澁澤龍彦のレビュー一覧

  • 悪徳の栄え 上

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    なんでサドさんをマルキ・ド・サドって表記するんでしょうか?
    ドナチアン・アルフォンス・フランソワ・ド・サドは長すぎるから?
    おかげで私は最初それが名前かと思ってました

    ミンスキイの話が強烈でした

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    2009年10月04日
  • 幻想の肖像

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    520
    透徹した独特の審美眼によって、シュールレアリスムの作品をはじめとする幻想絵画について詩情あふれるエッセイを発表してきた著者が、愛好するヨーロッパの36の名画をとりあげながら、描かれた女性像をめぐり、そのイメージにこめられた女性の美やエロス、また魔的なものなどについて、博識に裏打ちされた鋭利な印象批評をくりひろげる、魅力あふれる芸術エッセイ集。

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    2009年10月04日
  • 幻想の彼方へ

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    520
    シュルレアリスムは今世紀最大の芸術運動といわれている。アンドレ・ブルトンに導かれて早くからこの世界に関心を持ちつづけていた著者は、その豊かな鉱脈から心ひかれる作品を数多く発見し、みずからの気質を映し出す鏡とした。六十年代には、そのシュルレアリスム絵画をめぐって数多くのエッセイが書かれたが、本書はそれらをまとめたもので、『幻想の画廊から』につぐエッセイ集である。

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    2009年10月04日
  • 胡桃の中の世界

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    480
    石、螺旋、卵、紋章、時計、庭園――凝縮されたもうひとつの世界を宿す小宇宙をテーマに幾多の書物を渉猟し、さまざまなエピソードや原型をはらんで展開する多様なイメージの彼方に、人類の結晶志向の系譜をたどるイメージの博物誌。著者のエッセースタイルが確立された『夢の宇宙誌』のモチーフを継承し発展させた本書は、その後の著作活動の展開を告知するメルクマールである。

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    2009年10月04日
  • 記憶の遠近法

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    540
    古代、中世の錬金術師とその思想を紹介する「サラマンドラよ、燃えろ」。『黒魔術の手帖』以来愛好しているタロットカードについてその蘊蓄をかたむけた、「タロッコの謎」。タブーとしていた身辺雑記にふれることを解禁し、幼少年時代をおりにふれて回想した「ツェッペリン幻想」「私の昆虫記」などを収録した透明な詩情あふれるエッセイ集。

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    2009年10月04日
  • 女のエピソード

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    430
    歴史上の女性がほとんどすべてであるが、なかには神話や物語の女性、架空の女性もふくまれている。可憐な女性もいれば驕慢な女性もいる。情熱的な女性もいれば冷たい女性もいる。聖女もいれば悪女もいる。これらの華々しい女たちの織り成すアラベスクのような人生模様のエピソードがある。

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    2009年10月04日
  • 黄金時代

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    440
    六〇年代の後半、全共闘運動はなやかなりしころ、世情は騒然とし、著者が親交をあたためていた作家三島由紀夫は、一見その流れに歩調を合わせるかのように死の予行演習をくり返し、自決と至った。そして七〇年代が幕を開け、政治の季節は終わった。時代に対して超然としながら、なおかつ時代の空気を鋭敏に察知していた著者はこの時期何を考えていたのだろうか?本書はその思索の跡を示す。

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    2009年10月04日
  • 異端の肖像

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    360
    ビスコンティの映画によって日本でも知られるようになったルドヴィヒ二世。オカルトブームによって近年注目されはじめた二十世紀の魔術師グルジェフ。そして二十七歳にして夭折した天才的革命家サン・ジュストなど、輝かしい栄光の絶頂と悲惨な破滅のどん底を一身にして体現し、ヨォロッパ史上特異な光芒を放つ七人の絶対の探求者たちの異端の生涯を、明晰な文体で描く先駆的評伝集。

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    2009年10月04日
  • 食人国旅行記

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     食人国と美徳の国が出てくる。逆方向のユートピアだけれども、某かの共通性を感じた。それこそがサドの思想なのだろうか。この本は読み物というよりは哲学書として読むべき。

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    2009年10月04日
  • さかしま

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     なんともいいがたい。デ・ゼッサントの孤独と趣味に走った日々の話。各章でそれぞれ主題が決まっていて、文学や宝石、花や酒に対する博学がかき鳴らされる。文句なく面白く、ずいずい読み進んでしまった。文句なく面白いのだが、人に薦められるかといえば、微妙。

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    2009年10月04日
  • 悪魔の中世

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    前書き(という名の、刊行が遅れた言い訳/笑)によると澁澤龍彦がこの著作を物したのは30歳そこそこだったとのこと。昔の人は早熟だ。澁澤氏については人以上だったんだろうけど。そこらへんは『ユリイカ』の澁澤龍彦特集など読むと明らかになって面白いのだが、ここでは余談。
    『悪魔』の『中世』。『悪魔』というと、現代はキリスト教以外の悪魔的なものが日常普通に跋扈していて、かえってインターナショナル…いや、この用語も古いか、グローバルな悪魔像が馴染みのものとなっても良いと思うのだが、下手にビジュアル化されることが多くてかえって人の(もっと言うと若年層の)想像力が退化していて、もっぱらキリストに対するアンチキリ

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    2009年10月04日
  • 幻想の彼方へ

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    ベルメール、ラブ。
    絶対にお近づきにはなりたくないけど、ベルメールの作品や写真が展示してある美術館に入り浸りたい。
    卒論のための資料。

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    2009年10月07日
  • 澁澤龍彦 初期小説集

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    澁澤氏の作品で何が一番好きか?と問われれば私なら「犬狼都市」と答える。
    狼の子を宿す(という妄想を抱く)女の話なのだが、その女と狼の関係性が好きで何度も何度も読み返している。
    内容自体はありきたりと言えばありきたりなのだが、女の狼に対する献身や想いが澁澤氏がよく描く浮世離れした女性像そのもので気に入っている。
    この「犬狼都市」のほかにも澁澤氏らしい短編がいくつも載っているのだが、「人形塚」という作品は毛色が少し違っていて推理小説のような雰囲気がある。
    澁澤氏の作品を読むきっかけとしてぴったりな本だと私は思う。

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    2009年10月04日
  • 悪徳の栄え 上

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    悪を人間の本性だとする彼の考えには、ひどく共感する部分もあった。本気ですばらしいと思う。全てが全て賛同ではないけれど。

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    2009年10月04日
  • 幻想の肖像

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    西洋の画家、そして主に女性の肖像画を澁澤龍彦の解説によって味わうことができるという、なんともワクワクな一冊。
    色んな画家の作品が載ってるので、「正統派美人画もいいけど、やっぱちょっぴり不気味な絵とかの方が、見てて飽きないなー」とか、そういう自分の芸術に対する志向を再確認するのにも役立ちます。
    もちろん美しいものって素晴らしいけれども、情動を喚起させるのは決して「美」の専売特許ではないと思うのです。

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    2009年10月04日
  • ねむり姫

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    水面を、覗き穴を通してスライドのように交錯する姫や少年達の運命。するりするりと読める香りの佳い文章です。

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    2009年10月04日
  • 思考の紋章学

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    そろそろ卒業旅行の計画を立て始める時期。学生最後の旅。そんな時、この本が教えてくれた「旅」とは、「神の探索の旅は、同時にまた、隠された自我の探索の旅」「迷宮への旅は、人間が新しくなって生まれ出る変身のための、必要欠くべからざる過程」だった。思考回路が簡単な私、そうか、人生迷っていこう、なんて決める。ということは、「新しく生まれ出る」のは死んだ時!?幽霊に変身!そして神と対面するのだ。

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    2009年10月04日
  • 夢の宇宙誌

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    “アンドロギュヌスは未来の完全人の原型”

    宇宙や天界を相手にするこの本は、落ち込んでいる時に読むべし。宇宙的に言って、自分の抱える煩いなんて、ミクロの世界の問題なんだから。

    天使はアンドロギュヌスだって。交尾する必要が無いね。種保存のための交尾?神に近い存在である彼らが絶滅するはず無いし。快楽のための交尾?人間を超越した、尊い存在である天使がそんな淫らな事する訳ない、してほしくない・・・怖いもの見たさはあるけど・・・。

    アンドロギュヌスは人間の完全型だって。性差別、同性愛者差別、レイプ、セクハラが減るね。パーフェクトな体を目指すために、普段日頃から、立派な行い・心がけをしないとね。

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    2009年10月04日
  • ドラコニア綺譚集

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    部屋にいながら小旅行。時空の壁もおかまいなし。「飛ぶ頭〜」の夜の珍客にかわいい!とはしゃいでみたり、「箱の中〜」にせつなくなったり・・・好きだ、ドラコニア。

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    2009年10月04日
  • 唐草物語

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    胸がキュッとなる。どうしようもなく惹きつけられる。端整な文章はもとより澁澤龍彦本人に。彼の数ある著書の中でもとくに好きな一冊。気に入りのページを繰り返し読んでます。

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    2009年10月04日