五木寛之のレビュー一覧
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最初から何故だかわからないけどジョナサンに対して否定的なポジションを取りながら読んでいた。
食べることよりも飛ぶこと、高い位置から仲間を見下ろし自分の正義を貫こうとする、天に登って「白く」輝き、自分は特別ではないとしながらも明らかに特別な能力を発揮するジョナサン。自分の教えが形骸化し、意思に反して偶像崇拝的な信仰が一般化するなか、ジョナサンはそれをただ見ていたのか。かれなり「愛」とは結局何だったのか。
どこまでもストイックに、生きる意味を追い求め、「飛行」というアイデンティティに全てをかける姿勢には心打たれる。がしかし、なぜジョナサンな共感することはなかなかできない。
最後に訳者の方がその -
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ネタバレ(上下巻の感想)親鸞聖人が島流しにされて越後で過ごす日々から、縁あって関東で布教をした頃を描いた作品。
青春編を読まずに読んでしまいましたが、十分楽しめました。難破船を使ったライバル役のアジト、大捕物のようなハラハラするシーンなど、読んでいてわくわく、ドキドキするような演出も多く、とても読みやすかったです。
作中では、越後でも関東でも、地縁がほぼないところから布教を始めるなか、一癖も二癖もある土地の人たちと出会い、交わることで、だんどんとその地に根を下ろし、念仏を伝えるということに苦心しながらも努めている親鸞の様子が丁寧に描かれています。
目指す方向は似ていても、信仰のあり方の違うライバ -
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1173年4月1日は親鸞上人の誕生日、と歴史カレンダーにあり、日本版宗教革命というべき人の事跡を読むにはこの古典か、と思い手にとった本。
9歳で出家した親鸞は、比叡山で20年修行を積みます。浄土教の先輩の法然も天台僧であったらしく、2人とも、比叡山で総合教学と各種の行を学んだ結果、念仏を選んだ訳です。特に親鸞については、底辺の人々の生き様に触れ、驚き、後の悪人正機の悟りに繋がっていく伏線が描かれています。
このような宗教者の小説にありがちなのですけど、宗教者としての足跡を追いかけようとするあまり、歴史小説としての考証が弱くなることがあります。宗教者の奇蹟と悟りなら、その教団が出す本を読めば