吉村昭のレビュー一覧
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幕末の水戸藩における門閥派と改革派の主導権争い、安政の大獄での異常に執拗な水戸藩士への処分など、政治的な闘争が克明に記されている、と思う。武力衝突中心の戦国時代は、政略結婚など複雑なお家関係こそあるが、弱肉強食という比較的分かりやすいルールの下で歴史が展開しており、興味が持ちやすい(事実、私は小学校・中学校程度で高い関心を持った)と感じる。一方、幕末は尊皇攘夷と体制維持の両派、とくに前者の歴史的経緯が語られない中での学習が多かったこと、政治的な闘争が多く複雑に感じたことから、個人的にはあまり関心が持てないでいた。本書は、尊皇攘夷論の起源を水戸学にあるとして、勃興から諸国への広がりまで書かれてお
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Posted by ブクログ
江戸鎖国時代の長崎にオランダ船でやってきた医学者シーボルト。出島に出入りする遊女其扇(お滝)との間に生まれたお稲は、偉大な父と同じ医学、産科医として自立していく。職業を持った女などいない時代に医者としての道を志し、教えをうけた石井宗謙に犯され女児を生みながらも幕末、明治維新を生き抜いていく。
開国ってすごかったんだ。武力を見せしめにして開国を迫って中国を植民地化したイギリスを筆頭にアメリカ・ロシア・フランス。開国か鎖国を続けるかで日本国内も争いが激しいし、暗殺、切り捨て、切腹、投獄、拷問も日常茶飯事。男が妾をもつのは当たり前、女がてごめにされても仕方がない。すごい時代。シーボルトが最初に来 -
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江戸鎖国時代の長崎にオランダ船でやってきた医学者シーボルト。出島に出入りする遊女其扇(お滝)との間に生まれたお稲は、偉大な父と同じ医学、産科医として自立していく。職業を持った女などいない時代に医者としての道を志し、教えをうけた石井宗謙に犯され女児を生みながらも幕末、明治維新を生き抜いていく。
開国ってすごかったんだ。武力を見せしめにして開国を迫って中国を植民地化したイギリスを筆頭にアメリカ・ロシア・フランス。開国か鎖国を続けるかで日本国内も争いが激しいし、暗殺、切り捨て、切腹、投獄、拷問も日常茶飯事。男が妾をもつのは当たり前、女がてごめにされても仕方がない。すごい時代。シーボルトが最初に来 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
江戸から明治、人々は苦労して新しいものを取り入れ、初めてのものを作りだした。
歴史小説家が豊富な史料を駆使して書いたパイオニアたちのとっておきの物語。
[ 目次 ]
解剖
スキー
石鹸
洋食
アイスクリーム
傘
国旗
幼稚園
マッチ
電話
蚊帳・蚊取り線香
胃カメラ
万年筆
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
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