井上ひさしのレビュー一覧
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相当久しぶりの井上ひさし。「ドン松五郎」なんて好きで中学以来、何度読んだか忘れるほどであったが、そういえば代表作の「ブンとフン」は読んでいなかった。パラパラっとめくって、読まなかった理由がわかった。ワタクシは、改行の多い詩を書くのも読むのも苦手なのである。パラパラっとめくるだけでいくつも出てくるが、もう大人なので無視して読み始め。
そういう個人的な事情は置いておいて、読書家向けに簡単に書くと、ストーリー内でも数回引き合いに出されている、北杜夫の「怪盗ジバコ」を丁寧に書いて、オチまでつけたというような話だ(オチはむちゃくちゃだが)。違いは、あちらはの怪盗は生身の人間であったが、こちらは本から現 -
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ワープロの上で暴れ始める記号たち、ある日突然舌がもつれて落魄する元青年駅員、古書店で繰り広げられる小説と映画の仁義なき戦い…。
本書は言葉にまつわる、そんな奇想天外な物語を集めた短編集。
実は恥ずかしい話、井上ひさしの小説を読んだのは今回が初めてで、代表作のひとつで読売文学賞を受賞した「吉里吉里人」も、直木賞受賞作の「手鎖心中」も未読。
いつか読みたいと思いつつ、まず取っつきやすい短編集から手に取った次第。
全部で11編収められており、どの作品も巧みな構成と描写、それにどこか黒いものを感じさせるユーモアで、小説を読む醍醐味を存分に味わわせてくれます。
私は「極刑」が最も気に入りました。
劇団に -
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とても興味深かった。助詞の「は」と「が」の使い方にはなるほどと納得させられた。普段あまり意識しないで使っているぶん、どちらが適切なのか迷ったとき、かなり役立つと思う。
ほかにも日本語の成り立ちや、外来語との向き合い方、やまとことばと漢語など、面白い話が盛りだくさん。
上智大学でのある講義を再現したものなので、文章も話し言葉のままで(笑)の表現も多用されていて、非常に読みやすく、スーッと頭に入ってくる。さすが戯曲を書かれる先生ですね。音声で聴いてすぐ理解できる言葉の使い方に長けている。最後のほうはつい調子に乗って講義風に自分で音読してしまいました。心地よい文章でした。
私は演劇が好きなので、 -
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【本の内容】
食うために突飛なアイディアをひねり出しては珍バイトを始めるが、必ず一騒動起すカトリック学生寮の“不良”学生3人組。
いつもその尻ぬぐいをさせられ、苦りきる指導神父モッキンポット師──ドジで間抜けな人間に愛着する著者が、お人好し神父と悪ヂエ学生の行状を軽快に描く笑いとユーモア溢れる快作。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった -
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【本の内容】
「ブンとは何者か。
ブンとは時間をこえ、空間をこえ、神出鬼没、やること奇抜、なすこと抜群、なにひとつ不可能はなく…」フン先生が書いた小説の主人公、四次元の大泥棒ブンが小説から飛び出した!
たちまち全世界に、奇怪なしかしどこかユーモラスな事件が…。
あらゆる権威や常識に挑戦する奔放な空想奇想が生む痛烈な諷刺と哄笑の渦。
現代戯作の旗手、井上ひさしの処女作。
[ 目次 ]
[ POP ]
デビュー作には、その作家のすべてがある、とは文学の世界でしばしば言われることだが、それは今年4月に亡くなった井上ひさしさんの小説デビュー作『ブンとフン』(新潮文庫)にも当てはまる。
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劇作家の井上ひさし氏の処女作。ああ、小説ってこんなに自由奔放で勝手気ままでいいんだなぁ、と嬉しくなる作品です。「世のお母さんたち」に読まれたくない部分にはノリシロがあり、このページを糊で貼り付けてしまうように、などという指示が出ていたりして、著者の遊び心にもニヤニヤしてしまいます。200ページぐらいですが、一日で一気に読めます。
何せ刊行されたのがもう40年前ということで、登場する有名人や時代背景なんかはさすがに古いですが、随所に出てくる言葉遊びや語呂合わせ、著者の豊富で奔放な想像力と悪ふざけ、そして世の中への風刺は今でも鮮やかに輝いてます。きっと、これから数十年後に読んでも、やはり同じよう -
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厚いけど読みやすいので、いいペースで読み進んでいる感じ。中巻読み終わったところで、心の底から汚い中年おっさん古橋を応援している。どうか古橋が、ケイコ木下(きおろし)と幸せになれますように!
P127 「わたしはのう、お若い皆さんよ。その仮想敵国も喰えない国だが、アメリカもなかなか油断のならぬ国だと思っておるよ。なにしろアメリカはこれまで自分の国の中でドンパチをやったことがない。つまり、アメリカにとって<戦争>と<平和>は、いつも遠いところにあったのさ。だからいざとなったらどんな残酷なことでもやってのけるだろうて。その証拠にアメリカは、原子爆弾をあなた方のお国のヒロシマとナガサキに落っことした