井上ひさしのレビュー一覧

  • 不忠臣蔵

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    吉良邸討ち入りに参加しなかった赤穂浪士のそれぞれの事情を連作短編にした本。
    400ページを超えるボリュームもさることながら、内容の点でも、ずっしり来る。
    討ち入りに参加することの方が安易。誰か、何かのために生き続ける道を選んだ方がいばらの道。
    討ち入りは太平の世になり、活躍の場を失い、それ以外に生きるたつきもない浪人たちが死に急いだのではないか、と問いかけられていく。
    討ち入りに参加した「義士」たちのほとんどが馬廻役、浅野内匠頭から遠い者たちばかりで、近く仕えた者たちには慕われていない君主であるという指摘にも、はっとする。

    取り上げられた「不忠臣」たち誰も、これまでには聞いたことのない人物た

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    2016年08月17日
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

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    時々読み返す、好きな本です。
    やさしくて、力強い言葉と、イラスト。

    剣より強いものがあって、それは戦わずに生きること。

    まさしくそうだよなぁ、と。
    力で解決しようとするのではなく、言葉を尽くして話し合い、解決しようとすること。

    読み返すたび、初心に戻るような、足もとを確かめるような気持ちになります。

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    2016年05月23日
  • 吉里吉里人(上)

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    面白い上に、内容が濃いです。余計な話がたくさん出てきますが、全く飽きさせません。上中下巻で1,500ページほど有りますが、あと二冊、楽しんで読めそうです。

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    2016年02月17日
  • ムサシ

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    すっとぼけた柳生宗矩が魅力的。
    さまざまな登場人物が言葉を変えて
    殺し合いを非難するさまに
    著者の強いメッセージを感じた。

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    2016年01月24日
  • 井上ひさしの読書眼鏡

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    いろいろな、エピソードを交えた読書案内。
    ことば、大江健三郎、原子力、作者の興味はいろんな方面に拡散してゆく。だからこそ、面白い読書案内になっているとも思える。

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    2015年12月28日
  • 吉里吉里人(上)

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    東北の小さな村、吉里吉里が日本からの独立を宣言!吉里吉里国を名乗る。馬鹿げた話なんだけど、あの手この手に手が凝っていて面白い。
    無駄な会話、話の本筋には不要な余計な描写が数多くあるのだけど、ユーモアのセンスに富んでいてかなり笑えて嫌に感じない。
    この吉里吉里国独立宣言時にたまたま居合わせた、売れないダメ作家の古橋。この人のエピソードがまた非常に笑えた。本筋には全くもって不要だと思うけど(笑)

    上巻だけでさえもかなり長かったけど、ただ長いだけじゃなく面白い。引き続き中下巻も楽しみです。
    敢えてジャンル分けするなら、「SFコメディ」でしょうか(笑)

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    2015年12月02日
  • 東慶寺花だより

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    江戸時代の東慶寺を舞台に、いろいろな事情を抱えて駆け込む女達の物語。東慶寺のシステムや当時の人々の暮らしや価値観が分かって面白い。北鎌倉東慶寺の紫陽花の季節だけではない、四季おりおりの花の魅力も引き出されており、またじっくり見学したと思った。

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    2015年11月15日
  • 井上ひさしの日本語相談

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    押しつけがましいところがほとんど無い。「ことば」というものに真剣に向かい合いながらも、分かりやすく、柔らかく諭すように書かれている。
    「このように考えたらいかがですか?」のように書いてある。
    強いていえば、「こういう日本語の使い方は間違っている」、「こうするのが正しい!」というような部分があっても良かったのではないかと感じる。
    まあ、そのあたりは日本語学の大家である大野晋先生に任せたのかもしれない。

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    2015年08月24日
  • 吉里吉里人(下)

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    ラストがいやにあっけなかったのだが、物事というのはそういうものなのだろう。
    最後の最後に明かされる吉里吉里人と吉里吉里国の真実を知ると、もうテーマが深すぎて……。

    終盤まではドタバタ小説だと思っていたら、何とも悲哀のこもった、そしてしたたかでギラギラした小説でありました。

    ひとことで言えば面白いです。通しで読んでよかった。

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    2015年08月24日
  • にほん語観察ノート

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    一つの題目に対して2頁半程度なので、大変読みやすい。
    井上ひさしさんながらの視点で分かりやすくユーモアを交えて書かれている。
    しかし一番頷きながら「お見事!」と感じてしまうのは、お上に対しての皮肉を交えた文章だ。さすが、井上ひさしさんだ。

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    2015年08月22日
  • 東慶寺花だより

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    さすが作者の筆の力。江戸時代の鎌倉の四季が目に浮かぶ。訳ありで東慶寺に逃げ込む人妻。その生活を思いやって支え合う人達がみな粋でかっこいい。映画観てなくても信次郎のセリフは全部大泉洋氏でイメージできた(笑)

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    2015年08月18日
  • 吉里吉里人(中)

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    とんでもない荒唐無稽な物語の中に、現代にも通用しうるキラリと光る問題提起があるでガンス。
    ダニエル・カールが読んでいたらいいなあ。

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    2015年08月17日
  • 吉里吉里人(上)

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    井上ひさしが博学すぎて引く。

    とんでもなく冗長でまだるっこい展開は、筒井康隆の「虚人たち」に近いものを感じる。まだるっこいのに、ページをめくる指が止まらないあたりも似ているぞ。

    てなわけで、中・下巻もひと思いに読みます。

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    2015年08月12日
  • 私家版 日本語文法

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    小説家井上ひさし氏による最近(昭和50年代後半)の日本語文法に関する考察。

    こむずかしい文法の話もこの人の手にかかると面白い。下世話なワイドショーのように興味本位で楽しめる。

    文法は面白い。

    自分自身も含めて誰もが文法という法則の中に生きている事に気付いておらず、先に知った人がまだ知らない人に大きな顔ができるからだ。

    社会の裏側を覗くのはノンフィクション作家の専売特許ではない。

    こういう本でも世界観は変わる。

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    2015年07月13日
  • 自家製 文章読本

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    想像していたよりも難しい内容だった。
    「文章読本」は、谷崎、三島、丸谷など大家が著しておられる。本書井上本はそれらも引用しながら展開されてゆく。
    しかし文章の形態を定義づけたり、日本語との関連、そして書き手側と読み手側の違い……。
    このような本を書ける作家は、文章や日本語を本当に真面目に考えているということがよく分かる。
    数ある「文章読本」だが、きっとどれも素晴らしいものなのだろう。

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    2015年07月02日
  • 井上ひさしの日本語相談

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    正しい日本語を使いたい人は多いが、日本語が変化してゆく中ではこれが正しいという日本語はない。言葉というのは難しい。

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    2015年05月02日
  • 一週間

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    ソ連の捕虜となった主人公がどうにかして日本へ帰ろうとするはなし。歴史の題材はとても深刻なものを扱っているのに、ユーモアがあって面白い。全体を笑いのオブラートで包み込んでいるような感触。最後の終わり方が唐突であるように感じたが、落とすところは何気なく落としておいて、笑わせるところは笑わせるような語り口にいつのまにかはまってしまっていた。結局Mは誰だったんだろうか。当時の歴史的背景を知らなくても、分かりやすかった。むしろ、背景を知ることができる。もっと周辺知識があればもっと面白そう。中国語やロシア語がわかれば尚更。WWⅡ後の裏歴史も盛りだくさん。知らなかったことが多すぎる。学校ではこんな切り口で学

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    2015年04月20日
  • 四千万歩の男(五)

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    思ったより時間がかかった。昔とは物の単位が違うからイマイチ実感が湧かなかったが大変な手間と時間がかかったものだったんだなと感じた。
    そして、その精度の高さから考えると、拍子抜けする位単純な方法で測量していたことを知って、けっこう驚きだった。

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    2015年03月10日
  • 言語小説集

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    「言葉の魔術師」の本領発揮の短編集。

    『括弧の恋』、ワープロの "」" さんが "「" さんと恋に落ちて、威張った"◉"とか"■"に邪魔されながらも"!"や"×"に助けられながら思いを遂げる話、そこらのラブストーリー(もちろん主演は人間の。)より切なくて泣ける。

    一番好きなのは、流行りのビデオと古臭い本が戦う『決戦ホンダ書店』。愉快な中に書店さんの悲哀も感じる一編。

    ミステリィな筋立ての『見るな』、ドラマチックな『親銭小銭』などなど、多彩でお得な一冊でした。

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    2015年03月09日
  • 言語小説集

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    最後の「質草」はいい。歌舞伎になる。「芝浜」や「文七元結」みたいな世話の新作にできるんじゃなかろうか。落語にするのもいいかも。

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    2015年02月19日