今野敏のレビュー一覧
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勇気ある一般市民の協力によって逮捕されたかにみえた通り魔殺人の犯人。
現行犯逮捕という現実の前に、消えた協力者へ注意を払う人間はほとんどいなかった。
しかし、犯人として逮捕された男は拘束直後から「自分はやっていない」と否定をし続ける。
相棒として心理捜査官・紗英とともに捜査を続ける碓氷に、紗英は意外な事件の真相を告げる・・・。
人物の記号化という考え方がとても面白かった。
人は興味があるものは記憶に残りやすく、逆に自分にとって関心のないものは記憶に残りにくい。
より強烈な印象を残すものは、他のものよりも強く記憶されやすい傾向がある。
後半、「強固な象徴性」という言葉が出た時点で、犯人の次の手口 -
Posted by ブクログ
警察を舞台にしたドラマは多い。
そのためか、何となく縁はなくとも警察の捜査など知っているような錯覚に陥ってしまう。
けれど、公安となると話は別だ。錯覚する余地などないくらい、その内実は知られていない。
もしかしたら、同じ警察官であっても公安について正確に知っている人は一握りかもしれない。
刑事が犯人を逮捕するには証拠が必要だ。
物的証拠がない、もしくは乏しいときは、犯人しか知りえない秘密の暴露といった意味で自白が重要な位置をしめる。
一方公安は証拠にこだわらない。事実だと納得できる情報があればそれがすべてだからだ。
表舞台に出ることのない公安という組織。
私たち国民の知らないところで、国家的危 -
Posted by ブクログ
今野敏『防波堤 横浜みなとみらい署暴対係』徳間文庫。6編から成る連作短編集。
諸橋と城島の同期の二人の刑事を主人公にした警察小説。降格人事により係長として、みなとみらい署に赴任した諸橋とその煽りで係長補佐となった城島。『ハマの用心棒』と呼ばれる堅物の諸橋に対して、ラテン系の城島という二人の活躍が面白い。この対照的な二人の構図が後の『隠蔽捜査シリーズ』につながったのかも知れない。
このシリーズで重要な役割を演じる神風組の組長とたった一人の組員・岩倉を忘れてはいけない。この二人は事件の発端となったり、重要な場面で諸橋と城島に協力したりするのだ。
『防波堤』『噛ませ犬』『占有屋』『ヒットマン』