五木寛之のレビュー一覧

  • 大河の一滴

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    開始:2022/9/15
    終了:2022/9/23

    感想
    上滑りした小手先の知識ではない、深みのある知恵。自分の中の澱を掬い出し陽の光に当ててみる。それは意外にもキラキラ輝いているのかも。

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    2022年09月23日
  • 百寺巡礼 第四巻 滋賀・東海

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    第四巻では、滋賀県などの寺がとりあげられています。

    本書によると、人口あたりの寺の数がもっとも多いのは滋賀県とのことで、本巻でも比叡山、三井寺をはじめ、六つの寺が紹介されています。

    織田信長が一向宗と長年にわたって抗争し、比叡山を焼き討ちにしたことはよく知られていますが、信長によって焼かれた寺は延暦寺だけではなく、本巻で紹介されている西明寺なども甚大な被害をこうむりました。著者はそれらの事実に触れながら、信仰を守ろうとした人びとのすがたに目を向けようとしています。

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    2022年09月14日
  • 百寺巡礼 第三巻 京都1

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    第三巻では、京都の寺がとりあげられています。

    金閣寺(鹿苑寺)と銀閣寺(慈照寺)では、ともに室町幕府の将軍でありながら、まったく異なる個性をもつ足利義満と義政の二人の人物像についての考察を展開しつつ、両者がそれぞれどのような考えにもとづいて、これらの建物をつくることになったのかということが論じられています。

    また、東本願寺および西本願寺をあつかった章では、東西分裂にいたった経緯を語りつつ、ともに親鸞の教えをいまに伝えていることが説かれています。

    清水寺の章では、宗派にこだわらずにお参りできることに著者は注目しており、それを「多神教的」ないし「神仏習合的」と呼んで、宗教の対立が激化する現代

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    2022年09月14日
  • 百寺巡礼 第二巻 北陸

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    第二巻では、北陸地方の寺がとりあげられています。

    「真宗王国」と呼ばれる北陸が舞台で、著者自身も親鸞や蓮如にかんする本を多数刊行しているということもあって、本書でも著者の親鸞観・蓮如観などが語られています。また、庶民の生活に密着して救いを説いた浄土信仰に対する著者の考えも開陳されています。

    他方で著者は、大乗寺や随龍寺、永平寺といった、禅宗の寺院にもおとずれており、「伽藍随龍、規矩大乗」と呼ばれるそれぞれの寺の特色や、永平寺につたわる道元の厳しい修行の道などにかんしても、著者自身の目に映ったすがたが、率直に語られている印象です。

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    2022年09月13日
  • 百寺巡礼 第一巻 奈良

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    著者が、日本全国にある百の寺を訪れたエッセイ集の第一巻です。

    和辻哲郎の『古寺巡礼』(岩波文庫)や、亀井勝一郎の『大和古寺風物誌』(新潮文庫)などの先蹤はありますが、格調の高いそれらはもちろん、もっと新しい辻井喬の『古寺巡礼』(ハルキ文庫)とくらべても、格段に読みやすい文章で書かれているのが特徴です。

    著者は、「寺にも、仏像にも、建築にも、ほとんど無智のまま私は旅に出た。なにかを学ぶためではない、何かを感じるだけでいいのだ、と思ったからである」と語っていますが、著者は親鸞や蓮如について多くの本を刊行しており、けっして仏教にかんする知識をもちあわせていないわけではありません。ただ、著者独自の

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    2022年09月13日
  • 漂流者の生きかた

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    難しかった。
    前提となる知識が足りなさすぎた。読むのが早すぎたか。
    もうちょっと色々と読んで知って、また読み直すと色々とわかるようになる気がする。

    p200
    「聖と俗の、楕円というふたつの中心のダイナミズムがなくなった時に、皆カプセル化されて、狭い範囲のアイデンティティでしか人と交われなくなり、排他的になってゆく面があるんじゃないこと思います。」

    今の世界は、まさしくこれで、多様性といいながら、一つの円の中に取り込んでいこうとしているところに違和感を感じる。
    ここ何年かでよく聞くようになった「インクルーシブ」も、正直あまり好きではない。
    別々の土俵で、お互いにそこにいることだけを許容しあえ

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    2022年09月03日
  • 天命

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    人の無力さ、この世の理不尽さ、そういうものを受容しながら生きていくしかない。
    読んでいるうちに、隆慶一郎の小説を思い出した。
    あの、物悲しさを呼び起こしながら、憧れと敬意と静謐さを感じずにいられなかった物語に、どこか相通ずるものがある気がした。


    p68
    「親鸞が言っている悪人というのは、悪人であることの悲しみをこころのなかにたたえた人のことなのです。」

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    2022年08月20日
  • 眠れぬ夜のために―1967-2018 五百余の言葉―(新潮新書)

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    ネタバレ

     五木寛之「眠れぬ夜のために」2018.11発行、1967年から2018年までの五百余の箴言集です。心に響いた言葉は:①この国の爆心地が広島、長崎だけでないことを、私は石牟礼さんの文章で教えられた。②食べていける、寝る場所があるということのありがたさをもう一度思い出したい。③人間が性のいとなみを絶てば、地上から人間は消える。④愛から生まれるもの、それは執着である。⑤生きている限り執着は消えない。モノに執着し、ヒトに執着し、イノチに執着するのが人間である。⑥人間は「おどろく」ことで成長し、やがて「よろこぶ」時代を過ごす。そして「かなしむ」ことの大切さに気づき、しめくくりは「ありがとう」という世界

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    2022年08月06日
  • 下山の思想

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    ひとが歴史にひかれるのは、そこにノスタルジーをおぼえるから。郷愁を自信をもって楽しもう。

    自然の風景にその美しさに感じるものも限りなくノスタルジーに近い。

    私も下山の途中である。

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    2022年07月21日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    親鸞の最大なる罪は、家族を持ったことにあると考える。
    誰一人として幸せに感じえた人がいないように思えた。
    極論であるが、事を成す人は、家族を持たない事が、本人は、勿論 まわりも幸せにするように思えた。

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    2022年06月24日
  • 親鸞(しんらん) 激動篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    五木さんが語っていたが、罪と罰
    を先駆けており、当然小説であるからして、盛ってはいるもののそして、何よりも宗祖と言うよりも一人の生身の人間としての親鸞に魅かれる。完結編が楽しみだ。

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    2022年06月16日
  • 大河の一滴

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    著者が、終戦を北朝鮮で迎えた後ソ連の捕虜となり、その後引き揚げたと言う過酷な体験は、想像を絶するもので、理解することは容易ではないが、ここで語られている著者のお考えや信念と言ったものが、その様な体験から裏打ちされたものなのだと思う。
    生きていく上で、心に留めておきたい事が色々ありました。
    この本が発行されたのは、1999年。当時も痛ましい出来事が次々起こりバブルも崩壊した真っ只中で生きづらい世の中だったのを思い出すが、その後起こった同時多発テロや東日本大震災、コロナ、異常気象、ロシアのウクライナ侵攻。。。などを思うと、著者の言うようにこの世は苦しいことばかりであり、生きているだけで価値があるの

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    2022年06月15日
  • 蒼ざめた馬を見よ

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    読みたい本リストにあげていたところなかなか店頭でみかけなかったが、ロシアがウクライナに侵攻
    したことで久々に再販された模様。この作品集に描かれた内容が今のSNSの普及した時代からみると道具立ても世界の思想状況もある意味時代小説になりつつあるように感じられた。とはいえその時代を生きた世代だからこそ書くことができた人間の生き様は今も我々に迫力に満ちてせまってくる。

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    2022年06月11日
  • 折れない言葉

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    ネタバレ

     私は中学・高校時代、初志貫徹、継続は力、頼れるものは自分一人などの気持ちで過ごしましたw。五木寛之さんにとって大きな支えになった言葉の数々が収録されています。「折れない言葉」、2022.3発行。①簡潔さを求めると曖昧になる(古代ローマの詩人、ホラティウス)②孤独は山になく、街にある(三木清)③人間は誤解されたまま生き、誤解されたまま死んでゆく(石川達三)④人間だけが自分の年齢を知っている(画家、野見山暁治)

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    2022年06月10日
  • 天命

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    ネタバレ

     一番印象に強く残った個所は: 終戦後の朝鮮半島からの引き揚げ時に、どんな人が生き延び、どんな人が先に亡くなったか。それははっきりしている。優しい人が先に死んだ。強引で力の強い人が生き延びた。ずるく悪いものが生き延びた。 五木寛之「天命」、2005.9刊行、2008.9文庫。なお、表紙の絵は、著者の奥様、五木玲子さん(医者&画家)の作です。

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    2022年06月08日
  • 親鸞(しんらん)(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    人は、他人の悲しみの上にしか
    自分の幸せをおくことができないのか

    信じると言うのは、物事ではなく、人です。
    この二言が印象的であった。

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    2022年05月25日
  • 背進の思想(新潮新書)

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    ネタバレ

     五木寛之さん、作家、作詞家、エッセイスト、宗教家、養生家、ダンディ・・・。私にとっては養生に関する先生ですw。「背進の思想」、2022.2発行。間もなく90を迎える著者の思いがエッセイに綴られています。①捨てるべきものはモノではなく、さまざまな事に執着する自分の雑念である。②講演、対話、著述の日々。講演での心がけ3つ。自分はこう思う(エライ人の名前を出さない)、数字をあげて話をしない、黒板や映像を使わない。③国民すべてがマスク。戦後70有余年、これほどの一体感を覚えた時代はなかったのでは。
     五木寛之さん、遠くをよく見ていると、ある朝、突然に、老眼鏡なしで新聞が読めたそうです。良かったですね

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    2022年05月17日
  • 捨てない生きかた(マガジンハウス新書)

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    ネタバレ

    モノを見たときにマイナスの感情がでるものや、何も感じないものは、捨てて良い。
    覚えていたくない、消したい記憶をモノと一緒になくしてしまう。
    捨てる捨てないはすべて個人の自由なのだ。

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    2022年05月11日
  • 青春の門 第四部 堕落篇 【五木寛之ノベリスク】

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    やっと東京に戻り、大学生活を始めた途端に、学生運動にのめり込む、悲惨な生活だと思う。 中核、革マル、民青などで、大学がロックアウトになり、休講が続き下宿でモンモンとし、小田急でバイトしてました。 

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    2022年04月17日
  • 青春の門 第五部 望郷篇 【五木寛之ノベリスク】

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    歌手になることをめざす織江は、老作詞家の宇崎秋星にその才を見いだされ、夢へ向かって進みはじめます。他方、東京へもどったものの、虚無感に苛まれていた信介は、故郷の竜五郎がケガをしたことを知り、筑豊へ向かいます。久しぶりに再会した竜五郎には、往年の覇気は見られず、塙組は資金繰りが苦しくなっており、解散の危機に瀕していました。

    そんな故郷を目にした信介は、帰郷の途中でいっしょになった山本というライターのことばをヒントに、プロレスを興行するという考えを実行に移します。織江の知人のつてを頼り、無事にプロレスが開催されますが、試合のさなかに竜五郎の容態が急変し、やがて彼はこの世を去ります。のこされた信介

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    2022年04月15日