吉村昭のレビュー一覧

  • 海の祭礼

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    今こうして日本という国で暮らしていられるのも、歴史に埋もれたこの本の主人公たちのおかげなのだということは知っておくべきだと思った。森山栄之助の人生を通してみる日本開国史。

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    2009年10月04日
  • 冷い夏、熱い夏

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    相変わらず骨太。壮絶な弟の闘病姿を極めて冷静に描写しながら、兄としての熱い思いにも触れ、静かに胸打たれる。

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    2009年10月07日
  • 漂流

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    ネタバレ

    12年間、何もない島で何もせず生きるのはどれだけしんどいことなのか想像を膨らませられることがこの本の醍醐味ではないかと思う。故郷に帰れる希望が見えない中で生きていくことはもちろんつらいが、物語の終盤のように、微かな光明が見えてしまっている状態のなかで精神を保つ難しさが伝わってきて良かった。

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    2026年02月21日
  • 殉国 陸軍二等兵比嘉真一

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    沖縄戦を取り上げた作品はいろいろあると思うが、本作は14歳の学徒兵の目を通して、ミクロの視点から、悲惨極まりない体験を描いている。

    昭和25年3月25日、沖縄の全中等学校の3、4、5年生は正規の陸軍兵として召集された。

    主人公の比嘉真一は、小柄で下級生にも引け目を感じてきたが、やっと一人前の資格が認められたと優越感を抱く。

    砲兵隊に配属された真一だったが、任務は壕掘り、炊事、負傷兵搬送、食糧徴集など雑役ばかり。命をかけて、敵を撃滅させることに従事させてもらえない淋しさを覚えながら、「その日」を待っていた。

    しかし、戦況は悪化、爆撃、砲弾、火炎放射器、一歩の違いが生と死を分ける戦場に巻き

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    2026年02月16日
  • 帰艦セズ

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    戦中から戦後を過ごした人の、ひとつの死を巡る謎、過去、生き様といった人生の重い一面を取り上げた6つの短篇集。
    戦争、事故などテーマは重く、暗いけれど、淡々とした語りが、読みやすく、各編の終わりの余韻が心にぐっときます。

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    2026年01月29日
  • 羆嵐

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    初めてですね、こういうドキュメンタルもの?読むのは。
    何で読んだかと言うと、私は現在北海道に住んでおりまして、親戚からヒグマの話をされた上に読みなよってもらったからですね。
    別に読みたかったわけでもなく、なんか聞かれた時用に読んでみるか、くらいのノリです。200ページくらいやし、そんな頭使わんやろうしすぐ読めるか的な。
    それなのにあいつ渡したこと忘れてやがった。
    果たして読んだ意味とは。
    まぁ、おもろいかおもろくないかと言われたらおもろかった。感覚としてはジュラシックパーク見とるような気分だね。
    一応人間的な部分の描写も色々あったし、時代を感じさせるような描写もあったしで、そんな楽しみ方もでき

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    2026年01月05日
  • 漂流

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    長平の生きるための知恵、工夫、行動力、胆力、精神力は本当に凄い。

    評価が高いわりに本の面白さとしては普通だったけど、こんな過酷な状況で生き抜いたと人がいると思うと、努力次第でどんな事でもできるのかもしれない。

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    2025年12月27日
  • 桜田門外ノ変(上)

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    ネタバレ

    水戸藩士の鉄之介を主人公に桜田門外の変を描く歴史小説。水戸藩と幕府との対立背景がわかりやすい。前半は井伊直弼が安政の大獄を開始し、水戸藩に下った天皇の勅命書を回収しようとするところまで。

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    2025年12月11日
  • 関東大震災

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    関東大震災前後の事が書かれている。
    こういう感じなんだなろうなと思っていた通りのことがかいてあった。

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    2025年11月29日
  • 羆嵐

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    熊の被害が多発していることもあり、この小説を読んでみた。
    恐ろしい。沈着冷静な老練猟師がいなければどうなっていたのか。

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    2025年11月15日
  • 羆嵐

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    ネタバレ

    大正4年、北海道の開拓村を襲った国内史上最悪の獣害事件――「三毛別羆事件」。
    『羆嵐』は、その凄惨な実話をもとに描かれたドキュメンタリーホラー小説です。

    まず圧倒されるのは、熊の存在感と忍び寄る恐怖です。3メートルに迫る巨体でありながら、闇に紛れ、気づいたときにはすでに家の中に侵入している。雪の白に、血の赤がじわじわと広がっていく描写は、ただの獣害を超えた自然の猛威として読者に迫ります。
    特に、「寝ていると思っていた家族が、すでに喉を食い破られていた」という場面は、虚を突かれたような衝撃と絶望感がありました。

    物語は、登場人物の感情に過度に踏み込むことなく、冷徹な三人称視点で進みます。その

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    2025年11月11日
  • 羆嵐

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    今年は熊の被害が異常なので、前から気になっていた三毛別事件について書かれているこちらを読んでみた。ただただ恐ろしい。。
    時代背景も相まって人間の無力さを痛感した。

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    2025年11月08日
  • 星への旅

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    ネタバレ

    「鉄橋」生死を天秤にかけただけの男と、まるで違う理由で男の死を考える話
    「少女架刑」死の後も静寂ではなかった話
    「透明標本」骨標本に取り憑かれた男の話。「少女架刑」と繋がりあり。
    「石の微笑」引き込まれていった話。なのだけれど「ここで終わるのか!」という話。その後の姉と曽根がとても気になる。曽根と共に行ったのだろう。人の(というより生きること・死ぬことを意識している女性の?)心をつかむ曽根の力を知りたい。
    「星への旅」前の「石の微笑」と同じく引き込まれていった話。死に向かう前の興奮、死の直前の恐怖・緊迫。それらの向こうに圭一の安らぎがあったのか?
    「白い道」???

    重たい話が多かった。一つの

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    2025年12月31日
  • 羆嵐

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    ここ数年熊と隣り合わせの生活をしているので、一層臨場感を味わいながら読むことができたのが、嬉しいような悲しいような
    漢字とひらがなの使い分けが独特に感じられて、読み慣れるまで少し時間がかかった

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    2025年10月26日
  • 深海の使者

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    第二次世界大戦中、日本からドイツまでの連絡ルートの開拓と技術交換のため、連合国の封鎖下にあった大西洋を通って数次にわたって潜入した潜水艦の苦闘を描いた作品。潜水艦の過酷な任務、敗戦前後の在独邦人の大変さなど、読んでいて苦しくなる。改めて戦争は悲惨だと思わされる。

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    2025年09月23日
  • 雪の花

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    幕末、天然痘対策として種痘を行うことを決意し、生涯を捧げた福井藩の町医者・笠原良策の物語。

    何らかの脅威に対して新たな技で立ち向かおうとする際に、必ず現れる障害となる存在。無知からくる恐怖だったり、既得権益にしがみつくものだったり、と時代は変われど同じ事が起こり続けます。
    コロナ禍になるまでは、それは言っても過去の出来事で、自分の生きている今ではそんな事起きないだろう、と思っていましたね。

    いや、時代が進んでも、科学技術が発達しても、人間の本質というものは変わらないのだな、という結論を得るとは思いもしませんでした。
    ワクチンの危険性の是非を云々ではなく、全てワクチンの存在自体を否定するよう

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    2025年09月10日
  • 冷い夏、熱い夏

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    刻一刻と癌に蝕まれて行く弟に、少しでも希望を持っていて欲しいと願う兄。
    自分の祖父も闘病の末に癌で亡くなったので、リアルすぎる描写が読んでいて辛かった。
    本書の時代からは考えられないくらい、医学は進歩しているのに、いまだに癌の特効薬ってないんだなぁ。

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    2025年09月07日
  • 高熱隧道

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    ★★★☆☆昔ながらにトンネル工事では人が死ぬことがあると聞いたことがあった。言い伝えのようなものだと思ってきたが、このことだったのか。戦争という異常な状況がからんでくるが、中止されなかったことが不思議。死ぬまでに1度は訪れてみたいなぁ。

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    2025年08月30日
  • 零式戦闘機

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    零式戦闘機
    第二次世界大戦当時最強を誇った空の化け物。

    これだけの技術力がありながら日本はなぜ負けたのか。
    物語の主軸は戦闘機の制作にかける男達のプロジェクトXだが、大戦の歴史も学べた。

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    2025年08月14日
  • 脱出

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    フィクションとノンフィクションの間のような短編作品集。戦時中から敗戦に至るまでの辺境での話が淡々と描かれる。
    この時代では、多くの人があっという間に命を落としてしまい、生きている人も今では考えられないくらい辛い思いをしていた。今の時代がいかに恵まれたものであるかが分かる。

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    2025年07月26日