池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書では、ドイツが経験したハイパーインフレの歴史が丁寧に描かれており、通貨価値が崩壊するという現象の恐ろしさを、まるで目の前で起きているかのように感じながら読み進めた。特に「貨幣とは何か」「紙幣の価値は人々の共同幻想に基づく」という指摘は、自分に強い印象を残した。
私たちが当たり前のように使っているお金も、社会全体の信頼が揺らげば、あっという間にその価値を失う。貨幣の信用が成立するには、一定以上の信頼が欠かせないという事実を改めて思い知らされた。
現在の日本や世界情勢は目まぐるしく変化しており、将来を正確に予測することは極めて難しい。しかし、本書を通じて「不確実な時代をどう生きるのか」を考 -
Posted by ブクログ
「知る力」の鍛え方とは「気になるを調べてみること」であり、できれば「その現場に出向くこと」、で一番大切なのは「その情報を人に話してみる、アプトプットしてみること」である。最悪なことは「わかったつもり」でいることだ。「わかりやすさの罠」とは「分かったつもり、知っているつもり」にならないことであり、それを無くすこと。情報をしっかり自分自身で把握、理解、納得してこそ生きた情報になると言うことだ。近年多くのフェイク情報が飛び合い、詐欺的な被害も被る時代へと変わった。それは如何に自分が愚かで、無知だという事を知らしめる事であり、知らない事を知る・調べる能力を身につける事に返って来る。
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Posted by ブクログ
文字量が少なくイラストも多いため、まさに入門書として非常に読みやすかった!書かれている内容も、行動経済学の基礎的な部分を丁寧に解説してくれるので、知識ゼロの状態でもらくらくに理解できた。読んでみると「確かに行動経済学使われてるなあ」と納得できる部分が多く、名前だけ知らなかった理論を1つずつ吸収していくような感覚。
特に印象的だったのは、各国の行動経済学での成功事例をまとめているパート。個人だけでなく大勢の行動を変える力を持つ学問だからこそ、社会全体に与える影響が大きく、そのひとつひとつのアクションとその結果に面白さを感じた。
こうした面白さを踏まえて、次はもう少しレベルの高い内容にも挑戦し -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
まだ先の話ですが、親として、いずれ大人になる我が子へ助言やサポートができればと思い読みました。
しかし、大人の私でも言葉は知っているけど意味をしっかりと理解していなかったり、全く知らないことだったり、予想外に学びの多い読書になりました。
自分が子どもだった時と今を比べると、法律、考え方、世界の流れなど異なることが多いです。
今では18歳が「成年年齢」。選挙権が与えられ、クレジットカードを作れたり、ローンも組めます。
LGBTQ、SDGsも私が子どもの頃には、議論されていませんでした。
日本は先進国の中でも貧困率が高く、6人に1人が貧困状態だそうです。
無知は恐怖
知らないことで人を傷 -
Posted by ブクログ
●感想要約:
本書は「働く意味」をお金に限らず社会とのつながりや成長の観点から示し、現代の働き方の課題も踏まえて「どう生きたいか」を考えさせる入門書と理解した.お金は「ありがとう」の交換という視点が印象的で,将来像や幸福な働き方を考える章は大人にも再確認を促す内容になっていると思う.学生には実感が難しい場面もあるかもしれないが,人生において普遍的に役立つ視点が多いと感じました.
●科学博士の書評指数:
楽しみ度:★★☆☆☆
共感度 :★★★★★
学び度 :★★★★☆
話題度 :★★★☆☆
お薦め度:★★★★☆
●概要:
仕事とは何か・なぜ人は働くのかを,中高生にもわかる視点で考えさせる入門