井上ひさしのレビュー一覧

  • 日本語は七通りの虹の色 自選ユーモアエッセイ2

    匿名

    購入済み

    学生の頃に先生がこの本の話をしていて、探して即購入しました。
    井上ひさしの視点から文学を通し、歴史や価値観なども考えさせられる本。

    #深い #タメになる

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    2024年03月10日
  • うま――馬に乗ってこの世の外へ――

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     神曲そしてプラトンの作品と若かった頃は戯曲も読みましたが、このごろではずいぶんのご無沙汰です。ワタシは戯曲作品に入り込むのがかなり時間がかかりますが、いったん入ってしまえば本をひらけばすぐにその世界に戻ることができます。この作品もそんなふうに時間を忘れて読むことができました。
     ずいぶん悪党な太郎の生き方と無邪気で哀れな他の登場人物が大きく対比されていて面白いながらも悲しい作品でした。自分の置かれた環境とそれに対する自分自身の置き方、強く立つその立ち方について考えさせられる作品です。

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    2024年01月31日
  • 新釈遠野物語

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    軽快な語り口。巧妙なプロット。読後に味わう悲哀。東北の山水とそこに生きる人びとの奇譚。いずれも印象深い話だった。川での生死をめぐる話『川上の家』と『鰻と赤飯』の余韻は忘れがたいものだ。

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    2024年01月01日
  • 十二人の手紙

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    とてもとてもおもしろかった。
    どんでん返しのどんでん返し。
    様々な手紙を通じて展開されるのがおもしろい。
    差出人と宛先、日付に目を凝らしてしまう。
    手紙から人生を読み取れる不思議。

    格式ばった手紙、くだけた手紙、LINEとかの時代と違って、手書きで書くという行為で、意識はベールをかぶる。
    だからおもしろいこちらの小説。
    「赤い手」が特におもしろかった。

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    2023年12月17日
  • 吉里吉里人(上)

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    この作品は物凄く混沌としている様に見えるよう作られている。読みにくいとか余計な脱線があるという意見もあるようだけれど、世の中、世知辛さ、情、抵抗活動、どうにもならないもの、無念、舞台は田舎であるし、秩序でできた煌めく小綺麗な文章でこの独立運動がもし書かれていたら、それは吉里吉里人の話ではない。
    現代のコスパタイパ思想に浸かってしまう学生時代に、この作品を読めて良かったが、社会人など時間に追われるようになると、この作品の無駄さ、豊かさなどは、味わうのは難しいかも。
    それと政治の諸問題をこんなに分かりやすくした物語は珍しかった。

    日本から独立するって話は、昔、村上龍なども書いていたように記憶して

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    2023年10月22日
  • 十二人の手紙

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    手紙を通して12人の登場人物の人生や人柄が分かるところが面白く、すごい。朗読劇とかにしても面白そう。(ひょっとしたら、あるのかしら?)
    最後の章で、物語は一気に変わる。私が今まで読んでいたものは全てプロローグだったのか?面白った!

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    2023年10月17日
  • 父と暮せば

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    井上ひさしの傑作戯曲。井上はこの作品を描くために広島に通い詰め、被爆者の手記を筆記したという。原爆に翻弄された父と娘のおかしくも哀しい物語を、父の幽霊と暮らすという舞台ならではの仕掛けで描く。

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    2023年08月28日
  • 父と暮せば

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    「ピカ」で愛する人々を失った若い女性。
    自分は幸せになってはいけない、そんな権利はない。
    一心に思いつめる傍ら、ほのかに恋をしてしまう

    思いは亡き「おとったん」の姿で現れ
    女性の背中を押す

    「わしの分まで生きてちょんだいよォー」
    父親の想いが悲しい

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    2023年08月09日
  • 吉里吉里人(中)

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    抱腹絶倒とにかく面白い。ジャンルを言うなら妄想小説R15指定。主人公のオッサンにイラッとしながらもぐいぐい引き込まれていきます。
     出会いは行きつけの大型書店。奇抜なタイトルが目に入って書棚から手に取り、表紙の絵に惹かれてペラペラ捲って見る。ルビが多い小説だと思ったらなんと東北弁訳。期待値マックスでレジへと直行でした。
     物語はと言うと・・・これが実にえぐい話なのです。小説が醸し出す独特の世界観に酔います。まずはご一読あれ。

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    2023年07月27日
  • 吉里吉里人(下)

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    抱腹絶倒とにかく面白い。ジャンルを言うなら妄想小説R15指定。主人公のオッサンにイラッとしながらもぐいぐい引き込まれていきます。
     出会いは行きつけの大型書店。奇抜なタイトルが目に入って書棚から手に取り、表紙の絵に惹かれてペラペラ捲って見る。ルビが多い小説だと思ったらなんと東北弁訳。期待値マックスでレジへと直行でした。
     物語はと言うと・・・これが実にえぐい話なのです。小説が醸し出す独特の世界観に酔います。まずはご一読あれ。

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    2023年07月27日
  • 吉里吉里人(上)

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    抱腹絶倒とにかく面白い。ジャンルを言うなら妄想小説R15指定。主人公のオッサンにイラッとしながらもぐいぐい引き込まれていきます。
     出会いは行きつけの大型書店。奇抜なタイトルが目に入って書棚から手に取り、表紙の絵に惹かれてペラペラ捲って見る。ルビが多い小説だと思ったらなんと東北弁訳。期待値マックスでレジへと直行でした。
     物語はと言うと・・・これが実にえぐい話なのです。小説が醸し出す独特の世界観に酔います。まずはご一読あれ。

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    2023年07月13日
  • 十二人の手紙

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    いやぁ、とんでもなく面白かったです。一気読みでした。

    手紙という形式だけで語られる、様々な人間模様を描いた連作短編小説。意外性やおどろき、そして悲哀やユーモアも交えて語られます。

    どの作品もよかったのですが、「鍵」がベストですかね。感情の振れ幅が半端なかったです。それをいえば「葬送歌」も感情があちこちに行って面白かったです。

    「赤い手」もすごいです。小説としてはあり得ない形式なのに、そこに記されてある年月日から必死に何かを読み取ろうとしてしまいます。

    そしてエピローグです。これは正直、必要あるのかどうか微妙なところですが、これがあるからこその想いというものも存在します。なのでそれを考え

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    2023年05月27日
  • 父と暮せば

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    この作品も収録されている、『戦争と文学シリーズ』を知りました。文学を通して、そこに生きた人達の心情までありありと伝わってくる。
    ただただ真実を受け止めて、知ろうとする事を続けていく。心に焼き付けたい。世界の向かう指針として。

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    2023年03月29日
  • 吉里吉里人(中)

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    上巻感想参照。
    中巻で600pという見た事のないボリュームだが、上巻から一切衰えない牽引力でグイグイ読ませる。

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    2023年02月01日
  • 新釈遠野物語

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    遠野物語をもとにしたと思われる短編集。これはおもしろい。
    遠野物語の原作を読んだことがないので、どのくらい原作に忠実なのかわからないけど、どこか胡散臭い犬伏老人の語る話は幻想的な話や怪奇的な話などバリエーション豊かでテンポがよく、ハズレ無しの面白さ。
    最終話でキッチリとオチまでつけてくれる丁寧さで、大満足の一冊でした。

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    2023年01月16日
  • 父と暮せば

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    死んでしまったあの人のことを思うと自分は幸せになってはいけない という気持ちを本当の本当に理解することはできるだろうか。幸せになっていいかどうかというより、今もうすでに幸せである。
    と考えると、被曝体験は想像することもできないくらいの次元の違う悲惨さだっただろうと思った。被曝以前に、自然な老い以外で身近な人と死に別れてしまった経験がない、被災の経験も幸いなことにない。
    平和な人生に心から感謝。

    この悲惨さを本当の本当に理解できてはいないだろうから難しいしおこがましくもあるけど、どうにか後世に伝えていくことはしないとならない。
    こういう本とかに子供と一緒に触れて、一緒に想像する、みたいなことを

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    2022年12月30日
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

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    ち:憲法記念日がある5月に読み聞かせ。前文と第9条のみ
    BOOKトークこみで、ぽかーんでしたが、ケンカしないでいられるように
    考え続けることをやめちゃいけないという話をしました。

    *********
    ★2022.5(1年・2年・3年)

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    2022年10月27日
  • 吉里吉里人(下)

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    上巻感想参照。
    この容量での上中巻、一切だれる事なく面白しろさが続く最強(狂)のブラックエンタメ作品だと思った。
    ラストも完璧、とてもいい読書体験だった。

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    2022年09月03日
  • 吉里吉里人(上)

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    くだらないユーモアで笑いっぱなし、唯一無二の圧倒的な引力を持つ大名(迷)作。
    井上ひさしに特別な思い入れは無いが、本作品に関してはボリュームに怖気付かず是非読んでほしい。
    壮大な群像劇仕立て、一冊約600p(×3冊)の狂ったボリュームだが、あっという間に読ませてしまう所に、当時の井上ひさしのギラつく力量を感じる。

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    2022年09月03日
  • 東慶寺花だより

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    まさに名人芸のような井上ひさしさんの遺作。素直に面白いと思いました。
    本書は「縁切寺」と呼ばれた北鎌倉の東慶寺が舞台。妻の側からの離婚が難しい時代、寺の境内に身につけているものを投げ込めば、駆け込みは成立。そして駆け込み人が東慶寺で24か月過ごせば、夫は絶縁状を書かねばならないというシステム。井上さんは、このシステムを女性のためのアジール(聖域)として「素晴らしい発明」と評しています。井上さんは居を鎌倉に定めていることもあり、東慶寺を愛しているのでしょうね。楽しんで書かれたのがわかる作品となっています。

    本書は「オール讀物」に1998年から足かけ11年にわたって連載された全15話をまとめた短

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    2022年07月26日