澁澤龍彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
マルキ・ド・サドは、今から195年前の1814年12月2日、74歳で天寿を全うしたフランスの作家。
人類史上最大の淫乱放逸な性倒錯の実践者にしてその記述者。黙って密かに楽しめばよいものを、公然と大ぴらに侯爵という地位を笠に着てやったものだから、反社会的というレッテルで見られて、合計およそ30年と1か月投獄され、パン1本を盗んで19年牢獄にいれられたジャン・バルジャンより過酷な人生を実際に送った人。
でも、その監獄生活のおかげで著作を書けたというのですから、容認というか、彼を牢屋に入れてくれた人に感謝状を。
というより、サディズムという言葉を現代にまで残したというか、人間の崇高で野蛮な根源的性行を現代に根づかした偉大な預言者。
サドを知れば知るほど、人間がこれほどまでに性的欲望に狂気・執着するのだということを思い知らされて、私たちのレベルではお話にもならないことを、否応なしに自覚させられます。
それから、何といっても、このサドをあの澁澤龍彦訳で読める幸せ。
・・・まだ言い足らない感じ、もっと何か書かなくちゃ -
Posted by ブクログ
この手の本の中では古典ともいうべき、最高の作品でしょう。
澁澤氏ならではの知識を背景に縦横に語り、有名な女性の実像に迫って濃厚で妖艶な雰囲気をたたえ、品格があります。
取り上げられているのはルクレチア・ボルジア、エルゼベエト・バートリ、ブランヴィリエ侯爵夫人、エリザベス女王、メアリ・スチュアート、カトリーヌ・ド・メディチ、マリー・アントワネット、アグリッピナ、クレオパトラ、フレデゴンドとブリュヌオー、則天武后、マグダ・ゲッペルス。
ルクレチアについては本人は悪女とは言えないとのこと。
バートリは稀代の犯罪者ですが…
エリザベス女王は苦難を乗り越えて特異な政治スタイルを築き上げた、面白い人間像ですね。
男性に競争させて、決して権力は明け渡さなかった賢いエリザベスとは対照的に、メアリ・スチュアートは恋に身を滅ぼします。余りに一途で愚かなので、男性としてはほだされてしまうよう。
フレデゴンドとブリュヌオーなどはゲルマン的たくましさというか〜猛烈です。
日本の悪女は粒が小さくて残念ながら取り上げられなかったとのこと。
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Posted by ブクログ
澁澤龍彦・・・澁澤龍彦と、呪文のように唱えていた頃が懐かしい。
ご多分にもれず、マルキ・ド・サドから始まった彼との交遊も、直接かの肉体から発せられる言葉はサドをはるかに凌駕して、一気に私をアンドロギュヌス(両性具有者)やホムンクルス(錬金術師が作る人工生命体)のいる異世界へと運んでくれました。
もし澁澤龍彦や種村季弘に出会わなかったら、ヨーロッパの暗黒面を知らずに、上っ面だけの聖なるキリスト教だけを信じて、その崇高さに眼が眩んで悦に入っていたでしょう。
確かに、今では文庫本で澁澤龍彦が読める世の中になったのだから、革命的な大変化が起こったと言っても過言ではないはずですが、残念ながら現実的には逆で、悲壮ながら考えもつかないとんでもない時代に突入した様相です。
この感想へのコメント
1.ヨナキウサギ (2009/07/13)
そうそう、この新装版のカヴァーも魅力的だし、私の持ってるのは新旧ごちゃまぜなので、比較的テキトーに選んでました、私こそ失礼。カヴァーを揃えるために買い直そうか、などと時に本気で考えたりするから自分でもバカだ、と思うことがあります。
2.薔薇★魑魅魍魎 (2009/07/15)
どうもです。今、思いつきました。このコメント欄ってスペースが小さすぎ、突っ込んで書くことも難しくて、よく200字以内の規制に泣かされて削ってます私。コメントの応酬が現実の解消ですが、この際、同じ関心本について読書ノートの中で相互に振り会いましょう。彼女はAって言ってるけど、私はA‘って思うけど、なんて。そういうキャッチボールあまり見たことないから、いいかも。ええっと、迷惑千万・天下御免です。
3.ヨナキウサギ (2009/07/16)
それではまず今後「こんちわ」などという御挨拶を省くことにして。でも私、コメントの200字作文で、このところかなり鍛えられてる気がします。制限なかったら際限なく書きそうなことを厳しく吟味する機会として。ってなわけで、私は近々、種村氏のものを載せましょう。