澁澤龍彦のレビュー一覧

  • 東西不思議物語

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    東西の不思議譚を集めたもの。野暮なことは言わずに楽しむ。一番不思議なのはこういうことを考えだす人間の想像力かも知れない。タイトルに興味を惹かれた章から読める。

    1 鬼神を使う魔法博士のこと
    2 肉体から抜け出る魂のこと
    3 ポルターガイストのこと
    4 頭の二つある蛇のこと
    5 銅版画を彫らせた霊のこと
    6 光の加減で見える異様な顔のこと
    7 未来を占う鏡のこと
    8 石の上に現れた顔のこと
    9 自己像幻視のこと
    10 口をきく人形のこと
    11 二人同夢のこと
    12 天から降るゴッサマーのこと
    13 屁っぴり男のこと
    14 ウツボ舟の女のこと
    15 天女の接吻のこと
    16 幽霊好きのイギリス人

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    2014年07月03日
  • 幻想博物誌

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    人間の想像力は、古来様々な異形の存在を生み出してきた。想像上の怪物や不思議な植物だけでなく、実在の生物も超常的な性質を与えられ、神話や宗教のシンボルとして、人々の生活の隣に息づいてきた。幻想的な生物たちを古今東西の書物に訪ね、その魅力を語る。

    スキタイの羊/犀の図/スキヤポデス/クラーケンとタッツェルヴルム/ドードー/蟻の伝説/スフィンクス/象/毛虫と蝶/人魚の進化/大山猫/原初の魚/ゴルゴン/フェニクス/貝/ミノタウロス/火鼠とサラマンドラ/グノーム/海胆とペンタグラムマ/バジリスクス/鳥のいろいろ/虫のいろいろ/ケンタウロス/キマイラ。

    「スキタイの羊」に出て来るワクワク島の木がとても

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    2014年05月28日
  • 快楽主義の哲学

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    ・人生には、目的なんかない
    ・幸福とは、まことにとりとめのない、ふわふわした主観的なものであって、その当事者の感受性や、人生観や、教養などによってどうにでも変わりうるものだ
    ・快楽には確固とした客観的な基準があり、ぎゅっと手でつかめるような、新鮮な肌ざわり、重量感があります
    ・「汝の隣人を愛せ」は空虚な理想
    ・夢の中に出てくるネクタイはペニスの象徴

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    2014年03月31日
  • O嬢の物語

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    Pauline Réageが1954年にジャン=ジャック・ポーヴェール書店より刊行した小説。1975年に映画化され、ポルノだと思っている人が多いと思いますが、原作小説についてだけいえば、官能小説ではありません。サディスティックな描写、マゾヒスティックな描写、ホモセクシャルな描写やレズビアンな描写などもありますが、主人公Oの心理描写が大半を占めており、そういう部分を期待して読むとがっかりします。この心理描写が、とても細かいのでもの凄く生々しく、感覚を刺激してきます。澁澤龍彦の訳はさすがだと思いました。

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    2014年03月25日
  • 悪徳の栄え 下

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    後半は冒険活劇の体を帯び、陰惨な場面描写に耐えれば荒唐無稽な話の展開やら、宗教批判やら、専制主義の批判やらでなかなかおもしろかった。
    18世紀末から19世紀にかけて新たな思想が芽生える時期だったのかな〜という気もした。
    まぁ、ただの気のせいかもしれないが…

    Mahalo

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    2013年12月19日
  • 美徳の不幸

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    善いことをすればするほどひどい目にあって、ボロボロになっていく女の人の話し。

    しかしよくまぁ次から次にひどい目に合うことか。
    それでも現代人のほうがおそらくはるかにもっと残忍で、いやらしい責め苦を思いつくような気がする。当時画期的であったものでもいまや古典的、刺激の足りないものとなっているような…

    自然の秩序と称されて、強者による弱者の支配が語られる。作者は逆説的にそれに反発しているようなのだが強者の繁栄、弱者の衰亡が読者の脳に張り付くのではないかと憂慮される。登場人物の一人が語っていたように、人生は善か悪かの二者択一ではなくて、その場その時の身の処し方次第なのだろう。

    特に力のないもの

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    2013年12月12日
  • 快楽主義の哲学

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    「現実原則」に支配され、規格品のレジャーを供与されることで満足しきって「幸福」を感じている大衆は、今も昔も変わらない。一匹狼として、つくられた流行や価値に反抗し自ら快楽を発見することが肝要であると言った澁澤氏の思考や生活の理想が、大量消費社会や欺瞞に満ちた民主主義の中に生きる私の胸に突き刺さり、決して忘れることができないものとなりました。
    しかしながら、現代の同性愛や風俗の乱れ、過剰な自己表現などの抑圧された欲求が解放された社会がスタンダードとなり、澁澤氏の主張が一匹狼的ではなくなった皮肉な情況をみて、単純に良い世の中だとは言えない気持ちになってしまいました。
    終局的には、既成の道徳や価値、法

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    2013年09月24日
  • ドラコニア綺譚集

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    自分の知識不足のためわからない箇所も多少あったが、作者が非常に楽しそうに書いているのがわかる良エッセイ。

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    2013年08月21日
  • 快楽主義の哲学

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    古今東西の快楽主義者の著作に関する博識を駆使し、快楽主義とは何かを説いていく。

    内容に少し時代を感じるものの、読んでいて納得する部分が多々あり面白かった。

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    2013年08月19日
  • ソドム百二十日

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    ネタバレ

    「ソドム百二十日」
    これは小説じゃない、小説なんかじゃない、カタログだ。
    内面も成長もない。
    さらにはキャラクターもなく、
    作者の分身たる人物数名と、作者の欲望する人物数十名とともに城に閉じ込めて規則を作って、さあどうなるか、という壮大な実験に近い。
    しかし私は小説なんかよりも、カタログであってもよい、「過剰なもの」を読みたいのだ。
    ぜひとも完訳版を読まなければ。
    ・澁澤独特の隠語の面白さ。「強蔵」!(「ソドムの市」を再鑑賞するときには、あれが強蔵だ! と笑ってしまいそう。)
    ・「ソドムの市」が思いのほか原作に忠実な作りだったのだと驚く。

    「悲惨物語」
    ・語り口の面白さ。この悪人を描くことで

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    2013年07月08日
  • 世紀末画廊

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    全体的に読みやすかったが、中盤のシュルレアリスムの考察の辺りは私の知識不足でさっぱり分からず…。後半のベスト18を選ぶくだりは作者の好みがマニアックで「やっぱりな」という感じが出ていて面白かった。

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    2013年06月30日
  • 快楽主義の哲学

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    日々の労働や将来への不安だけでなく、性愛の自制さえも優しくいなしてくれる一冊。人間的であれ、文化的であれ、そう洗脳されてきた私たちが、今更「動物的に生きる」なんてことはできそうもない。しかし、幸福・道徳・健全を是とする現代社会を、これほどバッサリ切ってくれる文章は痛快この上なく、まさに快楽である。

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    2013年04月10日
  • さかしま

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    ネタバレ

    【あらすじ】世の中いやになったのでひきこもっていろいろ連想を働かせていたら躰を壊しちゃいました。ああ、いやだなあ。

    【笑えたところ】インテリアへの異様なこだわり。ひきこもりだから。
    文学への衒学趣味は完璧。あ、でも忘れてた、音楽にもまずまずこだわりあるんだよーとエクスキューズ。その必死さ。

    いわば趣味ブログ。私ってこんな高尚な趣味なんですよーとアピっている。

    しょうもないが嫌いになれないパーソナリティ。
    それは亀の甲羅へ宝石を象嵌させたり、酒の組み合わせを口中オルガンと見做したりするような、一種の諧謔による。
    神経の病と腐肉への偏愛も。

    想像力による現実の塗り替え。の、勝利と敗北。

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    2014年12月21日
  • 長靴をはいた猫

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    教訓、もうひとつの教訓、なんてのが載ってるのが面白い。

    ペローの童話集は他にも読みましたが、これは、挿絵がすごいね。

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    2012年12月30日
  • ドラコニア綺譚集

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    美術史かぶれだった大学生のころの愛読書を、再び読み返しました。妖しくも魅力ある澁澤ワールド。大人になってからまた読むと、若い頃と異なった感覚を楽しめますね。

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    2012年11月29日
  • ねむり姫

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    中世日本のあやかしの短編集。
    何と言っても面白かったのは表題作のねむり姫。
    夢と現の間にとらわれるねむり姫とつむじ丸の想いの交差は何とも言えない

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    2012年11月08日
  • 長靴をはいた猫

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    二十年以上ぶりに紐解く。まだ文庫といえば岩波か新潮くらいしか読むものはなく、だんだん文庫化が多くなった時代のころ。澁澤といえば、中学の頃は、なけなしのお小遣をためて、またあの素敵な装丁をなんだかこそこそ買っていたのを思い出す。
    本に何も書かないほうなのに1989の一月の日付をスタンプしている(笑)
    引っ越す度にでも古本にだしていないのは、文庫だからかしらん。

    挿絵もよく、女の子だった私には馴染みの多いものでしたが、これを読んだときは、教訓が面白かったのを思い出します。 まさか刺繍を再開しはじめてまた手にとるとは思わなかったけれど…。
    近々またお墓参り行こうっと。

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    2012年10月20日
  • うつろ舟

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    ネタバレ

    最近知り合った文学部の方に澁澤龍彦の『うつろ舟』を勧められ早速手に取った。現代版、今昔物語といったところだろうか。婆さんが明瞭に朗読するのを脳内再生させながら読んだ。
    女の性器にあてがうと物凄い官能が到来するという珍物を売る商人がいた。その珍物の効果が本当か賭けをしようとある男が言い、その男の連れの女の性器にあてがうも全く反応しない。実はその女はすでに死んでおり、男が賭けに勝つという話が特にゾクッとして面白かった。
    個人的には澁澤龍彦より夢野久作の方が肝を冷やした。

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    2012年08月16日
  • 世界悪女物語

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    トイレ本にしているのでなかなか進まないなぁ


    古今東西の悪女 ―現代の法に当てはめるときちがい沙汰の凶悪犯罪― が、とてもわかりやすく紹介されている。
    人物ごとに章分けされており、短編集として読み方ができるのでお勧め!

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    2012年05月24日
  • 東西不思議物語

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    遠く朧な記憶を繙くと……
    高校生のときに初めて買った澁澤本がこれだったかも。
    古今東西の摩訶不思議な事物を取り上げた、
    新聞連載のコラムを纏めたもので、
    一話一話が短くて読みやすい、不気味でユーモラスな奇譚集。
    「天から降るゴッサマーのこと」の、
    ゴッサマー(gossamer)という奇妙な響きの単語が頭から離れない……。
    「ウツボ舟の女のこと」のお題は、
    後年「うつろ舟」として小説に結晶しましたね。
    それにしても、挿絵も凄いインパクトがあったなぁ。

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    2012年04月20日