井沢元彦のレビュー一覧
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ネタバレ「日本の歴史上の人物の中で誰に一番惹かれるか?」と問われると躊躇することなく「織田信長」と答えてきた KiKi にとってこの巻は実に楽しみだった巻でありました。 そういう意味では一気に読み終えたかったにも関わらず途中で突発事項が発生し、読みかけ状態で放置せざるを得なくなってしまったことがあの理由によるものでなかったら、ひょっとしたら本気で怒り出しちゃったかもしれません(笑)
宗教心が希薄だと言われる日本人の気質の大元には信長が戦闘的な宗教集団と徹底して戦い、結果、この時期以降の大半の日本人が異なる宗教もしくは宗派間での血なま臭い争いから解放されることになったことにも起因するという井沢氏 -
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ネタバレこの巻はかなり楽しむことができました。 日本史を学生時代に学んでも「琉球史」に触れる機会は全くと言っていいほどないなか、第1章の「琉球王国の興亡編」は未知のことを知るという意味でかなり面白かったし、ついでに KiKi にとっては日本という国のアジアにおけるポジション(文字通り位置・地形的存在)についてあれこれ考察してみるいい機会になりました。 第2章の倭寇に関する記述も、倭寇と呼ばれている海賊軍団が必ずしも日本人集団でなかったことは知っていたけれど、実は日本人は多くても2割程度という具体的な数字を知ることができたのは収穫でした。
第2章でかなり印象的だったのは織田信長が定宿としており、結 -
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ネタバレKiKi の日本史の知識の中でもっとも欠落しているのが「大正以降の近現代史」なんですけど、それに次ぐ欠落度合の激しい時代がこの室町時代です。(まあ古代史も必ずしも親しいわけじゃないんですけど・・・・ ^^;) 王朝文化華やかな平安時代と鎌倉時代では価値観から中心の場所まで大転換があったという意味で印象的だったし、織田信長という時代精神へのチャレンジャーもやっぱり印象的なわけだけど、足利政権っていうヤツはとかく影が薄い・・・・・というか、鎌倉幕府の延長線上にある覇者が変わっただけの政権っていう印象なんですよね。
もちろん、京都観光の目玉である「金閣・銀閣」もこの時代だし、私たちが「純日本風」 -
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ネタバレ一般的日本人にとって、平安時代から鎌倉時代への転換の一大イベントと言えば「源平合戦」という認識が強い中、実はこれは「源源合戦」だったというのはちょっとした驚きの視点でした。 よくよく考えてみると木曽義仲と源九郎義経の話を知識としてちゃんと認識していたにも関わらず、その部分に関してはさほどじっくりと考えたことのなかった我が身を省みて、ちょっと情けなくなったりもして・・・・・(苦笑)
ただ、その後しばらく続く「頼朝は実は単なる神輿に過ぎない」という話とか「戦術には長けていても戦略には無頓着の義経」という話に関してはちょっぴり冗長に感じてしまいました。 少なくとも KiKi にとってはそこらへ -
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子供の頃最初に読んだ歴史関係の本が、太閤記だったような気がする。ボクの記憶に残る最古の大河ドラマは、平幹二郎が斎藤道三を、松坂慶子が濃姫を演じた国盗り物語だった。当時の松坂慶子が子供心にもとてつもなく綺麗だったのを覚えている。さて、本書は、秀吉の生涯をなぞりながら、信長の滅亡、小牧・長久手の戦、朝鮮出兵を描く。出世魚のように変わっていった秀吉の姓の背景や、そこに関わる藤原家や天皇家との暗闘が面白い。朝鮮出兵についても、ボクらは日本史・世界史の授業では「秀吉の領土的な野心」とのみ教わるが、井沢の推理・考察は、若干異なる。歴史上にIFは存在しないが、信長が本能寺で死ななければ、彼は少なくとも朝鮮の
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作者の考え方が良くわかる本
これまでの歴史の考え方に、新しい観点を与えてくれる一冊。通説とされている歴史認識に対して、作者自らの考え方、とらえ方を明確に定義し、独自の解釈を加えている。
本当はどうだったかわからないが、読んでいて「なるほどな」と思わせるものも多くある。まだ、1冊目であるが、どんどん読みたくなると思わせる本だと思う。多少、書き方がしつこい部分もあるが、それだけこれまでの歴史認識に対して一石を投じたいという思いがあるのだろうと感じる。
これを読むことで、歴史に対して幅広い視点から考えることができるのではないかと思う。