下山の思想

下山の思想

773円 (税込)

3pt

どんなに深い絶望からも人は立ちあがらざるを得ない。すでに半世紀も前に、海も空も大地も農薬と核に汚染され、それでも草木は根づき私たちは生きてきた。しかし、と著者はここで問う。再生の目標はどこにあるのか。再び世界の経済大国をめざす道はない。敗戦から見事に登頂を果たした今こそ、実り多き「下山」を思い描くべきではないか、と。「下山」とは諦めの行動でなく新たな山頂に登る前のプロセスだ、という鮮烈な世界観が展望なき現在に光を当てる。成長神話の呪縛を捨て、人間と国の新たな姿を示す画期的思想。

...続きを読む

下山の思想 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2018年02月16日

    夫の本棚から選んだ一冊。

    五木寛之さんの本は2冊目です。
    たくさんの作品を書かれているのに、小説は読んだことがない。
    1冊目も夫の本棚にあった【人間の覚悟】だったから。
    五木さんの書かれるこの類の本がしっくりする年代に入ったのだと思う。

    戦後の日本の発展は凄まじかった。
    敗戦国でありながら、他国...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年03月15日

    ここに書かれてあることに対しての賛否はともかく、今の自分のモードがまさに山の頂上から麓への着地という感じだったので、ドンピシャ。

    最近、確信があるんだ。

    これからは勝ち組の時代ではない。
    共生の時代が始まる。

    そこにどう臨むべきか。

    この本に答えはない。ただ賢者からの警鐘がある。

    0

    Posted by ブクログ 2016年05月08日

    登山は登り、頂点、下りで完成する。下りをマイナスと捉えず、必要不可欠な要素で大切にすべきとの示唆に共感。

    0

    Posted by ブクログ 2014年11月09日

    まさに自分の境遇,心境にピッタリで非常に心に響いた.
    実際には少し早いのかも知れないが,いろいろ考えさせられた.
    最後の「ノスタルジーのすすめ」だけ流れが違うと言うか違和感と言うか取って付けた感がある.
    ここが無ければ無条件に数少ない5点評価だったのだが.

    0

    Posted by ブクログ 2013年03月20日

    今の時代のベクトルに拒否感を示し、抗おうと水面下で藻掻く時代は、確かに過去のものとなろうとしている。そんな感覚は震災のあとさらに強く感じていました。いま必要なのは、しっかりと周りを見渡し、ゆっくりと着実に下山していくこと。
    下山は終わりではなく、次にまた登るため。ひとつ時代が終われば、新しい時代を登...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年01月03日

    日本はさんざんここまで上り調子で来た。
    だからここからどのようにソフトランディングをして身の丈にあった生活レベル、考えになるかが重要と著者は説く。
    その意見には賛成だし、ドイツやオランダはその思想でつましく生活をする人がほとんどである。
    結局、消費で得られる幸せというのは幻想であり、持ち家を所有する...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年12月10日

    筆者も認めているが、暗い(笑)
    まあ、題名からして暗い。。。

    中身はエッセイ。
    話がアチコチいくし、同じ内容も。
    それでも引き込まれて読んでしまいました。

    登山したら、下山。
    まさに下山中の日本。ポジティブも大事だが、それだけでは乗り切れない。
    でも逃げるわけにはいかない。ちょっと肩の力を抜いて...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年11月25日

    ある方から進められた本です。

    林住期の続編とも言うべき一冊。

    「登った山からは降りなければいけない」単純だがなかなか日本人には納得できない心情ではないか。私の年代(50歳)だと戦後派の五木寛之氏ほどではないですがずっと国も会社も自分も成長し続けるもの、と思い込んでいるように思います。

    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年11月09日

    「山登り」にたとえての筆者の世界観を綴ったこのエッセイは、山好きな父から教わった登山者の心得そのままでした。

    登山者にとって山の登りはきついもの。登っているときは早く楽になりたいと思って一生懸命に足を運びます。途中、歩きながら決して上を見てはいけません。バテてしまいます。これからの距離や、自分が登...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年01月22日

    生まれて初めて一冊の本を最初から最後まで読んだのは、18歳のときに読んだ五木寛之の『生きるヒント』だったように記憶している。そして五木寛之の本を読むのはこれで二冊目。パブリック・エンゲージメントについてのミーティングで参加者から紹介されたのがきっかけ。BOOKOFF西宮北口店で105円で購入。

    0

下山の思想 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

幻冬舎新書 の最新刊

無料で読める エッセイ・紀行

エッセイ・紀行 ランキング

五木寛之 のこれもおすすめ

下山の思想 に関連する特集・キャンペーン

同じジャンルの本を探す