谷崎潤一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前から本書が中公文庫に入っていたのは知っていたのだが、今般の改版の機会に購入、読んでみた。
晩年に近い作品だし、日常雑記的な題材を、ユーモアを混じえた平易な文章で書いているので、とても読みやすい。
昭和11年夏に千倉家に雇われた「初」から始まり、昭和37年の千倉磊吉(本書では谷崎のこと)、数えで喜寿の祝いをするまでの間の、同家で働いた女中たちの中から、忘れることのできない人物の姿、性格、働き方などが、様々なエピソードと共に紹介されていく。
日本がまだまだ貧しくて、特に田舎の学歴もない女性には女中奉公のような仕事しかなかった時代ではあるが、磊吉が忘れることのできない人たちと言うだけに -
購入済み
深いんだろうな
原作を読んでみたくなりました。
あの時代にこの内容だと、そら世間は騒いだんだろうな、とか思っちゃいました。
ちゃんと読むと深い内容なんだろうけど、BL慣れしてないせいか、いまいち入り込めなかったです。 -
Posted by ブクログ
芥川龍之介に、「好色」という有名な短編がある
今昔物語を原作にしたもので
とある平安貴族が、惚れた女につきまとったあげく
精神を疲弊して死んでしまうという
考えてみれば、なんだか変な話であるが
対話ではわかりあえない男女関係の絶望を
女性上位でユーモラスに描いたものと言えるだろう
「好色」の主人公は平中(へいちゅう)という男で
どうも実在の人物だったらしい
漁色にばかり熱心な、ぐうたら役人であったが
それゆえ、女好きな一部の上司とは非常にウマが合った
谷崎潤一郎は、この平中を軸にして
平安における色男たちの小さな年代記を作り上げた
それがこの「少将滋幹の母」である
平中を軸にとは言ったものの -
Posted by ブクログ
夫と妻が書く、それぞれの日記を通して話は進んでいくのだけど……お互いに日記の存在は気付いているわけで「相手の日記を読むわけがない」と言いながら、「自分の日記は読まれている」とも思う。
こうなると、日記の何が虚構で、何が真実なのか。
書き手として、読み手として、騙し合いと探り合いをしている夫婦っていうのが面白い。
電子上であっても、この「鍵」の概念は変わらず、秘められているという、そのことに「秘めなければならない」ものが書かれているんだと詮索してしまうのが、人の常。
そして「秘めなければならない」ものなら書かなければいいのに、書いてしまうのも、人の常。
さて、この小説のさらに面白いところ
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