澁澤龍彦のレビュー一覧

  • 東西不思議物語

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    長男が学校文化祭の古本市でこれを買ってきたのを見て”親子だ”と思いました(笑) 内容は古今東西の不思議な話を簡潔に紹介するという感じ。一つ一つが短いのですぐに読めます。眠れぬ夜になどいかが?

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    2012年09月25日
  • 夢の宇宙誌

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    一人の人間の連想ゲームを横からこっそり覗くような本。

    その人間がただ者じゃないので半端なく引き込まれる。
    どこまでも広がる思考の海に出掛けて行きたくなる。

    真似してみても精々水溜まりにしかならないけれど…

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    2012年08月28日
  • 黒魔術の手帖

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    黒魔術、白魔術、自然魔法、錬金術、カバラ、占星術、星辰術と。

    この手の本は始めて読んだが、何に舌を巻くって、著者の尋常じゃない参考文献を読み漁ってることを想像するに難くない。

    黒魔術、そんなものに使われていたものの遺物が、現在にも残存する。
    星座占いに使っている、各星座を表す記号(ゾディアック)。
    各々の元来の意味が、また凄い。
    例えば蟹座を表す"♋"
    性交渉の際の体位、ソワッサン・ヌフ(69)を表す、と。詳細は割愛。

    さて、簡単に悪魔を召喚できる方法を本文より抜粋。

    まず悪魔を呼ぼうとする者は、一度も卵を産んだことのない一羽の黒い牝鶏をもって、二つの道のぶつかる十

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    2012年05月31日
  • ねむり姫

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    読めない漢字が沢山あったので辞書を引きながら。
    時折出て来る横文字が洒落てます。
    夢と現のあわいに漂う6編。

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    2012年05月01日
  • O嬢の物語

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    ネタバレ

    進歩的な女性「O」が自由よりも服従を選ぶその生き様。O嬢はさまざまな男たちに服従を迫られ、それに答えていく。ロワッシーでは複数の男たちに服従を強いられ、次には恋人ルネに導かれステファン卿の元へと譲り渡される。アンヌ・マリーに性器に鉄輪を通され、最後にはオブジェとして衆目の元に晒されるのである。

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    2012年04月09日
  • さかしま

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    デ・ゼッサント!デカダンスの聖書らしいけど。ある程度素養がないと理解できないんだろうな。比喩とか、修飾が冗長に感じる。ここがいい所なのかもしれないけど。自分には難しい。でも、引きこもりたい気持ちはわかる。引きこもったら、部屋を快適にしたいよね、やっぱり。

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    2012年01月28日
  • 女のエピソード

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    女性誌への連載物のためか、非常に読みやすい。
    古今東西様々な女性たちに魅了されてしまう。
    『世界悪女物語』より先に読んでしまったので、次は是非こちらを読んでみたい。

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    2012年01月22日
  • うつろ舟

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    澁澤龍彦が亡くなって25年になるとのこと。
    彼の作品は、河出文庫で読むことができる(49冊もある)。
    絶版にならずにあるというのは凄いこと。
    基本的な古典になりつつあるのだろう。

    本書は、小説集。日本の中世を舞台にした短編集。

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    2012年01月18日
  • 妖人奇人館

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    さらりと、たくさんの有名な妖人、奇人さんたちについて触れている。

    そこまで深く突っ込んだ内容ではない。

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    2011年12月09日
  • 妖人奇人館

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    占星術師、預言者、悪魔崇拝、女装趣味、人肉嗜食魔etcetc…実在した世界の妖しげな人々を特集した本です。異常性癖のネーミングがこんなにたくさんあるとは、興味深かったです。世界には色んな変な人がいるもんだ。

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    2011年12月06日
  • ねむり姫

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    「夢ちがえ」「狐媚記」「画美人」が特に好き。後味は決して良くない、むしろ残酷と言ってもいいような話なのに、美しい物語だったと感じる不思議な読後感。端正な文章の中に時折顔を出す悪ふざけ(と言っていいのか分かりませんが)がくすりと笑えて楽しい。「(省略)。特異体質だな。」「いやですよ。そんな近代のテクニカル・タームは存じませぬ。」。ついつい笑わされる。

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    2011年08月24日
  • 毒薬の手帖

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    毒薬についてのエッセイ。
    毒薬の用い方はどうしてもバラエティに欠け、文も単調になりがちだが、毒薬という視点から大量殺人犯の心を覗くのは面白い。
    言葉に表しにくい、毒薬の魅力は十分に伝わってきた。

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    2011年08月13日
  • 世界悪女物語

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    またこんなアクの強い本を読んでしまった・・・。エリザベス女王やルクレチア・ボルジア、則天武后やマグダ・ゲッベルスなど、古今東西の悪女について書かれています。

    全体的に、もっと一人ひとりについて詳しく書いても良かったんじゃないかなぁ、と思いました。あと、悪女と言われるに至るのは、政治的背景も大きく関わってて、一部の世界史マニアにはウケるとは思います。

    にしても主に中世のヨーロッパの暗っぽいイメージも手伝って、世の中には本当に恐ろしい人間がいるんだなぁ・・・と感じました。やっぱこの世で一番怖いのは人間かも・・・。

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    2011年08月07日
  • O嬢の物語

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    倒錯した性的妄想の原型。身体的苦痛を契機にして精神世界に没頭する人間の思考を描いているため、凄惨なシーンが多々ある。よくある官能通俗小説とは一線を画している異色の作品。

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    2011年05月28日
  • うつろ舟

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    ションポロロン的な効果音がかっこいい。おとぎを幻想的に描き、タイムマシン的描写で放った、実験小説。文字だけで追うと、少しイメージを捉えにくいが、丹念に想像を膨らませ読んでいくと、かなり楽しい。エッセイ主体の著者が、文学的仕掛けを凝らした意欲作。

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    2011年05月17日
  • ソドム百二十日

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    マルキ・ド・サド(1740-1814)の『ソドム百二十日あるいは淫蕩学校』の抄訳と『悲惨物語』及び附録の三編。

    サド小説の特徴は、人間性・美徳・宗教的道徳的なるものへの徹底的な軽侮と、異常性・悪徳・瀆神への傾倒だ。神や人間性に対する信念を無神論で以て嘲笑し辱める。

    「悪徳こそ、・・・、いちばん甘美な逸楽の源泉である・・・。」(「ソドム百二十日」)

    「私はね、美徳を失墜せしめてやりたいのだ・・・。」(「悲惨物語」)

    登場する男たちは、他者(多くの場合は女)を己の快楽の手段として物化する。彼らにとって、女は男の欲望の赴くままに性的快楽を搾り取られる奴隷でしかなく、独立した人格とは看

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    2011年03月27日
  • ソドム百二十日

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    この本では序章しか訳されておらず、ここからが本当の地獄なのだろうが、現実にはこれ以上の残虐非道の事件が起きている。
    ブランジ伯爵の様な猟奇趣味の権力者が実在しても、なんら不思議ではない。
    人間とはつくづく恐ろしい生き物だ。

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    2011年03月26日
  • O嬢の物語

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    抜けないエロ小説。

    澁澤龍彦氏は「これは決して風俗小説ではない」と解説に書いてましたが、読んだこちらとしては「これは決して風俗小説ではないとは言わせない」と言いたいところ。
    消費者の何割かはそういう読み方したでしょ。
    女神のヌード絵画に対して「これは神々しいものだ」との大義名分を掲げ、その実イヤラシイ絵を楽しんでいた時代があったように、O嬢の物語に対して文学としての蘊蓄を掲げつつもエロ本として消費した人はいたはず。
    いないとは言わせない。
    もちろん悪い事とは言いません。

    最後は削って大正解ですね!

    11.03.18

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    2011年03月21日
  • ドラコニア綺譚集

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    他の渋澤作品と異なり、この著作には彼の体験や創作が多く含まれている。
    これまでの作品は、引用やそれに対する考察、感想で構成されていた為に彼の人物像は読み取り辛かったのだが、この作品では大いに彼の人となりに触れる事ができた。
    内容に関しては、あまり私の好みに合うものがなかったのが残念。

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    2011年03月06日
  • 長靴をはいた猫

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    あまり面白いものではなかったが、有名な童話を澁澤訳でおさらいできただけでもよしとしよう。
    挿絵は『長靴を履いた猫』のものはよかったが、それ以外、即ち人を描いたものは性的な面を強調しすぎており、その稚拙ともとれる画風もあいまって下品に過ぎるように思った。

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    2011年03月01日