井上ひさしのレビュー一覧

  • ムサシ
    09/09/27〜09/10/01 井上さんがいつもこだわること、の一部。言葉ノチカラ、言葉のこわさ。
    武蔵「ことば。ことば。ことば。ことばをもって相手の心を掻き乱し、その出鼻を挫く。ことばは、われら武芸者にとって、最初の、そして最強の武器なのだ。」
    なんだか、井上さんの変わらぬ決意のようにも思える...続きを読む
  • ムサシ
    ムサシと小次郎の再対決に他の面々が加わってのストーリー展開。決闘や仇討ちなど命のやりとりする行為の連鎖を断ち切らせようという作者の姿勢がくみ取れて、胸に残った。
  • 四千万歩の男(三)
    北海道の測量を終え、帰る道すがら
    今度は探検隊員たちの身の上にさまざまなことが起こる。

    御上の測量方という身分のために政治に巻き込まれたりといそがしい。

    相も変わらず分厚いのにあっという間に読み終わってしまう面白さ。

    今回は江戸帰郷後のお栄の挿話もあって
    すこし目頭が熱くなる。
  • 青葉繁れる
    井上ひさしさんらしい、爽やかな青春小説。
    よくある痛い感じの青春ではなくて、ほろ苦さはあるものの、読後感はさっぱり。
    こういうの書きたいなー。
    方言がいい味だしてる。男子校、女子校とか。
    芸妓のお姉さんとか、高校の先輩のラーメン屋とか、隣の元少佐とか、アメリカ人の少将夫人とか、女子校の狐先生とか。
    ...続きを読む
  • 太鼓たたいて笛ふいて
    何年か前に読んだ。
    井上ひさしの、評伝風の戯曲って面白いんですねー。
    ほかの戯曲もぜひ読んでみたいです。
  • 私家版 日本語文法
    文章を書くことに意識的になった頃読んだ文章についてのエッセイ。
    分かりやすくて面白くて役に立った。
  • ロマンス
    チェーホフとその周辺の人々を描いた井上ひさしの脚本。こまつ座公演の写真や手書きの原稿も満載されていて、楽しい仕上がりになっている。

    「チェーホフ劇の本質は喜劇、しかも娯楽性に富むボードビルにある」というのが井上の主張。

    第2幕13の「病床の道化師」のトルストイらとの掛け合いからオリガの愛称を...続きを読む
  • 人間合格
    『人間失格』などをベースにした太宰治の生涯。
    語呂合わせのよい掛け合いが特に軽妙だった。

    作成日時 2007年08月13日 18:32
  • 自家製 文章読本
    川端、谷崎、三島、丸谷才一版「文章読本」をふまえた一冊なので、お得感たっぷり。
    井上ひさしさんの言葉に対する感性、そしてこだわりはすごいです。
  • 新釈遠野物語
    井上ひさしさんの世界全開です。伏線の巧みさと、結末(オチ)のどんでん返しは、超一級です。短編の連作ですが、どれも素晴らしい作品です。
  • 四千万歩の男(五)
    最後はきっとお栄に再会すると思っていたのに、妙に期待させるラストじゃないかーーー! 続編はいつ? それにしても、登場人物一人ひとりが、ほんとうに艶っぽいね。
  • 四千万歩の男(二)
    アイヌの地で次から次へと騒動に巻き込まれながら歩く忠敬一行の珍道中。実におもしろい。飽きさせない。読み進むのが愉しくてしかたがない。
  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    勉強はし続けながらも、誰かに伝えることも同時にしなくてはならないと思う今日この頃。誰かさんに勧められる1冊です。
  • 四千万歩の男(一)
    忠敬の愚直さは暦学に限ったことではない。見るもの、聞くもの、一つひとつに対して曇りなき眼でこれを受け止め、己の信にしたがって身を処する。その愚直さに心を打たれる。
    このあとアイヌに入った忠敬らの行く末は。。。
  • 私家版 日本語文法
    余談はとても面白いのに、肝心の文法論になると途端に睡魔に襲われて……(^_^;)すいません、眠れない夜に活用させてもらってますっ。
  • 吉里吉里人(下)
    下巻。
    吉里吉里国の真の目的と、あっさりとした崩壊の様子が描かれている。
    また、全編にわたって繰り広げられるコミカルタッチの文章がとてもよかった。
  • 吉里吉里人(中)
    中巻。
    周囲の国家からの吉里吉里に対する評価の上昇っぷりが面白い。
    また、医療問題に対する言及も面白い。
  • ナイン
    知り合いに貸すと、「教科書に載ってたよね」と言われました。
    そうだっけ?
    井上ひさしの中ではかなり読みやすい1冊。
    「ブンとフン」「吉里吉里人」もオススメ
  • 百年戦争(下)
    井上ひさしの作品のなかでは、かなり知名度が低いが、かなり面白い。神学小説としての側面があり、著者の思想がはっきりと現れている。自分の宗教思想にも影響を与えてくれた作品。
    「神仏の存在は人間の想像力に由来する」
  • 十二人の手紙
    手紙形式という珍しい形式をとった短編ミステリ集。
    最後に全体通しての伏線回収も。

    後書きにもあったが、
    手紙形式という形が、より親密な印象、切迫感、などが伝わりやすく、受け手としての臨場感を持ちながら読むことができる。

    面白かった。

    書店の触れ込みから本書を読んだが、
    その際記載されていたほど...続きを読む