今野敏のレビュー一覧
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いつもの今野敏。安定の面白さ。
元刑事の教授のゼミで、個性豊かな女子大生が過去の事件や大学内での謎を解く。
途中、大学とはなんのために?という問いもあり。
大筋の事件にちょこちょこ入る大学内での事件。
今時女子大生も、実は、純粋に学問を楽しんだり、自らせっきょくてきにゼミ活動に取り組んだりするんだ。
竹芝先生の研究室での魅力が語られるシーンは、大学論とともに、とても好きなシーン。
今野敏は、主人公を、人の価値観にぶれされない、芯の強さを意識せずに持っている人を置くところが好き。
そんなところに、飄々とした警官や、芯の強い個性的な女の子や、ひょうきん者や、が、自然と寄ってくる。
その心地 -
Posted by ブクログ
「普通」の刑事碓氷が、異色の相棒と共に事件を解決するシリーズ第6弾。
今回は、『エチュード』で登場した美人心理調査官藤森紗英と再びタッグを組んで、同日同時刻に起きた七つの事件を追う。
この作品では、碓氷のぼやきというか、モノローグがやたら目についた。
刑事という仕事についてとか、また職場や同僚のことや、あるいは家族について。
内面描写を多用することで、「普通」だという碓氷の人となりを際立たせ、他のシリーズと区別化を図ろうとしているのだろうか。
碓氷の奥さんは、『隠蔽』シリーズの竜崎の妻と言動が似てきているけど、警官にとっても仕事をする男にとっても、妻の理想像か(笑)・・・ -
Posted by ブクログ
ネタバレ今野敏の数多いシリーズの中でも刊行数の少ない警視庁FCシリーズの第2弾。第1弾も読んだはずなのに、すっかり忘れるほどのシリーズ。
だけど、帯に大森署の戸高が登場すると書いてあったら読まずにはいられない。
肝腎の事件の展開はさておき、現場が大森署というところでニヤリ。竜崎署長異動後の大森署の現在が垣間見れて嬉しい。キャリアの美人署長を迎え、天然キャラの美しい署長にうるさ方のおやじどもが翻弄されるのが面白い。
今作は、FC室と大森署の絡みが最大のお楽しみ。戸高の飄々としたたたずまいは健在で、FC室の楠木ともいいコンビ。楠木のキャラはいまいち好きになれないけど、今後に期待というところ。
あ~それに