澁澤龍彦のレビュー一覧

  • ねむり姫

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    「夢ちがえ」「狐媚記」「画美人」が特に好き。後味は決して良くない、むしろ残酷と言ってもいいような話なのに、美しい物語だったと感じる不思議な読後感。端正な文章の中に時折顔を出す悪ふざけ(と言っていいのか分かりませんが)がくすりと笑えて楽しい。「(省略)。特異体質だな。」「いやですよ。そんな近代のテクニカル・タームは存じませぬ。」。ついつい笑わされる。

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    2011年08月24日
  • 毒薬の手帖

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    毒薬についてのエッセイ。
    毒薬の用い方はどうしてもバラエティに欠け、文も単調になりがちだが、毒薬という視点から大量殺人犯の心を覗くのは面白い。
    言葉に表しにくい、毒薬の魅力は十分に伝わってきた。

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    2011年08月13日
  • 世界悪女物語

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    またこんなアクの強い本を読んでしまった・・・。エリザベス女王やルクレチア・ボルジア、則天武后やマグダ・ゲッベルスなど、古今東西の悪女について書かれています。

    全体的に、もっと一人ひとりについて詳しく書いても良かったんじゃないかなぁ、と思いました。あと、悪女と言われるに至るのは、政治的背景も大きく関わってて、一部の世界史マニアにはウケるとは思います。

    にしても主に中世のヨーロッパの暗っぽいイメージも手伝って、世の中には本当に恐ろしい人間がいるんだなぁ・・・と感じました。やっぱこの世で一番怖いのは人間かも・・・。

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    2011年08月07日
  • O嬢の物語

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    倒錯した性的妄想の原型。身体的苦痛を契機にして精神世界に没頭する人間の思考を描いているため、凄惨なシーンが多々ある。よくある官能通俗小説とは一線を画している異色の作品。

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    2011年05月28日
  • うつろ舟

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    ションポロロン的な効果音がかっこいい。おとぎを幻想的に描き、タイムマシン的描写で放った、実験小説。文字だけで追うと、少しイメージを捉えにくいが、丹念に想像を膨らませ読んでいくと、かなり楽しい。エッセイ主体の著者が、文学的仕掛けを凝らした意欲作。

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    2011年05月17日
  • ソドム百二十日

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    マルキ・ド・サド(1740-1814)の『ソドム百二十日あるいは淫蕩学校』の抄訳と『悲惨物語』及び附録の三編。

    サド小説の特徴は、人間性・美徳・宗教的道徳的なるものへの徹底的な軽侮と、異常性・悪徳・瀆神への傾倒だ。神や人間性に対する信念を無神論で以て嘲笑し辱める。

    「悪徳こそ、・・・、いちばん甘美な逸楽の源泉である・・・。」(「ソドム百二十日」)

    「私はね、美徳を失墜せしめてやりたいのだ・・・。」(「悲惨物語」)

    登場する男たちは、他者(多くの場合は女)を己の快楽の手段として物化する。彼らにとって、女は男の欲望の赴くままに性的快楽を搾り取られる奴隷でしかなく、独立した人格とは看

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    2011年03月27日
  • ソドム百二十日

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    この本では序章しか訳されておらず、ここからが本当の地獄なのだろうが、現実にはこれ以上の残虐非道の事件が起きている。
    ブランジ伯爵の様な猟奇趣味の権力者が実在しても、なんら不思議ではない。
    人間とはつくづく恐ろしい生き物だ。

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    2011年03月26日
  • O嬢の物語

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    抜けないエロ小説。

    澁澤龍彦氏は「これは決して風俗小説ではない」と解説に書いてましたが、読んだこちらとしては「これは決して風俗小説ではないとは言わせない」と言いたいところ。
    消費者の何割かはそういう読み方したでしょ。
    女神のヌード絵画に対して「これは神々しいものだ」との大義名分を掲げ、その実イヤラシイ絵を楽しんでいた時代があったように、O嬢の物語に対して文学としての蘊蓄を掲げつつもエロ本として消費した人はいたはず。
    いないとは言わせない。
    もちろん悪い事とは言いません。

    最後は削って大正解ですね!

    11.03.18

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    2011年03月21日
  • ドラコニア綺譚集

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    他の渋澤作品と異なり、この著作には彼の体験や創作が多く含まれている。
    これまでの作品は、引用やそれに対する考察、感想で構成されていた為に彼の人物像は読み取り辛かったのだが、この作品では大いに彼の人となりに触れる事ができた。
    内容に関しては、あまり私の好みに合うものがなかったのが残念。

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    2011年03月06日
  • 長靴をはいた猫

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    あまり面白いものではなかったが、有名な童話を澁澤訳でおさらいできただけでもよしとしよう。
    挿絵は『長靴を履いた猫』のものはよかったが、それ以外、即ち人を描いたものは性的な面を強調しすぎており、その稚拙ともとれる画風もあいまって下品に過ぎるように思った。

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    2011年03月01日
  • 幻想の肖像

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    澁澤好きの為の絵画解説書。間違っても絵画好きの為の、ではない。
    文章はわかりやすく読みやすいが、この本から絵画の世界に入ろうとすると、澁澤独特の解釈に馴染んでしまい、まともな鑑賞ができなくなるかもしれない。
    これを読んで、私には絵画に対する興味があまりないことが解った。
    解説読むより眺めてるほうが楽しいよ、やっぱり。

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    2011年02月18日
  • 世界悪女物語

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    河出文庫のかわいい帯に惹かれて購入。
    中身は悪女のお話ですが。。

    これまで名前ぐらいは知っていた程度の悪女たちの生涯を
    改めて知ることができました。

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    2010年11月17日
  • 澁澤龍彦 初期小説集

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    初期作品を集めたもの。


    文章が綺麗だなぁと思いながら読み方進めていったが、気に入ったのは"犬狼都市"位だったのが惜しい気がする。
    インパクトが薄かったか…。

    不思議な世界観と、尋常の様で尋常ではない登場人物。そのなかで、下品にならないエロティシズムが見事にバランスを保っているのは流石だった。

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    2010年09月15日
  • 唐草物語

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     短編集。
     フィレンツェの変わり者の絵描き、ペルシアを征服するティムールと詩人の会話、鬼の使わした美女に惑わされる中納言、火山に魅せられて命を落としたローマの火山学者プリニウス……等々、歴史上の人物について遺されたエピソードをもとに、想像の翼を広げてつづられた一冊。

     興味深く、幻惑されるような面白いエピソードも多いのだけれど、残念ながら、私には『興味深い』の域を出なかったかなあ。のめりこむようには読めませんでした。
     理由ははっきりしていて、相性というか、私の読書姿勢がよろしくないんです。
     前に『高丘親王航海記』のレビューでも、似たようなことを書いた気がしますが、「これは私(作者)が書

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    2010年09月06日
  • 異端の肖像

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    やや歴史的な背景説明が多く、悪徳の栄えなどの作品のような澁澤ワールド色は薄いかも。天才と発明家と異端者は紙一重だ。興味の方向が違うだけ。

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    2010年09月04日
  • 東西不思議物語

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    気になっていた作家のひとり澁澤龍彦。妖しい、耽美的なイメージがあったのだけれども、読みやすい語り口で書かれたエッセイでした。東洋・西洋と普段あまり一緒にされない妖怪たちが並んで登場するので、発想の同一性や違いなどが考えさせられる気がする1冊。

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    2010年08月21日
  • ソドム百二十日

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    [ 内容 ]


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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2010年08月03日
  • 幻想の肖像

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    [ 内容 ]
    透徹した独特の審美眼によって、シュールレアリスムの作品をはじめとする幻想絵画について詩情あふれるエッセイを発表してきた著者が、愛好するヨーロッパの36の名画をとりあげながら、描かれた女性像をめぐり、そのイメージにこめられた女性の美やエロス、また魔的なるものなどについて、博識に裏打ちされた鋭利な印象批評をくりひろげる、魅力あふれる芸術エッセイ集。

    [ 目次 ]
    ピエロ・ディ・コシモ
    ペトルス・クリストゥス
    ヴィットーレ・カルパッチオ
    カルロ・クリヴェルリ
    パルミジャニーノ
    コスメ・トゥーラ
    アルブレヒト・デューラー
    ルーカス・クラナッハ
    ヤコポ・カルッチ・ポントルモ
    ジョヴァンニ

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    2010年07月19日
  • 黄金時代

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    [ 内容 ]
    60年代の後半、全共闘運動はなやかなりしころ、世情は騒然とし、著者が親交をあたためていた作家三島由紀夫は、一見その流れに歩調を合わせるかのように死の予行演習をくり返し、自決へと至った。
    そして70年代が幕を開け、政治の季節は終った。
    時代に対して超然としながら、なおかつ時代の空気を鋭敏に察知していた著者はこの時期何を考えていたのだろうか?
    本書はその思索の跡を示すエッセイ集。

    [ 目次 ]
    バビロンの架空園―失われし庭を求めて
    ユートピアと千年王国の逆説
    ヨーロッパのデカダンス
    もう一つの世紀末
    万博を嫌悪する あるいは「遠人愛」のすすめ
    時間の死滅について
    ミューゼアム・オブ

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    2010年07月19日
  • 悪徳の栄え 下

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    [ 内容 ]
    妹ジュスティーヌとともにパンテモンの修道院で育ったジュリエットは、悪徳の快楽をおぼえ、悪の道へと染まってゆく。
    パリで同好のさまざまな人物と交わり、イタリアへと逃げおちた彼女は、背徳の行為をくり返し、パリへと帰る…。
    悪の化身ジュリエットの生涯に託してくり広げられる悪徳と性の幻想はここに極限をきわめ、暗黒の思想家サドの最も危険な書物として知られる傑作幻想綺譚。

    [ 目次 ]


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    2010年06月26日