吉村昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ戦後の日本で初めて胃カメラを発明した人達の話。
胃カメラが日本で発明されたということは知りませんでした。
技術開発者たちのロマンと情熱の長編でした。
何かを発明する,やり遂げるということは,こういう事か!と思わされました。
この本を読んで,私が思うに,まず柔軟な思考を持つこと。胃カメラを開発するに当たって,車のランプとか,自転車のチューブとか,コンドームなんかが出てきます。色んなものを先入観にとらわれず試してみること。大切です。
そして素朴な疑問や思いつきを大切にすること。どんなに素朴で,人が聞いたら笑うかもしれない,と思うようなことでも,そこに問題解決の糸口が隠されているかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ終戦という転換期を様々な場所で,かたちで,生きた人々の短編集。
全体として,たとえば燃え尽きた都会で玉音放送を聞いて・・・という感じではなく,どちらかというとあまり戦争らしい戦争を経験しないで終戦を迎えて,時代の急激な移り変わりを虚ろな目で見つめる,と言った感じ。
終戦と一言に言っても,色々な終戦があったのだなと思わされました。
「脱出」「焔髪」「鯛の島」「他人の城」「珊瑚礁」の五編が収録されているのですが,私の印象に残ったのは「他人の城」と「珊瑚礁」。もちろん他の作品もとてもよかったですが。
「他人の城」は,沖縄からの学童疎開船「対馬丸」に乗船していた中学生の話。
学童疎開船である対馬 -
Posted by ブクログ
吉村昭の短編小説。
短編も短編、原稿用紙10枚分ぐらいの短編。
でも、そのたった10枚の中に人間の姿、心の動きが描かれていて、不思議な気分。
日常の一部分を切り取って貼ったような。注意して見ていなければ、あっという間に見過ごされてしまうような感じ。
読んでいた間は、楽しかったはずなのに、あまりに高速に過ぎてしまったから、あとからどれが面白かったかな・・・と思い返すと、ページをもう一度開かなければ解らない感じです。
強いて、印象に残ったものを挙げるならば、吉村氏が始めて挑戦したという激短編である、「観覧車」、また、なんとなく薄気味悪くて、想像できてしまう「同居」。
観覧車は、男のしょうもな -
Posted by ブクログ
ネタバレ私にとっては非常に長くて、一ヶ月ぐらい読んでましたw
日露戦争時の、日本海海戦を、どちらかというとロシア側からまとめた史劇。
最初はロシア人ばかり出てきて、早く日本軍出して欲しいなあとじれったく思って読んでいたのですが・・・
だんだんとロシア側に感情移入していったのがまさに吉村マジックです。
しかし、当たり前だけど本当に知らなかったことばかり。
バルチック艦隊が日本に来るまでもなかなか壮絶で、死者が何名も出ていて、なかなか大変なものだったんですねー。
メインの海戦そのものは、息を呑むような展開で、ぐいぐい引き込まれました!東郷平八郎の丁字戦法からの、巧みな砲撃戦。あっという間にロシア艦 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本には海洋文学が存在しないと言われるが、それは違っている。
例えば―寛政五(一七九三)年、遭難しロシア領に漂着した若宮丸の場合。
辛苦の十年の後、津太夫ら四人の水主はロシア船に乗って、日本人初の世界一周の果て故国に帰還。
その四人から聴取した記録が『環海異聞』である。
こうした漂流記こそが日本独自の海洋文学であり魅力的なドラマの宝庫なのだ。
[ 目次 ]
第1章 海洋文学
第2章 「若宮丸」の漂流
第3章 ペテルブルグ
第4章 世界一周
第5章 長崎
第6章 帰郷
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