澁澤龍彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018年、角川の文ストコラボカバーで発売された『澁澤龍彦×文豪』縛りで編集されたエッセイ、対談集です。
『ドラコニア』=澁澤龍彦の世界
であり、その世界を覗くにはちと物足りない。
ですが、文豪たちとのエピソードやエッセイを読むと、魅力的な作品が多々紹介されています。
夢野久作『ドグラマグラ』
小栗虫太郎『黒死館殺人事件』
についても語られており、特に黒死館殺人事件については独自で魔術やら心理学の専門書の参考文献をあたっていたりなど、愛を感じます。
個人的には『毒草園』のエッセイが面白くて、1906年フランスでの毒殺事件の件数などを上げていたりする。
マルキ・ド・サドの翻訳をされているの -
Posted by ブクログ
”幸福とは、たんに苦痛の欠如です。 ”
欲望を満たすことこそ人生の目標である、という考えを元に、欲望の中でも消極的な傾向にある「幸福」"ではなく"、積極的な欲望である「快楽」に焦点を当てて筆者の考えを綴った本。
前半は、社会における「快楽」の立ち位置やその性質について書かれており「快楽主義」についての説明がなされている。
中盤からは「快楽」の中でも、最も強いとされている性行為についての考察や「快楽主義」であったとされる歴史上の偉人についての話が続く。
例として頻繁に上がるのが文学者や中世の時代背景だったりするのでその辺に興味が無いとあまり楽しめないかもしれない。
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Posted by ブクログ
かなり昔に購入して積んでいた澁澤龍彦の芸術エッセイ。
ジェームズ・アンソールが冒頭に出てくるのに心惹かれて買ったんだろう。たぶん。
最初の『世紀末画廊』は興味深く読めたんだけど、そのあとの幻想芸術、特にシュルレアリスムのあたりは、難解で読むのに苦労した。エッセイなのに……。
面白かったし、さすがとは思うものの、読み手の私に芸術的素養が欠けているのもあり、なかなか難しかった。
ただ、とにかく、サドの信奉者の面目躍如といった感じのセレクトではあり、知らない画家も多くて検索するたび出てくる絵にちょっとぎょっとしたりした。すごい。
子どもの頃、親が美術館や博物館に休みの日に連れて行ってくれた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ毒をモチーフに文化史を語るエッセイ。独自の美意識がこれでもかと眼前に示され、本当に興味深かった。
出てくる毒殺魔について、より知りたいと思ってネットで調べると、Wikipediaなどにほとんど同じことが書いてあり、出典に「毒薬の手帖」とあることがたくさんあって、さすが澁澤龍彦、と思うのと同時に、ネット上とはいえ百科事典の出典がそれなりの書物ではなく本人も堂々名乗っている「エッセイ」でよいのか?という気がした。まあ、これは、本書には全く関係ないことだけれど。
端々の文章のフレーズ、組み立て方に『虚無への供物』を思わせるものがあり、中井英夫も澁澤龍彦も幻想文学の人であるから、文体、文のつながりに