【感想・ネタバレ】下山の思想のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年07月10日

五木寛之の本はたぶん何冊か読んだことがあるが、本書は成熟した日本社会がこれからは人口減少、少子高齢化によって「下山」の段階にあると説いていた。確かに、日本は高度経済成長期のような、世界第2位の経済大国の時代を過ぎ去ったように思える。教育やIT、企業経営、政治など様々な分野で遅れをきたしているというニ...続きを読むュースも良く見る。これからは中国やインドなど途上国と呼ばれた国がどんどん経済成長を強めていくと思う。海外の大学生は本当に話していてすごい優秀と思うし、日本人よりも勉強していると思う。これから日本が下山していく時代でどのように社会を形作る必要があるのか考えていきたい。

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Posted by ブクログ 2018年02月16日

夫の本棚から選んだ一冊。

五木寛之さんの本は2冊目です。
たくさんの作品を書かれているのに、小説は読んだことがない。
1冊目も夫の本棚にあった【人間の覚悟】だったから。
五木さんの書かれるこの類の本がしっくりする年代に入ったのだと思う。

戦後の日本の発展は凄まじかった。
敗戦国でありながら、他国...続きを読むが驚くスピードでGDP世界第2位にまで登りつめた。
それが中国に抜かれ、じわじわと下降線をたどっているような実感がある。
登山と同じ、頂上を目指してただがむしゃらに登ってきた。
しかし、登ったからには当然、下らなければならない。

五木さんは、「戦後六十年の「登山の時代」が終わって、「下山」にかかる時代にはいった」と言われる。
「すごいことというのは、相当な無理をしなければできないことである。そして、当然のことながら、ずっとすごいことを続けることはできない」とも。

高度経済成長を経て、豊かな国になった日本
しかし、その過程で見て見ぬふりをしてきたこと多々あっただろう。
そのつけが、これからやってくる。
だからと言って、滑り落ちては元も子もない。
五木さんは言う。
「日は、いやいや沈むわけではない。堂々と西の空に沈んでいくのだ。それは意識的に「下山」を目指す立場と似ている」
私たちが目指さねばならないのは、「見事に下山する。安全に、そして優雅に」

自分自身もそうだと思った。
見事に下山したい。
安全に、そして優雅に。

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Posted by ブクログ 2017年03月15日

ここに書かれてあることに対しての賛否はともかく、今の自分のモードがまさに山の頂上から麓への着地という感じだったので、ドンピシャ。

最近、確信があるんだ。

これからは勝ち組の時代ではない。
共生の時代が始まる。

そこにどう臨むべきか。

この本に答えはない。ただ賢者からの警鐘がある。

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Posted by ブクログ 2016年05月08日

登山は登り、頂点、下りで完成する。下りをマイナスと捉えず、必要不可欠な要素で大切にすべきとの示唆に共感。

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Posted by ブクログ 2014年11月09日

まさに自分の境遇,心境にピッタリで非常に心に響いた.
実際には少し早いのかも知れないが,いろいろ考えさせられた.
最後の「ノスタルジーのすすめ」だけ流れが違うと言うか違和感と言うか取って付けた感がある.
ここが無ければ無条件に数少ない5点評価だったのだが.

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Posted by ブクログ 2013年03月20日

今の時代のベクトルに拒否感を示し、抗おうと水面下で藻掻く時代は、確かに過去のものとなろうとしている。そんな感覚は震災のあとさらに強く感じていました。いま必要なのは、しっかりと周りを見渡し、ゆっくりと着実に下山していくこと。
下山は終わりではなく、次にまた登るため。ひとつ時代が終われば、新しい時代を登...続きを読むらなければならない。そのひとつの時代の終わらせ方を、エッセイとして読みやすく書かれています。
個人的にですが、その考え方は好きです。

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Posted by ブクログ 2013年01月03日

日本はさんざんここまで上り調子で来た。
だからここからどのようにソフトランディングをして身の丈にあった生活レベル、考えになるかが重要と著者は説く。
その意見には賛成だし、ドイツやオランダはその思想でつましく生活をする人がほとんどである。
結局、消費で得られる幸せというのは幻想であり、持ち家を所有する...続きを読む、生活が便利になるというのはバブルのような泡沫的幸福に過ぎない。
消費するだけで幸せは得られない。

本書の大筋は共感するが、全体が散文的なエッセイの寄せ集めになってしまったのは残念である。

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Posted by ブクログ 2012年12月10日

筆者も認めているが、暗い(笑)
まあ、題名からして暗い。。。

中身はエッセイ。
話がアチコチいくし、同じ内容も。
それでも引き込まれて読んでしまいました。

登山したら、下山。
まさに下山中の日本。ポジティブも大事だが、それだけでは乗り切れない。
でも逃げるわけにはいかない。ちょっと肩の力を抜いて...続きを読むみようか。
そんな気にさせられる本でした。

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Posted by ブクログ 2012年11月25日

ある方から進められた本です。

林住期の続編とも言うべき一冊。

「登った山からは降りなければいけない」単純だがなかなか日本人には納得できない心情ではないか。私の年代(50歳)だと戦後派の五木寛之氏ほどではないですがずっと国も会社も自分も成長し続けるもの、と思い込んでいるように思います。

...続きを読むだ、観念して下り坂に足を運ぶのではない。降りてこそまた上がることもできる。

心情をシンクロさせるために何度か読み返しが必要な本だと思いました。

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Posted by ブクログ 2017年11月09日

「山登り」にたとえての筆者の世界観を綴ったこのエッセイは、山好きな父から教わった登山者の心得そのままでした。

登山者にとって山の登りはきついもの。登っているときは早く楽になりたいと思って一生懸命に足を運びます。途中、歩きながら決して上を見てはいけません。バテてしまいます。これからの距離や、自分が登...続きを読むって来た道を見たいなら、一度立ち止まってから見ること。
これが父から教わった「登り」の極意です。
そして、待ちに待った頂上制覇の歓喜。苦しい道のりから解放され、山頂の風に吹かれて味わう達成感と爽快感は経験者にしかわかりません。
その後にあるのは「下山」。登り以上に気をつけて一歩一歩踏みしめるように下らねばなりません。長時間下ると、膝がわらうように、かくかくしてきます。あわてて歩くと、前のめりになり、そのまま落下してしまいます。「下り」はある意味、登り以上にキツいものなのです。

筆者は最初の方の章で現代を「下山の時代」と言い現わし、現代日本の行く末と今何をすべきかを述べていました。その他の章でも、煩悩や今様。法然の話、病人大国日本の話、長寿とブッタの話と、あまり上昇気分を感じさせないエッセイが続きました。
「考え方が暗いと昔から言われる」と筆者自ら述べていましたが、やはり全体的にはタイトルそのものの下流志向。「下山」の考えが満載でした。
でもそれをマイナスとしているのでなく、「下山思想」を自信をもってエンジョイしようと提言されているのは流石です。
山登り同様、下りは気を緩めてはいけない大事な通過点なのですから。そしてその先にはまた新たな目標という山があるのですから。

久し振りに読んだ筆者のエッセイですが、少し初期の頃と変わったかなと感じました。初期の頃のエッセイでとても印象深かったのがあります。
筆者が、奥さまのことを「配偶者」と書いていたことと、「メロンパンの皮の部分が大好きだ」と書いていたこと。筆者の日常をさりげなく書きつづってあったあのエッセイ。
はてさて、あのエッセイは何と言うエッセイだったのでしょう?。
私の記憶違いでなければ、あのエッセイからは「下山の思想」は伝わってこないのです。

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Posted by ブクログ 2019年01月22日

生まれて初めて一冊の本を最初から最後まで読んだのは、18歳のときに読んだ五木寛之の『生きるヒント』だったように記憶している。そして五木寛之の本を読むのはこれで二冊目。パブリック・エンゲージメントについてのミーティングで参加者から紹介されたのがきっかけ。BOOKOFF西宮北口店で105円で購入。

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Posted by ブクログ 2018年05月21日

何年も前に買っていたもの
この年末に書棚の整理をしていた時に
無造作に突っ込んでいた積読の一冊
どこで、買ったのかも忘れている
だいたい、買ったことを忘れていた

何気なく、読み始めてみると
ふーーむ
なかなか面白い
五木さん独特のセンテンスが短くて
文章のリズムが心地よい

年明けの
ぼーっ とし...続きを読むた気分のまま
活字を追っている
日向ぼこのように心地よい

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Posted by ブクログ 2017年11月12日

五木寛之の本って、初めて読んだんですが、結構、脱力系ですね。

そういえば、昔、日曜日の深夜(すでに月曜日に入っていたかもしれません)、五木寛之がラジオ番組を持っていたと思うのですが、ときどき、聴くともなく聴いていました。
内容はほとんど覚えていませんが、何となく、脱力系だった気がします。

...続きを読むこの本は、暇つぶしにはよいですが、忙しい人は読まなくてよいと思います。
タイトルを見て、中身が想像できる人ならば、その想像で十分かと。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年10月03日

 人生をいろいろな時代に区分けすることがあります。青春、朱夏、白秋、玄冬もそのひとつですね。著者は登山と下山を人生になぞらえ、50乃至60までを登山(青春~朱夏)、それ以降を下山(白秋~玄冬)に例えてます。そして、一般的に登山に比べ、下山は軽視(無視)されがちだけど、下るということも、とても大事なプ...続きを読むロセスと説いています。ゆっくり風景を楽しみながら歩きたいですね(^-^)
 自殺者が13年連続して3万人超。そして、東日本の大災害と福島原発の事故。いま、この国は、登山ではなく下山の時に入ったと思う。(コロナ禍で、さらにその思いを強くしています) 五木寛之「下山の思想」、2011.10発行、再読。 ①この国は二度目の敗戦を迎えたのではないか。いま、明日が見えていない。きょう一日を精一杯生きるしかない。②郷愁世界に遊ぶ楽しみ。古い流行歌を聞き、一瞬のうちに若き日にタイムスリップする。古い本の頁をめくる。白黒の映画。郷愁のタネは、どこにでもある。過ぎし日の思い出は、甘美である。

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Posted by ブクログ 2015年11月29日

経済が停滞気味の日本、上昇しなくてもゆっくり下降してもいいのではないか、と。登山を例に、下山するときこそゆっくりと周りを観察し、思いをはせて降りる事こそ次につながる力を生み出すというモノの見方に関心させられる。ただ、途中からは彼の思いついたことが書き綴られている随筆になっている。

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Posted by ブクログ 2015年11月28日

比較的軽い随筆。その中で、平安末期の大変動期の厳しい時代に、今様が平民から流行して貴人まで歌われ、また、それまで身分の高い人達のためのものであった仏教が、法然、親鸞、日蓮などの新しい指導者によって民衆のものになってゆく様の記述は、平易かつ理解しやすいもので記憶に残った。

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Posted by ブクログ 2015年07月04日

けっこうさらっと読めた。
まあ、暗い世の中、日本全体が下山に向かっているなか、どうすればいいのか。
確かに登山でも、下山のときの方が怪我が多いとよく言う。
どんな感じで降りればいいのかを考えないといけない。
とはいえ、現在の私にノスタルジーは、と疑問。
年齢によると思った。

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Posted by ブクログ 2013年09月10日

著者によれば、現在の日本は下山の時を迎えているという。
敗戦後、先進国を目指し世界第二位の経済大国に上り詰めた。
ここまでが登山である。
バブルで頂上を迎え、今は下山の時であるという論旨である。

登山でも実際に下山時の方が遭難が多いと聞く。
いかに上手く下山するかは大事であることに同意する。

...続きを読むしかに欧州の先進国がそうであったように、今後の日本は経済的に大きな発展は見込めず、ある意味で国家として成熟していく時期だと思う。
そういう成熟していく下山であれば良いが、後半で書かれているノスタルジーのすすめは馴染めない。

同意できる部分もあるが、価値観が合わない部分も多く、いまひとつすっきりしない後味が残った。

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Posted by ブクログ 2013年08月26日

上り坂、下り坂、栄枯盛衰、そして人生において、社会でも、国家にも当てはまるだろう。改めて、下山と名をつけ、語られる内容には、大きな意味があるのか?大戦後、日本は発展を遂げ、世界でも屈指の経済大国になった。バブル、経済低迷、近隣諸国の台頭、中国の発展。今からは、緩やかに下山もよいではないか?
同様のこ...続きを読むとは過去の歴史の中で繰り返されてきたことだと思う。先哲の意見を参考にしたいと考えるものである。


疑問
・現代では60歳(定年)が下山を始める歳か?
・下山は、あきらめや放棄ではなく新しい物差しで人生を成熟させるものである。ゆっくりと振り返りながら、到着点では安心。善悪という二者択一の決め方は当てはまらないときがあるのか?


民という字の語源について
アベック・ラブホテル:今では使わない言葉

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Posted by ブクログ 2013年08月01日

前半部はさらっと読んでしまい、私には心打つものではなかった。
が、後半は頷く事多し。今後の生き方の参考になった。読み手の年齢やおかれた環境によって、感想はかなり異なると思われる。

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Posted by ブクログ 2013年01月20日

少し前に「断捨離」という言葉が話題になったが、片づけ術だけでなく「シンプルに生きる」という意味でもいい言葉だなと思った。モノやエネルギーを大量に消費する時代というか、ある意味大量消費の「イデオロギー」はもはや衰退するであろう。職種がら認め難い(笑)が、常に右肩上がりの経済成長は今後は望めない。
本書...続きを読むに書かれている「下山」という考え方は、マイナス成長時代を前向きに生きるための思想である。
この閉塞感から抜け出す、新たなイデオロギーとしては、ありかなと思う。

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Posted by ブクログ 2012年12月29日

とある人生の先輩のメッセージカードに載せられていたのをきっかけに読んでみた1冊。
その方がおっしゃるとおり、たしかに高齢者向けの本であった。
とても読みやすくてわかりやすい1冊でもある。

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Posted by ブクログ 2012年11月26日

先日出た句会で、ベテランの方が退会されるという…
その、挨拶のなかで触れられていたのが本書だった。
ボクは、さだまさしの「飛梅」の一節を思い出していた…

ーのぼりつめたら下るしかないと
 下るしかないと気づかなかった 天神様の細道

ただ、どうせ下らなければならない道ならば、
できることなら、生き...続きを読むてある一瞬、一瞬を満喫して
下ってゆきたい…そう思うのは当然のことだろう。
本書のメッセージは、いたってシンプルだ。

ーどんなに深い絶望からも、人は立ちあがらざるをえない。
 核に汚染されたあぢ地にも、雑草は生え、樹木は根づいてきた。
 しかし、と、そこで思う。私たちの再生の目標は、どこにあるのか。
 何をイメージして復興するのか。
 それは山頂ではない、という気がする。
 私たちはふたたび世界の経済大国という頂上をめざすのではなく
 実りの多い成熟した下山をこそ思い描くべきではないか。

いろいろな雑話を交えながらも、本書の云わんとするのは
その一点に尽きるだろう…それにしても、なんという
含蓄の深さ!…本書自体が、著者が下山を味わいつつ
過ごしているかのようなのだ。

しかし、こうした思いを、若い世代に伝えてゆくのは
たいへん難しいことに違いない…。志を高く持ちながら、
山を下るように生きる…なんてことが、はたしてできるのか?
それがつきつけられている…まさに未曾有の時代なのかもしれない。

ボクは、そんなとまどいを覚えながら、
句会を退会される、ふたまわりも年長の先輩に、
こんな拙い句を贈った…志の行方が見えないまま…


 下山に向かひて昇る冬立志

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Posted by ブクログ 2012年11月20日

思想について論じられているのかと思いきや、まさかのエッセイ。

日本は確かに円熟期にあるのだろう。
日々変わっていく世の中で、下山のように落ち着きゆっくりとした気持ちを持って、それでも登っていきたい。

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Posted by ブクログ 2012年10月27日

五木寛之さんの作品を読むのはいつ以来でしょうか。
思い当たるのは『生きるヒント』シリーズ。もっと遡れば、学生時代、短編小説を何冊か読みました。金沢に縁のある五木さんの過去の小説は、親近感を覚えて金沢に関連する地名を読み漁りました。

下山の思想とは、少し悲壮感漂うというか、少し消極的・否定的に現在の...続きを読む世相を眺める印象がありましたが、必ずしもそうではありません。こういう時代だからこそ、しっかり足元を見つめる必要があります。

決して悲観的になるものではありません。


下山するということは、登ることに比べ価値がないことではない。
文化は下山の時代にこそ成熟する
私たちの時代は、すでに下山にさしかかっている。そのことをマイナスと受けとる必要はない。実りある下山の時代を、見事に終えてこそ、新しい登山へのチャレンジもある
ちゃんと下山する覚悟のなかから、新しい展望がひらけるのではないか。下山にため息をつくことはない

時代の変化は一朝にしておこることはない
長い時間をかけて変化がきざし、進行する。ある時、臨界点に達して堤防が崩壊する。そのあとも、切断された堤防は一定の役割を果たす。一箇所切れたとしても全流域に氾濫がおこるわけではない。

現実とは、過去、現在、未来をまるごと抱えたもの
人は今日を生き、明日を生きると同時に、昨日をも生きる

<この本から得られた気づきとアクション>
・時代は下山の時代である。しかし、悲観すべきことではない。ふさわしい社会、生き方をすべき
・今までの成功法則ではない。ふさわしい生き方とは何だろうか。
・下山の先進国(ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガル、イギリス、アメリカ)にヒントを見つける

<目次>
まず、はじめに
いま下山の時代に
下山する人々
いま死と病を考える
大震災のあとで
ノスタルジーのすすめ

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年09月23日

これまで遮二無二頑張ってきた日本。てっぺんに向かって盲目的に突き進んできた。
これからは「下山」の時のように、周りの美しい風景を楽しみながら、足元に気を付けてゆっくりと過ごしていくことがいいのではないかという提言。
年代によって受け取り方はことなるかも知れないが、共感できる部分は多い。
ただ、後半に...続きを読む具体的な提案があるのかと思いきや著者のエッセイに。
これから具体的にどうするかは各自が考えたらいいってことかな。

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Posted by ブクログ 2012年09月03日

日本は上りの時代は終焉し、どのように下山をすべきか?という下山の美学を描いた話です。確かに、いつまでも上りが続く訳ではなく、山は頂上があって、そこから下る過程まで含めて登山であり、人間はなかなか下りにはネガティブなイメージがあって焦点をあてないように避けようとする傾向があるのは納得で、下山の際に上り...続きを読むにの過程では見えなかったことが見えることもあるというのも深い真理ですね!
ポジティブシンキング=上昇志向ではないということでしょう。
のびやかに、明るく下山する気持ちこそ、今の日本人にとって大事な真理であるというのも、無理をした生き方をしないということで、腹におちました。

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Posted by ブクログ 2012年09月02日

現在の日本のあり方を登山の登頂を終えた帰路、つまり下山のときと受け止めることのススメ。ただし、だからどうすべしという処方箋が与えられるわけではない。下山が暗いわけではなく、もちろん希望に満ち溢れているわけでもないが、淡々と事実を受け止め、静かに対処する様をイメージした。
論文というわけではなく、エッ...続きを読むセーなので、書名から「思想」を期待した分、当てが外れた感があった。
12-105

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Posted by ブクログ 2012年08月22日

「坂の上の雲」を目指して登る時代ではなく、「下山」の時であるとの時代認識に基づいた随筆。必ずしも共感は出来ない。
最終章の「ノスタルジーのすすめ」はいい。「せめて贅沢な郷愁ぐらい心ゆくまで楽しみたいものだ。」文学者の味はい深い文章だ。

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Posted by ブクログ 2012年08月12日

悲観的かつ前向きな、白と黒の両方を大事にする思想。
震災を二度目の敗戦に例えるのが印象的。
僕らは新しい物差しを持って、自分にふさわしい生き方を目指そう。

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