井上ひさしのレビュー一覧

  • 十二人の手紙

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    手紙だけでストーリーを展開させる試み。
    前半は面白かった。
    複数の相手に出す文章から、書き手の嘘が浮かび上がってくる様子が面白かった。
    後半にかけてだんだんとパターン化されてきて、十二人は多かったかも。
    井上ひさしの描く市井の人々の小さな嘘は面白い。

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    2023年10月17日
  • 吉里吉里人(下)

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    吉里吉里人が並べ立てる理論はどれも骨太で,何よりも愛国心に満ちている点で一見手強そうに思えるが,天上からの暴力には無力であった。この筋が何を示唆しているのかは,現代だと少し意味合いが変わってくるだろう。

    文章の大半は悪ふざけの域であり,ここは読者の好みの分かれるところだろう。私は読んでいて面倒だと感じることのほうが多かった。

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    2023年10月15日
  • 吉里吉里人(中)

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    吉里吉里人が並べ立てる理論はどれも骨太で,何よりも愛国心に満ちている点で一見手強そうに思えるが,天上からの暴力には無力であった。この筋が何を示唆しているのかは,現代だと少し意味合いが変わってくるだろう。

    文章の大半は悪ふざけの域であり,ここは読者の好みの分かれるところだろう。私は読んでいて面倒だと感じることのほうが多かった。

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    2023年10月15日
  • 吉里吉里人(上)

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    吉里吉里人が並べ立てる理論はどれも骨太で,何よりも愛国心に満ちている点で一見手強そうに思えるが,天上からの暴力には無力であった。この筋が何を示唆しているのかは,現代だと少し意味合いが変わってくるだろう。

    文章の大半は悪ふざけの域であり,ここは読者の好みの分かれるところだろう。私は読んでいて面倒だと感じることのほうが多かった。

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    2023年10月15日
  • 新釈遠野物語

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    ネタバレ

    面白かった。
    遠野物語自体はまだ読んでないが今度読んでみようと思う。
    犬伏老人から語られる話はどれも興味深く主人公が夢中になるのもわかる。まあ割と血生臭い話も多いが。
    途中時系列が合わないなとか老人についての謎が芽生えてきたところ、ラストで全部腑に落ちて「そりゃそうかー!」ってなった瞬間すっきり。

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    2023年10月10日
  • 吉里吉里人(上)

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    文章力はすごいし、ルビを東北弁にするなど、普通の小説に比べて並大抵でない労力がかかっているとは思う。しかし、東北に縁がある人しか楽しめない話なのではないかな、と思うのは自分が東北人だからか?3冊もあって長いが、どう風呂敷をたたむのか見てみるか。

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    2023年10月02日
  • 十二人の手紙

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    ネタバレ

    軽妙なテンポ感でさくさく読める。
    特に「赤い手」は、公的文書の列挙で物語が成立することに驚いた。それだけに、最後の、女性からの手紙が切ない。
    普段あまり短編小説は読まない。本にはどうしても、物語としての壮大さや、一定期間その世界に没頭させてくれることを求めてしまい、短編小説ではそれが成し得ないと思っていた。だが、短編に見えて、実は裏で繋がっているのでは?といううっすらした勘が、最後のエピローグで予想外の回収をされ、短編小説にもこういう楽しませ方があるんだ、という発見にもなった。

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    2023年09月24日
  • さそりたち

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    コンゲーム系小説。機械を売るため、手段を選ばずに詐欺行為を繰り返すお話

    精鋭チームなはずなのに、今作では失敗し続けてて面白かったw

    1979年に単行本が発売されたとは思えないほど、今読んでも楽しめる本

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    2023年09月19日
  • 父と暮せば

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    人よりも幸せになりたい、楽をしたいと考えるのが素直な人間の気持ちだろう。苦悩のうちに亡くなった身内や親友を思い、自分だけが幸せになっていいのだろうかと悩む主人公の葛藤が高潔でいて切ない。何不自由ない時代を生きる我々としては、先人の気持ちを少しでも慮って一日一日を大切に過ごしたい。

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    2023年04月29日
  • 父と暮せば

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    原爆の被害にあわれた方の苦しみがわかる。読んでいて本当に辛いし泣けてくる。あの戦争で多くの人が犠牲になった。国家としてみる戦争と国民としてみる戦争はまた別で、戦禍に巻き込まれた人の声を忘れてはならない。この本を読んで、核兵器は二度と使ってはならない、と強く思ったが、核や軍事力を持たなかった国がどうなるかも考えさせる。
    あと、前書きにかいてあったけど、本当に日本はアジアの国に迷惑かけたの?歴史の評価って難しい

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    2023年01月29日
  • ナイン

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    タイトルに騙されて、小学生の息子に勧めてしまった、初井上ひさし。難しくて分からないというので読んでみたら、いきなり「太郎と花子」だもんなぁ 笑
    東京の下町の固有名詞は田舎者には分からなかったけど、やっぱり人間を見る目が面白くて、楽しく読んだ。飄々としてるんだけど、最後の一編にグッときた。

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    2023年01月19日
  • ブンとフン

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    めちゃくちゃなストーリーである中に風刺が富んでいて、さらに言葉の使い方においても普通じゃない感じがあり、簡単には感想が出てこない。
    処女作とのことで単純に目立ちたかったのかなとも思ったけど、著者のウィキペディアを読んでみると一筋縄ではなさそうな生い立ちであられ、どんな背景でこの作品を書くに至ったのか、なかなか想像ができない。もう少しこの方の著作を読んで、じっくり味わってみたいと思った。

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    2023年01月14日
  • 日本語教室

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    本書は上智大学のOB会「ソフィア会」主催の「日本語講座」を書籍化したものである。この講座の聴講料は留学生の奨学金に充てるとのこと。
    2015年に本書を購入し一読したが、今回改めて読み直した。
    著者の井上ひさしはものを書き始めると、悪鬼のようになり、妻に暴力を振るった。それは、文章を書くことにナーバスであったからに違いない。
    例えば本書の冒頭に、
    「母語は道具ではない。精神そのものである」
    「小学校で英語を教えようということになったときに、僕は本当に危ないと思いました。すべて、そうやって、言葉は消えていくのです。」
    とあり、日本語に対して思索を重ねてきたことが感じ取れる。
    さらに読み進めていくと

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    2022年10月01日
  • 不忠臣蔵

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    『井上ひさし短編中編小説集成第10巻』より
    赤穂浪士から漏れた人々を史実を元に創作した時代小説。

    年寄れば愚にかえる275
    「士は師たるべし」(山鹿素行)(太平の世の中では武士は無用の者。耕しも、造りも、商いもせず禄を食む。そんな世で武士というものが必要とされるべき性質は、正義や倫理の手本として日々己を表現することだ。それが庶民の範となり、これこそが武士の存在理由となる)275
    口に油がいる(酒を飲まないと話せない)310
    旅は憂いもの、辛いもの311

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    2022年08月22日
  • ナイン

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    こんなに読み終わるのに時間がかかった本は久しぶりだった。2週間かけてやっと読み終わったが、字の小ささに驚いたし文体が多分自分に合っていなかったんだと思う。
    教科書に「握手」が載っていたので、その続きでも読めるのかな〜と軽い気持ちで読んだが教科書とほぼ終わり方が一緒でガッカリした。しかし、それに引き換えと言っていいのか分からないが他にもたくさん読み応えのある短編集があった。今の時代でいう「良い小説」って感じではなくて、最後の1文でちょっと考えさせられるような、物語の最後を読者に創らせるスタンスが良いな〜と感じた。

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    2022年06月16日
  • ナイン

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    東京が舞台の16篇の短篇小説を収録。1987年刊。
    表題作の「ナイン」は、中学の野球部でキャプテンだった正太郎が大人になって周りに迷惑をかけるも、元チームメイトたちが彼を庇うという話。夏の日差しに影を作ってくれた優しいキャプテンだったからこそ、みんなで支えようとしていた。昭和な街並みの風景がどこか懐かしい。

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    2022年06月12日
  • 吉里吉里人(上)

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    日本から分離独立を宣言した東北のとある山村を巡る顛末。
    時にユーモラスに、時に下世話に、あっちへ行ったりこっちへ来たりしながら饒舌に語られる。
    まだ国鉄のグリーン車で煙草が吸えた、古き良き時代の作品。

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    2022年04月14日
  • ナイン

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    最も印象に残ったのは、タイトルにもなっている「ナイン」だった。幼い頃に感じた大きな大きな信頼は、あの頃から多くの時間が過ぎ去り大人になっても揺るがない。決して色褪せることのない当時の気持ちと光景。それはとても尊いことのように感じた。

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    2022年04月10日
  • 東慶寺花だより

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    ネタバレ

    2010年4月に亡くなられた井上ひさしさんの遺作
    単行本は 2010年11月に出版

    鎌倉の「かけこみ寺」東慶寺の御用宿の居候が語る話15編
    女性の名と季節の花を織り込んで江戸時代を写し取っている

    それぞれ興味深い話だけれど
    どの人物も独り立ちしてるなあと

    あとがきで作者が「江戸時代から女性は十分強かった」
    そう書いているが
    うーん、そうならざるを得なかった時代背景
    妻から離婚を要求するのも命がけだった

    東慶寺の院主様が痛快だった

    ≪ 境内の 花と季節が 巡り来て ≫

    ≪ 

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    2022年01月06日
  • 四千万歩の男(三)

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    幾多の妨害や刺客に狙われながらも蝦夷地測量を続け、ニシベツにて折返し、ようやく江戸に戻り、お上に地図を届け無事に役目を終えるかと思いきや、まだまだ一件落着には至らず。物語は続きます・・。

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    2022年01月04日