澁澤龍彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
革命後フランスで発禁になった、著者サド自身が投獄されてまで貫きたかった哲学の、代表作。
発禁になった理由は「猥褻だから」だったらしいけど、
エロじゃなくてグロです。これ。まぁエロもグロの一部といえなくもないから何ともいえんけど・・・グロイのダメな人はきっと一章目でギブ。
いかに社会の中で悪徳を成すことが、正しいのか。胃がもたれるほど強調してきます。今私たちが善徳と信じてるものを完膚なきまでに破壊してるから、常識を一回離れないと困惑が溶けない。
正義や美徳みたいに、広範に認められる価値観をpraiseするのは比較的簡単だけど、悪徳や犯罪を論理的に支持した作品が、その後何世紀も評価されることって -
Posted by ブクログ
2部構成によるエッセイ集
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? サラマンドラよ、燃えよ/一角獣について/タロッコの謎/宝石の伝説/『狩猟の書』について/盗みのエロティシズム/態位について/目の散歩
? ツェッぺリン幻想/私の昆虫記/ハーゲンベックの思い出/カフス・ボタンのこと/「コドモノクニ」のこと/ドラゴン雑感/少年冒険小説と私/玩物抄/アポロとウェヌス/蠅とエメラルド/思い出と現在と/エメラルド、五月の露/花火、七月の夜/ガラス幻想行/糸車から燭台まで
あとがき
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エッセイ集として最初に手にした作品なのですが、他のエッセイ集とは色が異なるようです。それにして -
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Posted by ブクログ
「ソドム百二十日」は序章で終わっている。フランス革命が勃発して、著者が原稿を失ったからだ。あぁ、でも、続きが読みたい。120日間に渡って、このいたいけな少年少女たちに何が行われたのか、気になって気になって仕方が無い。序章が憎い。こんなにも人の気持ちを盛り上げて、高ぶらせておいて、放置プレイなんだもの。ひどいわ。本当にサディスティックなお人。
だと思っていたら、この澁澤龍彦訳は、「サド裁判」の影響で完訳が出来なかったみたい。佐藤晴夫訳だと完訳版が出版されているみたい。
しかし、澁澤龍彦訳の方が甘美で美しいらしい。澁澤ファンとしては彼に完訳してほしかった・・・。 -
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