澁澤龍彦のレビュー一覧

  • さかしま

    Posted by ブクログ

    ルドン展で、河出文庫から出ている本書のことも書かれていたので、読みたい本に入れた作品である。

    要再読

    0
    2025年11月09日
  • 快楽主義の哲学

    Posted by ブクログ

    ブク友さんが読んでいて「そういえば私も持っていたかなぁ」と本棚から出してきて読んだ。再読。
    とはいえ内容はまるで覚えていなかったのでほぼ初読。

    他の作品とちょっと毛色が違って、世俗的なことや現代的なことに関しても色々言及しているので興味深く読む。私の中ではなんとなく「西洋の昔の人やもののことを書く人」というイメージなので。まぁ現代に生きていれば世俗的なことだってその人なりに思うところはあるわけで。

    巻末の解説でこの本の初版がカッパブックスから出たことを知る。なるほど、と思う。だから雰囲気がちょっと違ったのかー、と。普段なかなか聞けない話を聞けて儲けた、と思う。

    小説の「高岡親王航海記」が

    0
    2025年09月01日
  • 世界悪女物語

    Posted by ブクログ

    初版は昭和39年、桃源社という出版社かららしい。
    私が持っているのは河出文庫の1995年9月発行の48刷のもの。

    知ってる人物が半分くらい。エリザベート・バートリやマリー・アントワネットなどは知ってる範疇。ブランヴェリエ侯爵夫人やアグリッピナなどは知らない人物。

    昭和30年代に書かれたものが今何の違和感もなく読める(文体も内容も)ということにまず驚かされる。戦後の作品だから旧仮名遣いだったりはしないが、例えば先日読んだ80年代の橋本治のエッセイを古臭く感じるのに澁澤龍彦は古臭く感じないのはどういうことか…。

    とても楽しい読書だった。

    0
    2025年08月18日
  • 妖人奇人館

    Posted by ブクログ

    ノストラダムスやカリオストロ等の占い師や詐欺師、殺し屋達の奇妙で過激な、いかがわしさを端的にサクッと読めちゃう人物紹介?エッセイ集。
    過激でいかがわしいのって、読むスピード早くなる。

    0
    2025年04月07日
  • エロティシズム

    Posted by ブクログ

    エロティシズムという題名に相応しく、性と愛に関する澁澤龍彦の視点がふんだんに語られた書籍となっていました。性は芸術などの創造的な活動、そして、破壊などの暴力的な活動という人間の根幹を司る活動に通底する情動であり、また、社会から逸脱している場合にこそ、エロティシズムの魅力が発揮されるという、様々な両極性を有しているということを、澁澤の文章に読み解きました。大変に興味深い話や引用も多かったです。

    0
    2024年12月22日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    おもしろい!
    好きだわ〜゚+.゚(´▽`人)゚+.゚

    澁澤龍彦の「小説」は、犬狼都市の短編を読みました。長編は初めて。
    高岳親王が天竺を目指す航海記。
    道中出会う人々や親王の夢が入り混じって、神話みたいなお話。
    おもしろかった!

    0
    2024年05月13日
  • 快楽主義の哲学

    Posted by ブクログ

    似た考え方の人いたわ~。
    というかそりゃいるよな。80億人もいれば。いや、もうなくなった方を含めれば、何人の人間がいるんだろう。

    ここではっきり申しますが、オルガスムの美学の最高の理想は、情死だろうと思います。
    111

    密室から広場へ一歩踏み出すためには、まず羞恥心を捨て、嫉妬心を捨て、独占欲を捨てなければなりますまい。2人だけの密室の恋愛になれたわたしたちには、これはなかなか難しいことです。
    116

    118
    まず、第一に注目すべきは、サドが男性のペニス、女性のヴァギナのみを性器と考えているのではない、ということです。
    人間の体には、男でも女でも、いろんな孔が開いていますが、サドは肛門で

    0
    2024年05月11日
  • さかしま

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    世俗を厭い、人里離れた一軒家に自分の趣味を詰め込んだ理想郷を夢見た青年の話だった。
    無邪気さを持っていたはずの少年が世の中を知るにつれ、いつしか偏屈な大人になっていた。資産はあるが孤独であったことが少なからず影響していると思う。
    孤独で静かな部屋で語られているのに、その内容は何よりも刺激的で歪んだ情熱がある。文学や芸術分野において独自の講釈を垂れているけれど、終始人間味が感じられて好ましい目で見ていた。知らない作品の評価でも、その熱意によって読まされてしまう。
    旅行に出ようとして、目的地に行かずに外食だけして帰ってきたときはちょっと面白かった。憎めないところがあるのだ。
    次第に神経症が悪化して

    0
    2024年04月25日
  • 世界悪女物語

    Posted by ブクログ

    私が高校生の時に、澁澤龍彦にハマるきっかけになった作品であり、この手のほの暗い作品を読むようになったきっかけの作品。
    淡々としていて、ユーモアのある書き方で面白かった。

    0
    2024年01月05日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    この小説で卒論を書きます。小説の最後があまりにあっさりしていて親王らしく、読むたびにうっかり泣きそうになる。薬子、鳥、卵や石などの丸いオブジェ、鏡、アンチポデス。動物も植物もたくさん出てくる。混沌とした夢と現実、めくるめく不思議の旅。澁澤龍彦を知ることになった特別な本であると同時に、最高にファンタジーな小説。

    0
    2023年07月04日
  • ソドム百二十日

    Posted by ブクログ

    ソドムの方は改めて全訳を読んでみる。

    とはいえ元々未完らしい。

    かなり年代の違いを感じる難しい文章で、私では内容を理解するには至らなかった。

    傑作と駄作の違いも私ではわかりません。

    ソドムの方は登場人物紹介のパートしかないから続きがやたら気になります。

    悲惨物語はもっとあたまがよくなってからよみたいです。

    0
    2023年06月12日
  • 快楽主義の哲学

    Posted by ブクログ

    お前ら、これ読まないでロックとか語ってんの?

    読むほど、自分の元の孤高さを感じる。目を覚まさせてくれ、云うなら自身の「アイデンティティ」を鼓舞してくれる。誰にも邪魔させないという強い気持ちが湧いてくる。

    私に近いのは愛読書を書いたゲーテだ。光やまない汎神論の中で、愛に生き進み続ける。
    ディオゲネスの放蕩ぶりや、ジャリの茶目っ気も好きだけど。

    0
    2023年05月27日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    過去と現在と未来、現実と夢が混ざり合う不思議な読み口。
    不思議なお話として楽しく読んだけど、深いところに潜る教養のある人はどこまでも行けそうな。

    0
    2023年05月01日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    大学生の時に読んでこんな奇想天外で面白い小説があるのかと驚いた。字も大きく読みやすい新版が出て嬉しい。これだけの内容を一冊にまとめて、まさに著者の集大成。遺作と知り、なお感慨深い。敢えて難字にルビもふることなく、読者を選ぶ姿勢もいい。是非、読破して、読書の頂点に挑戦してほしい。

    0
    2023年04月12日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・アナクロニズムの幻想、幾重にも靄がかった夢の入れ子をこんなにも透明な文章で表現できるのかと感動
    ・薬子の存在感、『阿・吽』の絵で脳内再生。真珠を投げるシーンの美しさ
    ・空海とは不思議な存在だな。その著作を読むと一度話してみたくなり高野山奥の院でなんか出会えた気になれる身近なアイドルみたいな思想家で、私的にはコーヒー片手にとことん議論してみたい思想家ベスト3に入る存在だが、古今誰にとってもそうなのだろうな。弟子でも澁澤でも。
    ・触覚的な読中読後感、親王の触覚を追体験してるような掌の感覚から親王を触覚で感じさせるラストへの展開が素晴らしく思わず声が出た。
    ・「モダンな親王にふさわしく、プラスチッ

    0
    2022年12月03日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    めーーーちゃくちゃ面白かった。
    安展と円覚の真珠ディベートいいなあと思ってたらしっかり次に繋がっていってますます惹かれたし、わたしも皇子と友だちになったらミーコって呼びたすぎる。

    0
    2022年09月30日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    BOOKOFF オンラインで澁澤龍彦をまとめて買った中の一冊。
    学生時代に読んだ時には全然面白さがわからなかったが、今回再読して堪能した。
    思うに以前読んだ時には私の教養や興味が充分でなかったのだ。

    言ってしまえばタイトル通り、高丘親王の冒険譚なのだが、行く先々で出会うものやことがことごとく幻想的かつエキゾチックで、全くのところ「幻惑される」と言うしかない。
    壮大な夢を見ているみたいな不思議な感触の本であり、澁澤龍彦の集大成なのかなと思った。

    0
    2022年09月23日
  • 悪徳の栄え 下

    Posted by ブクログ

    本作は、息付く間もなく悪徳の栄光を突っ走り、もっとも豊饒で残虐な幻想が織り成される、サドの傑作長編小説です。
    本作が所謂「サド裁判」の根源になったのは言うまでもなく、澁澤の翻訳発表当時から、「芸術とワイセツ」を世に問い続けてきた稀代なる作品と言えるでしょう。私はこの作品を、後世にも遺していくべき不朽の傑作だと思っています。

    さてさて、読み始めたら止まらない、それがサドの小説です。私の場合、もはやサドは封印(敬遠?)対象になるほど良くも悪くも強烈な作品ゆえ、澁澤の批評を読むくらいに留めておいたのですが、やっぱり読んじゃいますよね。そして一度手をつけたら最後、どんどん読んでしまう。5日もあれば、

    0
    2022年06月12日
  • 悪徳の栄え 上

    Posted by ブクログ

    本作は、息付く間もなく悪徳の栄光を突っ走り、もっとも豊饒で残虐な幻想が織り成される、サドの傑作長編小説です。
    本作が所謂「サド裁判」の根源になったのは言うまでもなく、澁澤の翻訳発表当時から、「芸術とワイセツ」を世に問い続けてきた稀代なる作品と言えるでしょう。私はこの作品を、後世にも遺していくべき不朽の傑作だと思っています。

    さてさて、読み始めたら止まらない、それがサドの小説です。私の場合、もはやサドは封印(敬遠?)対象になるほど良くも悪くも強烈な作品ゆえ、澁澤の批評を読むくらいに留めておいたのですが、やっぱり読んじゃいますよね。そして一度手をつけたら最後、どんどん読んでしまう。5日もあれば、

    0
    2022年06月12日
  • 高丘親王航海記

    Posted by ブクログ

    南方熊楠風味の
    ガリバー旅行記的な読後感。
    あり得ない世界なのに、
    脳内に映像化されるのは筆力か。
    読み返すたびに発見がありそう。

    0
    2022年02月27日