澁澤龍彦のレビュー一覧

  • 澁澤龍彦 西欧文芸批評集成

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    今や西欧という言葉も文芸という言葉も死語でしょう。
    加えて批評という言葉には昨今、「作品を創ることが出来ない人間の無責任な言動」という、悪い印象がついてしまった。
    そんな死語と悪印象の単語を並べた1冊ですが、この本は今こそ読まれるべき1冊となっています。

    西欧文芸の批評集成と題されていますが、澁澤さんの趣味通り、語られるのは文学の本流というより、幻想、暗黒、怪奇の文学と悪魔、異端、デカダン、黒いエロスについてです。

    でもあらゆる芸術とは結局、「一つのスキャンダルであり裂け目であって、耐えがたい異常なものの現実世界への侵入である@ロジェ・カイヨウ」
    ということです。
    そこに感じるのは戦慄であ

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    2011年12月14日
  • 東西不思議物語

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    思っていたよりずっと読みやすかった。古今(1980年あたりだけど)東西の怪奇譚にまつわるエッセイ集。博識だなー。耳袋なんかは私も読んだのに、どんな話があったか全然覚えていないし。ただの読み腐れだな。

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    2011年12月14日
  • 夢のある部屋

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    地上の知識をうまいこと切り取ったりつなげたりしてイヤミにならず見せてくれてありがとう澁澤さん♪(´ε` )

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    2011年12月09日
  • 東西不思議物語

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    何故か私の周りには澁澤好きが多い。多いって2人位なもんだけど。…これ中学校とか高校時代に読んでたらきっとただでさえこじらせてた中二病がもっとこじれてたんだろうなぁと思わせる内容で何て言うかとても面白かったです。元は新聞のコラム?か何かだった様で、結構読みやすい。

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    2011年12月04日
  • O嬢の物語

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    朝から学校で読むのに最適←

    この本は私の中二病

    うらやましくない。
    けど、女ってこういうものかなと
    おもう

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    2011年11月28日
  • O嬢の物語

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    中学校のとき、初めてこの澁澤達彦さんの訳で読んだ。人間の精神の底知れぬ奥深さというか、輝くような闇をみた思いだった。
    その後、映画を観たり他の訳本も読んでみたが、この澁澤達彦さんの訳ほど気品にあふれ、妄想爆発させるものはない。
    はっきり言って、この本を読むなら、この版。後はダメ。
    表紙は扇情的だが、これは、違う気がする。

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    2011年06月18日
  • 太陽王と月の王

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    雑多なエッセイの集成。
    矢鱈と「今の子供は云々」「今の若い者は云々」と、オジサン臭い。
    ダリに文句を垂れる前に、まず自分を反省すべきではないのか(笑)。
    対談形式や旅行記など文に変化が有り、面白く読めた。

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    2011年06月13日
  • 快楽主義の哲学

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    世の中や古い価値観を斬りまくる、「ダンディ」な澁澤龍彦に惚れました。非常に読みやすいが、エッジの効いた文章で、読んでいて心地よさすら感じます。

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    2014年07月12日
  • さかしま

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    主人公デ・ゼッサントの趣味嗜好が永遠と綴られる、引きこもり小説です。
    そして、「デカダンスの聖書」と言われることで有名ですよね。
    でもでも、デカダンスの「入門書」と勘違いしてはダメかもです。
    あくまで「聖書」。
    キリスト教の聖書がキリストの生き方を記した様に、デカダンな人の生き方が描かれた内容なのです。
    当然、解説なんてありませんから、何も知らずに読む場合は御覚悟を><

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    2011年05月09日
  • ソドム百二十日

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    まず気をつけるべきなのは、この本に収録されているソドム百二十日は、初めの導入部分(主人公であるブランジ公爵とその弟である司教、キュルヴァル法院長、公爵の学友であるデュルセの4人の道楽者とその妻達の人物描写と、物語のメインである4ヶ月の放蕩に耽るまでの下準備の様子と、放蕩の加担者や犠牲者の人物描写まで)までであるということである。
    主人公の道楽者達はどいつもマジキチであり、悪徳を愛し美徳を憎み、無神論者であり、犯罪を犯してはそれをオカズにハァハァするという始末である。
    しかし、公爵の言う悪に対する見識(要約すると、「俺みたいな悪だって自然界、ひいては神様が生んだものなんだから、それに背いて悪いこ

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    2011年05月06日
  • 恋の罪

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    ファンタジィにも程がある。

    でも面白かったです。
    「オペラ座の怪人」の「イル・ムート」みたいであり、しかし最後に信じるものは救われず、悪徳は栄えるっつー感じが短編でも長編でも変わらないのね。

    恋の罪、で検索かけたら半分以上べーこんれたすな本がヒットていうのもある種ファンタジィに拍車をかけるね…

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    2011年05月17日
  • 澁澤龍彦 初期小説集

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    やっぱり「犬狼都市」は良い。何年たってもそれほど感想が変わらない。しかし澁澤が小説で目指した世界っていうのは、他にすぐれた書き手が存在してしまっているので、小説としてイマイチを出ないな、と、やっぱり思ってしまうのでした。

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    2011年02月03日
  • 世界悪女物語

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    山崎洋子といい桐生操といい、悪女やらのお話は大好きなのです!
    澁澤の描く悪女は淡々としていていながら、非常に美しい!

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    2010年11月26日
  • 世界悪女物語

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     世界各地の、歴史に残った悪女たちのエピソードを集めたエッセイ。自分の美貌を保つために、若い乙女を虐殺してその血の風呂につかったというエリザベート・バートリー。民衆の貧困に眼を向けようともせずに享楽の限りをつくしたマリー・アントワネット。その美しさを利用され、政略結婚に利用されたあげく、夫となった相手を次々に死なせることになったルクレツィア・ボルジア。クレオパトラ、メアリ・スチュアート、エリザベス女王……

     うん、面白かった!
     うわあ、これは怖いかなあ……と思いながら読み始めたんですけども、語り口のおかげか、むしろドキドキしながら読んでました。もちろん怖いエピソードはたくさんあるのですが(

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    2010年10月18日
  • 長靴をはいた猫

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    装画こみ、翻訳こみの、シャルル・ペロー。「教訓」「もう一つの教訓」なんか、いちいち面白い。「大人も子供もともに楽しめる決定版童話集!」とカヴァーにはあるんだけど、こういうのに通じた子供、というのもちょっと可愛くない、かも、なぁ(自戒をこめて)。

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    2011年07月19日
  • 夢の宇宙誌

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    貴族や王族の本質・性質について知る事が出来る。テーマに対して人物と歴史と宗教とを背景に描いている点が面白い。

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    2010年09月12日
  • 美徳の不幸

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    [ 内容 ]
    サドの代表的著作、ジュリエットの物語『悪徳の栄え』と対をなす妹ジュスティーヌの物語には三つのバージョンが残存している。
    本書はその最初の版である「原ジュスティーヌ」とでも称すべき中篇である。
    バスティーユ牢獄中にて書かれ、革命のどさくさに粉れて紛失され、100年ののちに陽の目をみた本書はサドの思索のエッセンスが凝縮された異色作である。

    [ 目次 ]


    [ POP ]


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    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三

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    2010年08月03日
  • 閨房哲学

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    [ 内容 ]
    快楽の法則の信奉者、遊び好きなサン・タンジェ夫人と、彼女に教えを受ける情熱的な若き女性ウージェニー。
    そして夫人の弟ミルヴェル騎士や、遊蕩児ドルマンセたちがたがいにかわす“性と革命”に関する対話を通して、サドがみずからの哲学を直截に表明した異色作。
    過激で反社会的なサドの思想が鮮明に表現され、読む者を慄然とさせる危険な書物。

    [ 目次 ]


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    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・

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    2010年08月03日
  • 記憶の遠近法

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    [ 内容 ]
    サラマンドラや一角獣、タロッコカード、宝石など、著者の得意とするテーマを満載する論考八編からなる第一部と、これまで自らタブーとしてきた身辺雑記や回想を「望遠鏡をさかさまにして世界を眺める」遠近法で描いたエッセイ群からなる第二部。
    過去と現在という時間を交差させて織り上げた魅惑の作品集。

    [ 目次 ]
    サラマンドラよ、燃えよ
    一角獣について
    タロッコの謎
    宝石の伝説
    『狩猟の書』について
    盗みのエロティシズム
    態位について
    目の散歩
    ツェッペリン幻想
    私の昆虫記
    ハーゲンベックの思い出
    カフス・ボタンのこと
    「コドモノクニ」のこと
    ドラゴン雑感
    少年冒険小説と私
    玩物抄
    アポロと

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    2010年07月19日
  • 女のエピソード

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    [ 内容 ]
    時代・風俗は変われども、女の人生は本質的に変わらない―。
    マリー・アントワネットやジャンヌ・ダルクなど史上名高い女性たち、サロメやヴィーナスなど神話・宗教上有名な女性たちのさまざまなエピソードをとりあげながら、古今東西の女の生き方をデッサンふうに描く、渋沢龍彦の魅力あふれる女性論。
    ベストセラー『世界悪女物語』を補完するエッセー集。

    [ 目次 ]
    マリー・アントワネット
    ベアトリーチェ・チェンチ
    ジョルジュ・サンド
    アグリッピーナ
    ローラ・モンテス
    和泉式部
    サッフォー
    ジャンヌ・ダルク
    エリザベス女王
    シャルロット・コルデー
    サロメ
    エロイーズ
    細川ガラシア夫人
    ルネ・ペラジ

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    2010年07月19日