井上ひさしのレビュー一覧

  • 吉里吉里人(下)

    Posted by ブクログ

    滅茶苦茶、破茶滅茶大騒動も、遂にフィナーレ。
    ダラダラ、無駄の多い長ったらしい物語だが、それが苦にならない。
    無駄に長い文章は、苦手なのだが、スっと頭に入り込んできた。
    不思議と物語にのめり込んでいた。
    本当に不思議な物語。

    0
    2020年06月09日
  • 吉里吉里人(中)

    Posted by ブクログ

    真面目なのだか、巫山戯ているのか分からない物語。
    だが、不思議と惹き込まれてしまう。
    吉里吉里語が、読みにくいのだが、癖になる。
    下巻で、この物語がどういう、結末を迎えるのか非常に楽しみである。

    0
    2020年06月04日
  • 吉里吉里人(上)

    Posted by ブクログ

    空前絶後。
    奇想天外。
    抱腹絶倒。
    前代未聞。
    なんと言い表せばいいのか分からない。
    日本から独立した、吉里吉里国。
    日本の中にあって、日本ではない国。
    吉里吉里国で繰り広げられる、悲喜劇が幕を開ける。

    0
    2020年05月27日
  • 日本語教室

    Posted by ブクログ

    さまざまな視点から日本語について学べる一冊。
    近年、グローバル教育が盛んに行われているが、日本語の学習を疎かにしてはいけない。母語を土台に第二言語を習得していくので、結局、母語以内でしか別の言葉を習得できない。
    また、日本語(言語)について考える場合、日本語だけで考えても正確には分からない。他のものとの比較検討によって理解することができる。
    このことから、やはり、外国語の習得には日本語力が必要だと感じた。

    その他にも、日本語に同音異義語が多い理由や、連濁、「は」と「が」の違いなど、当たり前に身につけている法則についても解説してある。

    0
    2020年04月14日
  • 吉里吉里人(上)

    Posted by ブクログ

    岩手の山奥の人が吉里吉里国として分離独立しようとするところから、国とは何か、国民とは何かを考えさせる作品。授業でやりました。

    0
    2020年03月12日
  • 新釈遠野物語

    Posted by ブクログ

    遠野物語を下敷きにした物語集。筋はどれも陰惨にして哀切、だけども次が読みたくなる面白さがある。
    一発目が夢オチなのでオチもなんとなく想像できてしまうが、読後感はスッキリ爽やか。

    0
    2020年01月16日
  • ブンとフン

    Posted by ブクログ

    言葉遊びの天才!
    キリトリ線にのりしろに、なんてお茶目なのか。
    一から十までふざけているようでいて、そこには皮肉があったり平和を祈っていたり…。
    だけど、押し付けがましくなく、サラッと語ってしまうところがいいなぁ。

    処女作ということで、きっと荒削りなところもあるんだろうけど、同時にエネルギーもある気がする。他の作品も読んでみたい。

    0
    2020年01月10日
  • 井上ひさしの読書眼鏡

    Posted by ブクログ

    井上ひさしが読売新聞に連載した書評集です。素晴らしいのは、その守備範囲で文芸書は言うに及ばず、社会科学から辞書事典類から白書まで、稀代の読書家だった井上ひさしの片鱗が窺えます。別稿として、義姉米原万里の全著作の短評も収録されています。

    0
    2019年12月26日
  • 「けんぽう」のおはなし

    Posted by ブクログ

    【規則の尊重】
    まず井上ひさしさんについて軽く紹介する。
    Q 自分のどんなところが、日本人らしいと思いますか?
    ノーベル文学賞のイギリス人小説家カズオ・イシグロさんのことにも触れる。
    絵本を読み聞かせながら、ところどころで話を聞いていく。武田美穂さんの絵と子供たちの反応の様子が絶妙で、楽しみながら学んでいける。
    Q けんぽうと学校のきまりのちがいは?
    Q 「自由」ってなに?
    Q しあわせってなに?
    ところどころで、交流する。最後に感想を交流する。道徳の教材として・・・と言われると悩むんだけど、先月の選挙やミサイルのことなど、子供たちのつぶやきからこのテーマで授業をする。読み聞かせとしては、かな

    0
    2019年10月04日
  • 井上ひさしから、娘へ 57通の往復書簡

    Posted by ブクログ

    井上ひさしと次女との5年に渡る往復書簡。
    父親の娘に対する優しさが伝わってくる。
    彼のように、子どもに語るべき言葉を持っていたいと想った。


    ★親の務め
     どんな子であれ、やがては一人で生きて行かなければならない。その時に困らないようにしてあげる。
     甘やかすことではない。
     どんないやなことでも、やらなければならないときは、やるしかない。

    ★私たちの手は、だれか大切な人の心を抱きしめるためにあるのです。(神父様の言葉)

    0
    2019年08月26日
  • 太鼓たたいて笛ふいて

    Posted by ブクログ

    林芙美子の後反省を著した 劇作品。終戦で戦争賛美を反省し、反戦活動を続けた。短編だが読みごたえあり。20199.8.19。

    0
    2019年08月19日
  • ふふふ

    Posted by ブクログ

    むずかしいことをやさしく
    やさしいことをふかく
    ふかいことをおもしろく
    おもしろいことをまじめに
    まじめなことをゆかいに
    ゆかいなことをいっそうゆかいに

    井上ひさしさんの
    この座右の銘が
    このエッセイでも
    しこたま体感できます

    不愉快な出来事が多い日々
    井上ひさしさんの著作を
    手に取ることが
    増えています

    0
    2019年05月17日
  • ふかいことをおもしろく 創作の原点

    Posted by ブクログ

    練って練って、これじゃ駄目、あれも駄目、これも駄目と、何度も何度もやってはじめて出てくるもの。
    それは「悪魔が来る」時間。
    筆が遅いことで有名で、「遅筆堂文庫」まで作ってしまった井上ひさし氏の創作の秘訣は、この「悪魔を呼び込む」時間にありそうだ。

    0
    2019年04月28日
  • ふかいことをおもしろく 創作の原点

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    亡くなった伯父が文章を教わっていたということで人となりを知るために読んでみた。言葉に対してとても柔軟だけれども、戯曲には大和言葉を使うなど貫き通しているし、考え方に共感できるところが多々あった。
    東北各地で過ごされていたため、縁のある土地では今でも愛されているのが理解できた。

    0
    2019年04月23日
  • モッキンポット師の後始末

    Posted by ブクログ

    どうしようもない貧乏大学生三人の悪事を、海のような広ーい心で後始末してくれるフランス人神父さん。なぜか関西弁。戦後の貧しい混乱期がもつ空気を肌で感じることができます。

    0
    2019年02月22日
  • 新釈遠野物語

    Posted by ブクログ

    柳田国男の遠野物語は昔読んだことあってなんか不思議な物語だなぁ、と思った記憶があった。中途半端なところで物語が終わったり、話のつながりがなかったりしたところにそんなイメージを持ったのだと思う。
    それから、10年以上経って再び本を読み始めると、いたるところで柳田国男と遠野物語の名前を見るようになった。これはもう一度読まねばと思っていた時に、ちょうどハマっていた井上ひさしさんの「新釈」バージョンを見つけたので思わず手に取った。

    最初の感想としては、柳田国男の作品より読みやすい、という物であった。山奥の病院でバイトをしている僕に山伏老人が話を聞かせるという体で物語が進んでいくため、なんとなく全体的

    0
    2019年01月22日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    映画『駆込み女と駆け出し男』の原作ではなく”原案”となってたので気になって読んでみた。とても楽しめた。

    0
    2019年01月10日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    久々に井上ひさしの本を読んだ。井上氏のDV等の話を知っていると、こういう本を書くのはどういう思いなのだろう、と思わなくもないが、それを脇に置けば、心温まるショートストーリー集ということで楽しめた。東慶寺や鎌倉に何度か行っていて地名が分かるのもよかったのかもしれない。

    0
    2023年06月05日
  • 新東海道五十三次

    Posted by ブクログ

    冒頭の五十三次ポルノ版で「もしや?」と思ったら、やはり筒井康隆氏との親交がある著者だった。しかし、回が進むにしたがって、だんだんアカデミックな内容になっていく筆致。「五人組帳の裏返し」で、十返舎一九の『膝栗毛』を文学ではなく、江戸の庶民を仮想の旅で楽しませる娯楽本と論破しているのが気持ち良い。日常生活と旅は、表と裏、正と邪、聖と猥というのが胸にすとんと落ちる。

    0
    2018年12月20日
  • 井上ひさしの日本語相談

    Posted by ブクログ

    新聞に寄せられた日本語に関する質問に、井上さんらが答えた連載をまとめた本のようだ。
    他にも大野晋さんも回答者であった由。

    日本語人生活も何十年もしていると、ここに取り上げられている質問も、殆どが既にどこかで見聞きしたもの。
    さすが井上さん、という風情の、ユーモア溢れるものもある。
    が、一番面白かったのは、実はあとがきの鼎談。

    大野晋、丸谷才一、そして井上ひさしの鼎談という、今となっては贅沢極まりないメンバー。
    そして、いきなり、「井上さん、本居宣長は演劇にしないの?」とくる。
    田舎の頭でっかちな神主の真淵と、若い頃は女遊びもした俊英宣長。
    ちょっと宣長観が変わった。
    井上さんは衣装にお金が

    0
    2018年12月05日