したのか

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Posted by ブクログ 2011年08月04日

藤原一族への見方が(悪いほうへ)どんどん変わっていく~><称徳天皇、道鏡や将門への見方も(良いほうへ)ガラリと変わりました。大きな権力者(藤原氏)に対抗した犠牲者じゃない。しかもこっちの説の方が納得いく。もっとたくさんの文献に触れたくなりました。あとコトダマ文化を持つ日本が、今まで他国に侵略されず独...続きを読む自の文化を保てたことが本当に不思議。というか、奇跡?これからどうなるのか、少々不安も抱いてしまいました。和の文化は好きだけど、通用するのは国内だけだもんねぇ・・・。

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Posted by ブクログ 2009年10月08日

桓武と早良についてはおおむね良し。という感じです。
桓武に関しては宗教人間だった。というのはこの人の特色というよりはやはり精神的に弱くなった時に誰でも陥りやすい精神状態だったのではと思う。それが天皇だったゆえの行動では。
言霊信仰というのも大いに肯ける話です。
丁寧に自分の主張をされているので好感が...続きを読むもてる。引用もうまく使ってる。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

日本宗教言霊について詳しく書いてあり、それが憲法九条問題など現在にも深く関わっていると解明しています。
また、謀略によって日本を影で支配した藤原氏によって日本の歴史がゆがめられているとよくわかりました。

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Posted by ブクログ 2013年07月29日

どうも、歴史学者でない独自の歴史論を展開する人たちのアイドルは、梅原猛みたいですね。
梅原猛の考え方が、それだけ、魅力的だということでしょう。

「言霊」の話は、ょっとち熱くなりすぎな感じもしますが、おもしろいです。
でも、どっぷりとその感覚の中で生きているせいか、他の国には、そういう感覚がないとい...続きを読むうのが、どうしても理解できなかったりしますね。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

「逆説の日本史」第3巻。桓武天皇の平安京遷都の理由とは??そーだったのかぁ〜!
と楽しく読ませて貰いました。このシリーズで日本史の授業をすればいいのになぁ。と感じずにはいられないです。資料至上主義や西欧の合理的解釈では、この国の本当の歴史は判らないという事がヒシヒシと伝わります。特に「言霊(ことだま...続きを読む)」(昔、言語が発せられるとその内容が実現すると、信じていた【岩波国語辞典】)というキーワード。辞書では、昔と言っているけど、この言霊が現在の日本人の潜在意識の中にもあり、それにしばられている事実!!!
結局日本人て、千年以上も前から基本的には変わってないんじゃん!
自分の根っこを感じさせてくれるシリーズですねぇ。歴史の面白さを改めて教えてくれますよこのシリーズは!

そう言えば、このシリーズは「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の元ネタになったんだよねぇ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年12月26日

日本史苦手なので人物が覚えられず(笑)
①藤原氏の勢力に対抗しようとした称徳天皇の中華的政治思想で語られていた。藤原仲麻呂=奈良時代の呂不韋というイメージから道鏡と称徳女帝について愛人説が浮上したが、称徳天皇は天皇制から皇帝制への移行を目指していたという内容が面白かった。
②桓武天皇が平安京に遷...続きを読む都した理由を、天武持統王朝が断絶し天智系王朝に交替したから+風水や陰陽道からという内容が書かれていたと思う。怨霊を〜は井沢節炸裂感があったけど地形を陰陽道で考えているのは興味深かった。
③万葉集と言霊について

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Posted by ブクログ 2021年10月21日

こちらのシリーズが賛否両論あるのは、1作目を読んで把握したのだが、今回も独自の見解で歴史の謎を紐解いていくのは面白い。今回は怨霊信仰の視点に加えて、言霊の観点も加えた歴史検証となっている。言霊の考えは今でもあるよね

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Posted by ブクログ 2016年12月19日

時々読んでみようと思うこのシリーズ、しかし20巻とか出てるし、まだまだ先は長い。言霊ってのはしかし割と分かる。日本あるある的な。でも海外ドラマとか、あれだ、ビリーダイエットだったか、ああいうので、俺はできる!とか言ってみる、というか言わされる、みたいな自己暗示みたいなイメージがあるんだけども、ああい...続きを読むうのと言霊っていのはきっと違うんだよな。うん、違うな。まぁでもなんつーか、言霊って言っても、良い事を言ったっていーじゃん、と思ったりする。あー、おっさんくさいな。

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Posted by ブクログ 2015年01月17日

道鏡と称徳天皇の関係、桓武天皇による平安遷都の謎、そして『万葉集』にひそむ謎が解き明かされます。

著者は、道鏡と称徳天皇が男女の仲にあったという通説を退け、持統天皇と藤原不比等の結束によって受け継がれてきた政治体制を否定して、日本に「易姓革命」をもたらそうとするのが、称徳天皇の狙いだったという説が...続きを読む提示されます。

また平安遷都の理由については、桓武天皇が早良親王の怨霊を恐れたためだという主張が展開され、風水に基づいて平安京の地理的性格を明らかにし、さらに東北の蝦夷征討も同様の理由によって説明しています。

『万葉集』の謎については、梅原猛が『水底の歌』で論じた柿本人麿の怨霊史観が採用されています。ただし、当時水死刑というものはなかったという、梅原の著書に対して寄せられた批判を念頭に置いて、人麿の遺体が海に遺棄されたという見解が示されています。

日本人が言霊の発想に今なお束縛されていると言い、平和憲法をめぐる左派の言説の虚妄を批判する議論に入り込んでいるところもあります。

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Posted by ブクログ 2013年11月08日

着眼点は面白いのだが回りくどい。この3つのテーマで400頁超も必要なのか?と思ってしまった。テーマの興味有り無が好き嫌いの分かれるところ。

第1章 道鏡と称徳女帝編
第2章 桓武天皇と平安京編
第3章 『万葉集』と言霊編

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Posted by ブクログ 2013年06月08日

今の平和憲法と言霊信仰を結びつけるのは、少し強引な気もする。

ただ、怨霊封じとか、言霊信仰とかが、日本人の精神の通底にあるのは、否定できないと思う。

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Posted by ブクログ 2013年03月05日

万葉集の辺りはちょっとこじつけ感があったような。
でもあいかわらず、良質の推理小説のようなロジックの積み上げ方は引き込まれる。

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Posted by ブクログ 2013年02月11日

日本史苦手で既存の日本史観に不勉強だったからか、言霊についての考え方や平安京遷都の理由については「そりゃそうでしょ」って思ったんだが、普通の考え方は違うのか。
しかしちょっと冗長で読んでるうちにデジャブを感じる箇所も。
道鏡や桓武天皇については面白く読めたかな。

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Posted by ブクログ 2011年09月30日

平城京から平安京への遷都の理由を中心に当時から根強く残る日本人の信仰に対する態度を「言霊」をキーワードとして理論展開している。歴史書に残された者がすべて正しいと考えるのは著者が言うように危険なのかもしれない。今も昔もメディアというものは権力者にコントロールされているのだろう。道鏡にまつわるエピソード...続きを読むも情報をコントロールされた結果と見る視点は興味深い。

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Posted by ブクログ 2011年02月04日

古代3部作の最終巻。平安建都、万葉集を中心に「言霊(ことだま)」という視点から書いている。
1,2巻と読み進めてきて、うすうす感じていたのは、著者の学者に対する批判的文章の多さである。
「逆接の〜」とうたっているぐらいだから、いわゆる歴史学の認識とはまるで違う視点での論考であることはわかっている。そ...続きを読むしてそれが極めてマイノリティであるということも、著者の語り口からよくわかる。
だから、ことあるごとに、一般的な認識、歴史学者の認識に対して批判をするのだ。これがあまりにも多すぎる。

もちろん、ある程度、持論の補間としての批判論は必要なのだが、あまりにも批判論のボリューム増えてしまうと、読み進むリズムがとりにくい。

内容は、とてもおもしろいだけに、そこが残念である。

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Posted by ブクログ 2010年01月31日

道鏡と称徳女帝の話。桓武天皇がなぜ奈良の大仏を建て,平安遷都したのか,怨霊から紐解く。万葉集と言霊の話。
言霊と怨霊がいかに天皇~庶民にいたるまで大きな影響を与えているのか,そしてそれが,その時代にどのような影響をあたえているのかを記す。
現代の歴史学,考古学に対し,資料主義で資料に書かれていること...続きを読む以外は認めないということを非難し,もっと,霊というものを真剣に考えた上で結論を出すようにと繰り返し述べている。

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