【感想・ネタバレ】逆説の日本史19 幕末年代史編2/井伊直弼と尊王攘夷の謎のレビュー

あらすじ

一発の銃弾が日本の歴史を変えた!

幕府老中首座・堀田正睦は手を焼いていた。“水戸のご老公”こと水戸藩主・
徳川斉昭が、日米修好通商条約の調印に断固反対だったからである。そこで堀田がとった手段は、朝廷から「勅許」を得て斉昭を納得させようという方法であった。だがこの安直な判断は、やがて幕府を崩壊へと導く……。
堀田の目論見は外れ、孝明天皇が条約調印に強く反対したため幕府は勅許無しでの調印を強行する。強引な幕府に対する批判は、一橋派と南紀派が激しく争う将軍継嗣問題をも巻き込んで過熱化し、「幕府VS水戸藩」の対立は決定的になった。この両者の確執は、孝明天皇が水戸藩に発した「戊午の密勅」に激怒した大老・井伊直による「安政の大獄」という粛正の嵐に発展し、吉田松陰、橋本左内といった多くの有為の人材が失われてしまう。
安政7年(1860)3月3日、江戸・桜田門外。季節外れの大雪のなかを登城する井伊の行列に、18人の襲撃者たちが襲いかかった。井伊は駕籠に乗ったまま銃撃され、斬殺される。
相次ぐ流血の事態に幕府の権威は失墜。時代は「討幕」「尊王攘夷」へと変わってゆくのであった。

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Posted by ブクログ

2025年11月に彦根への出張が決まった。彦根の歴史ということで、井伊直弼、安政の大獄に行き着き、この本を読んで勉強することにした。当時の状況がわかりやすく解説されている。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

久々に幕末関連の本を読んだ。そのため、発見も多かったし、何より読みやすく、分かりやすかった。
ただ、やはりこの本の通説批判が正しいだろうか?とは疑問を持たざるをえない。

島津斉彬の死を暗殺と考えることは、通説では行われていない、という主張だが、証拠がない以上、断定して通説にすることはできないし、学者の中でも暗殺と疑われることはわかっていると思う。
また、この暗殺説も別に珍しい話ではないのに、自説のように語るのがなんとも言えない。
あとがきの、孝明天皇の攘夷論の背景も、この本の作者だけが主張している論ではないと思うし。

自分的には評価は高いが、割り引いた解釈を要するとも思うシリーズ。

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2016年07月30日

Posted by ブクログ

この巻では、大老に就任した井伊直弼が、水戸斉昭に代表される攘夷派に対して弾圧を加えたことを中心に、明治維新へと向かっていくことになる大きな時代のうねりがどのようにしてつくり出されていったのかということが解説されています。

幕末史にかんしては、さすがに多くの需要があるのか、わたくしのような一般の読者にも親しみやすい解説書が多く刊行されており、シリーズの他の巻にくらべると本書の独自色のようなものはあまり感じられなかったようにも思います。むしろ著者の日本史解釈の大きな枠組みである「言霊信仰」などの話が、史実から離して提示されているような印象も受けてしまいました。

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2021年06月02日

Posted by ブクログ

★★★2019年1月レビュー★★★

『逆説の日本史19』は、島津斉彬の死や安政の大獄など。
この時代、佐幕の大物2人は孝明天皇と井伊直弼であると筆者は説く。井伊直弼は、開国を貫いた点は評価できる。しかし惜しむらくは井伊の頭には、「幕府」があって「日本」は無かった。
また、この辺りから孝明天皇の影に見え始めた岩倉具視。
まだ水戸藩も存在感がある。
ここから長州がどう出てくるか、20巻も楽しみだ。

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2019年01月28日

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