井上ひさしのレビュー一覧

  • モッキンポット師の後始末

    Posted by ブクログ

    この作品、何が面白いのかわからないけれど、どんどん読み進んでしまうこともなく、ゆっくりゆっくりの読み方だったけれど、何だかじんわりと面白い作品でした。
    とてつもなく大っきい人物のモッキンポット氏にまたまたとてつもなく破天荒な3人の学生が反応していく、光合成みたいな力の出るお話でした。

    0
    2019年03月19日
  • 父と暮せば

    Posted by ブクログ

    技巧に舌を巻きつつ、それ以上に、題材たる広島の重みを感じざるを得ない。
    中学生が読むのは良いことね。

    0
    2018年12月15日
  • 他人の血

    Posted by ブクログ

    1☆か5☆か散々悩みました。一番の疑問は、この本は女の人にとっても面白いのだろうか?という疑問です。
    次から次へと他人の〇〇が出てきて、そしてその持ち主は揃いも揃って死んでしまうのです。それはもう軽く楽しく、あっけなく。
    一度親しい女の子に読ませてみたい作品です。でも、ひっぱたかれそうな気がして、そして人格を疑われそうな気がしてちょっと怖いです。

    0
    2018年11月05日
  • 父と暮せば

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    母に薦められて読んだ本。
    全く何の知識もなく読み始めて、まえがきで原爆のことなのだとわかり、覚悟して読む。
    読みながら、思いがけず3.11の津波のことを考えた。津波の後、この作品の父と娘の別れの回想と同じような体験談を読み、胸がえぐられた。全編通して、とても辛いのだけど、父の思いが前を向いていて、救いがある。
    原爆の資料集めやその際の言論が占領軍によってコントロールされていたのは知っていたけど、民間人がひしひしと感じ、そして話せない沈黙の中でどれだけのものが失われ続けただろうと考えると、やるせないし、また、原爆被害にあったものの子孫として、自分のこれだけの距離感はこの「話せない」「話さない」こ

    0
    2018年04月12日
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

    Posted by ブクログ

    井上ひさしが十代の少年だったころ、学校の先生は、生徒たちに「君たちは20代前後までしか生きられない」と話していた。戦争の時代だったからだ。でも井上ひさしは20代よりずっと長く生きている。戦争が終わったから。そしてあの敗戦後に、日本が戦争に巻き込まれることは最近まで無かったから。

    私たちの憲法は美しい。私が受けた学校教育では、憲法が取り上げられることはなかったと記憶している。私が忘れているの?たまたま専攻が違ったの?

    日本国憲法を変える必要があるにしても、変える前に、この社会を生きる人たちの間で、もっと現在の憲法が意識されるべきだ。ましてや、大日本帝国などというカルト国家を信奉している無能な

    0
    2018年03月12日
  • 藪原検校

    購入済み

    傑作です

    登場人物1人1人が、生き生きとして、情景が目に見えるようでした。
    井上ひさしの素晴らしさに圧倒されました。

    0
    2018年01月13日
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

    Posted by ブクログ

    「偶然の出会い」の一冊。

    井上ひさしさん、今から10年も前にこの本を書いたんですね。きっと、改憲への風を肌で感じていたのだと思います。

    命を大切にする教育=戦争を二度としない教育
    でもあると僕は思います。


    あとがきまで、じっくりと読みました。

    一文一文、一言一言を大切に大切にしながら読みました。


    世論や風潮が少し怖いと感じているこのタイミングで、この一冊と出会えたことはもしかしたら、偶然ではなく必然だったのかもしれません。


    言葉を大切にして生きてきた著者だからこそ、日本国憲法の尊さがわかり、後世に伝える使命を感じていたのでしょうね。

    0
    2018年01月09日
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

    Posted by ブクログ

    日本のかたちの憲法、今まであまり考えてこなかった。井上ひさしさんの言葉といわさきちひろさんの絵で、憲法が身近でなんて温かい決まりなんだろうと思った。絶対日本は戦争に加担する国になっちゃいけない。

    0
    2017年10月19日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    江戸時代、離縁を求めて寺へ駆け込む妻とその夫のほつれを解きほぐしてゆく時代物ミステリー。

    映画を先に観ました。
    映像美、登場人物たちの愛らしいキャラクター、起伏あるストーリーなどどれをとっても素晴らしくて、興奮冷めやらぬ思いで帰り道に原作を購入しました。

    原作を読んでまた驚愕。
    映画とはだいぶ違う!
    小説はオムニバスなんですね。
    映画はオムニバスの要素を残しつつ、全体を通しての起承転結もつくられていて素晴らしいエンタテイメント作品になっていました。
    小説は小説、映画は映画として楽しめるそれぞれプロのお仕事ぶりを感じて唸ってしまいました。

    0
    2017年09月29日
  • 父と暮せば

    Posted by ブクログ

    最近、夢中になっている井上ひさし。
    悲しいが、優しい救済の物語。こうでないと救えない心がたくさんある。

    0
    2017年08月10日
  • 父と暮せば

    Posted by ブクログ

    買いだめしておいた何冊もの本の中から、今日偶然に手に取った。
    8月は鎮魂の月である。
    祖母は被爆者。自分が幼い時に話は聞いたことがある。原爆資料館にも連れて行ってもらった。
    それから30年以上たち、日本は戦争していないが、世界中で悲惨な戦いは繰り返されている。
    日本は核兵器禁止条約に批准しないという。
    日本の国としての限界がそこにある。
    ただ政治家も一般国民も皆戦争はしてはいけないものだ、と共通に願っていてほしい。
    父と暮らせばを読み、それも8月に読み、戦争はいかに人を傷つけるか、改めて考えさせられた。

    0
    2017年08月10日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    映画の画面がとても美しかったので、それを脳裏に描きながら読みました。改めて、短編の中のエピソードの中から、新たな要素も加えて、映画がうまく作られていたのだと思いました。
    女の方から離婚を申し出ることができなかった江戸時代、最後の頼みとされた東慶寺。戯作者かぶれの医者見習いという信次郎を狂言回しにした、それぞれのお話は、どれもしてやったり・・・ばかりではなかったけれど、しみじみ。江戸言葉の美しさも印象的でした。

    0
    2017年08月03日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    映画を見て、気になったので 購入
    短編集だったんですね でも こちらも面白い
    信次郎さんが 頭の中で大泉さんで動いていました 本当ぴったり

    0
    2017年06月03日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    ストーリー・テラー井上ひさしの本領発揮、人情もの時代小説。夫婦やその他の人情の機微に、泣かされたり膝を打ったり。
    井上ひさし本人による、巻末特別収録も読む価値あり…というか保存版です。

    0
    2017年03月15日
  • 井上ひさしの読書眼鏡

    Posted by ブクログ

    井上ひさしは 日本語が好きな日本人だなと読みながら思った。
    辞書が、睡眠薬という言葉から、活字中毒者の症状がでている。
    たぶん 辞書を読んだら イメージがわいてきて 眠れなかったのではないか。
    物知りの話には飽きてしまう。
    未来を見据え、英知をつくり出せる真の知者が思いのほかに少ないという指摘は強烈である。
    選定した本が、井上ひさしらしい。ちょっとやそっとでは、読めないものがある。
    それでも、読み砕いた上に、自分の進むべき方向を示している。
    戦争のもつ被害者、加害者 そして 戦犯裁判の意味を深くとらえようとする姿勢がすばらしい。
    乃木大将より、伊能忠敬が上だと言う辞書の活字数評価がおもしろい。

    0
    2016年12月11日
  • 父と暮せば

    Posted by ブクログ

    こまつ座で舞台になっている他、宮沢りえ主演で映画化されたり、人形劇団むすび座で人形劇化されている。
    戯曲は読みづらいというイメージがあったけれど、映画を見てから読んだということもあってかとても読みやすかったし、おとったんと美津江の身に起こったことや、二人の思い、美津江が心を揺らしながらも一歩一歩前に進んでいく様子が、映像を見たとき以上に理解できた。
    一発の原爆は、たくさんの人の大事なものを失わせ、人生を変えてしまう。生き残った人は、亡くなった人の思いを背負って生きていくことになる。原爆を落とすことはとても大きな罪だと思う。

    0
    2016年10月13日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    映画が面白かったので原作を読みました。駆込み一件ごとの一話完結になっていて、一つ一つ、一人一人の事情がミステリー風に解き明かされていきます。優しく明るい語り口で、笑えるところも多くて、ほのぼのと読ませてくれます。お互いをとても大切に思う夫婦あり、本当にひどいことをする人もあり。映画の方は二時間くらいの一つのお話にするために、原作のエピソードを細切れにして繋げてひねっている感じですかね。

    0
    2016年07月18日
  • 円生と志ん生

    Posted by ブクログ

    戦後の荒廃やらバタバタをユーモラスに描きつつ、井上ひさしの「笑い」についての考え方も垣間見える佳作。

    表紙の絵がだれが見ても角野卓造(笑´∀`)
    舞台でも観てみたい!

    0
    2016年01月17日
  • 「けんぽう」のおはなし

    Posted by ブクログ

    憲法というものがどういうものなのか。
    井上ひさしさんが、小学校などでお話をした時の内容を絵本のしたそうです。わかりやすい言葉で書かれていて、教科書なんかよりも憲法への理解がすすみます。

    0
    2015年10月24日
  • 東慶寺花だより

    Posted by ブクログ

    面白かった。
    映画が観たいなぁと思ったんだけど、やはり本の方がわたしは好きなので^^
    なかなかに楽しくもあり哀しくもあり盛りだくさんでありました。久しぶりにワァーと読みました。

    0
    2015年08月07日