山本幸久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東京の商社で働いていた静香は、身体を壊し退職後に実家の「有野練物」の手伝いをしていたが、町おこしプロジェクトに応募し、おでんの屋台を開く。
実家の工場で作った練物でのおでんは、出汁も染みて絶品。
少しずつ常連客も増えて親しくなり、高校時代の元カレのDJポリスの六平太とも良い関係に…。
登場人物のキャラも際立つうえにちょっとした問題も切り抜けて、良い方向に進んでいくので気持ちよく楽しめる。
心に沁みてくる温かい物語である。
そして、なんと言ってもおでんが美味しそうである。
たまねぎ天に紅しょうが天、餃子巻にウインナー巻、肉いなり、小型ばくだん…とインターンを終えて寄った早咲ちゃんが頼んだも -
Posted by ブクログ
ニニが出ている。芸者でゴー、こうして友情出演みたいに出てくるのが嬉しいし山本幸久さん好きだよね。義肢装具士の存在も含めて考えたことないので、勉強になりました。3人もよかった 会社はこれから本当に出来ると思う。専門学校は大学みたいに学生生活を楽しむ場所じゃないので友情を育てる難しいかと思いますが、この3人は巡ってきたのですね。無意識のうちに出た言葉が相手を傷つける場面があるけど、あれを言われると何も言えない声も掛けれないと自分も思う。難しいね良かれと思って伝えても相手には同情だけの哀れみと受け取られるって 五十嵐貴久さんと同じでこのふんわり読んでいて和んでしまうのはどういう理屈なんだろうと考える
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Posted by ブクログ
覚悟を決めて何かに立ち向かう人の美しさが描かれていて私はとても好きでした。
と言っても、義肢装具士を目指す主人公のさえ子は途中で何度も「私は向いてないかも」と弱気になります。
そんな時に周りが羨ましく見えたり、自分の弱いところばかりが目についたりとすごくリアルな描写がありました。
でも周りには何気なく元気をくれる友人がいて、頑張っている人がいて、自分を頼ってくれる人がいる。
それを知りもっと逞しくなっていく、そんなお話なのですが読んでいてとても清々しい気持ちになりました。
読み進めるうちに登場人物に嬉しいことがあると自分も嬉しくなり、反対もまた然りですっかり没入していたように思います -
Posted by ブクログ
憧れて手に入れた仕事にも嫌な事はある。
こんな仕事辞めてやる!という仕事の中に、
笑顔になる一瞬がある。
生活の為に働くのだから割り切る、
という考えもある意味正解だと思うし、
この仕事が天職だと思っていたのに、
向いてないって挫折する事も多分ある。
大変そうだね、と言われる仕事に、
笑顔で楽しげに関わる人もいる一方で、
誰もが羨む職業に就いているのに、
人知れず悩んで塞いでいる人も多分いる。
早期退職に憧れた時期もあったけど、
社会の片方にしかいられない人生が楽しいのか、
自信がなくなってきた。
助け合って社会を作って生きていく上では、
誰もが自分の役割を「ちゃんと」する事が、
大事なの -
購入済み
しっとりとした佳作
雨の季節に合うしっとりとした良い作品だと思う。
学生時代の話と今の話が交錯して、結果的に良い方向へまとまってゆくけれども というようなストーリーが読みやすい文章で語られている。 -
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雛人形職人や製作現場の現状を通して、伝統工芸やそれに支えられ発展してきた町の変化を描く、お仕事小説。
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雛人形職人の世界や製作現場の現状が端的に書かれていて、わかりやすかった。
匠の業の継承や後継者不在という問題は、今やあらゆる伝統文化の世界に共通しているのではないでしょうか。その原因は無意味としか思えない因襲に起因するところが大きいと思います。
昔気質の職人たちの無駄に封建的な意識が変わらない限り、伝統文化は廃れていく一方でしょう。そこに気づいて少しずつでも改革していく必要に迫られているのが、伝統文化の世界だと思います。
本作でも、主人公の恭平