【感想・ネタバレ】人形姫のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年02月02日

老舗人形店にフィリピンから職人志望の女性が来て、紆余曲折ありながらも人形を作っていく話。皆いい人で心温まる話。もうすぐひな祭りなので日本文化に触れた話を見たい人に。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月27日

2022/9/21
おもしろいなぁ。やっぱりおもしろい。
クスッと笑えて最後にちょっと泣ける。
最高やん。
お仕事小説の名手で今回も結構なお手前。
雛人形職人のプロフェッショナルにときめくよ。
ほんとにこんな風にスポットライトがあたって潤えばいいのにな。
職人全部にそう思う。
彼らの未来が見たいので...続きを読む、またどこかに出てきてくれることを願います。

0

Posted by ブクログ 2022年07月27日

同じ事の繰り返しのように見えて、
まったく同じ日などないと感じた作品でした。
「雛人形」を取り巻く街、人。それぞれが悩みや葛藤を抱え日々暮らしている。
決して曲げられない信念をもつ人たちの人生を見ることが出来ていいなぁーと素直に感じました。
雛人形とヨット部。はじめはまったく関係ないようにみえたけれ...続きを読むど、読み進めるうちに混ざり合うように必要不可欠な部分が見えた時は、素敵な時間でした。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年06月08日

雛人形を作り上げるのに、専門の職人が何人もいること、なんとなく知っていたので、話に入っていきやすかった。

それぞれの人間模様、後継者問題、恋愛めいたこと…全てが絡み合うところは絡み合い、流れるところは流れ、とても読みやすかった。

この後日談も想像してしまうし、それも合わせて、朝ドラにピッタリと勝...続きを読む手に思ってしまう。

0

Posted by ブクログ 2022年01月19日

軽妙洒脱な会話の中にも、人の情けがいっぱい詰まった人情噺。必ずホロリの場面も。山本ワールド健在。素直に楽しめた。味噌汁の具にレタスありなんだ〜?

0

Posted by ブクログ 2023年10月11日

雛人形の職人や現状についてよく分かる一方、職人の熱意や思いも感じた。職人の事がよくわかり面白かった。

0

Posted by ブクログ 2022年07月15日

 雛人形職人や製作現場の現状を通して、伝統工芸やそれに支えられ発展してきた町の変化を描く、お仕事小説。

      * * * * *

 雛人形職人の世界や製作現場の現状が端的に書かれていて、わかりやすかった。

 匠の業の継承や後継者不在といった問題は、今やあらゆる伝統文化の世界に共通している...続きを読むのではないでしょうか。その原因は無意味としか思えない因襲に起因するところが大きいと思います。
 昔気質の職人たちの意識が変わらない限り、伝統文化は廃れていく一方でしょう。そこに気づいて少しずつでも改革していく必要に迫られているのが、伝統文化の世界だと思います。

 本作でも、主人公の恭平が組合の年寄り連中に気遣いつつも、新しい制度作りに心を砕いていました。そして本作の魅力になっているのが恭平を支えるスタッフ、中でもクリシアの存在でした。人物設定の妙。このあたりは作者のうまさだと思います。

 山本幸久氏の作品はコミカルで軽いものばかりと思っていたので、本作のような正攻法(?)の作風のものは新鮮で面白く、一気読みしてしまいました。
 欲を言えば、恭平と寿々花の仲がもう少し進展したところまで読みたかった。特にモモちゃんをもっとうまく動かして欲しかったと思いました。

0

Posted by ブクログ 2022年02月23日

そろそろ雛祭りの時期である。
そして、最近テレビで、水墨画と雛人形について是非見たいと海外から女性が来日している番組を見たところだった。

雛人形は、頭師、着付師、髪付師、手足師、小道具師とそれぞれを分業で作っている。
ひとつひとつ、手作りで魂をこめて作っているのが、よくわかった。

そして、時代に...続きを読むよって、代理雛の顔も変化しているのを知り、とても感慨深く伝統の凄さも感じた。

そのあとこの本を手にしたので、最初からすんなりと入り込めた。

この物語は、独身の恭平が、亡き父のあとを継ぎ人形職人をしながら社長として、高齢化した職人たちといっしょに奮闘していく話である。

伝統を継承しながらも今の時流に沿っていくこと、そして繋げていくことが、とても難しいのだと思った。

突然弟子入りした、前向きなフィリピン女性により、新たな風が入ってきたようで、いろいろな角度から物事が見えるようになったのでは…と思えた。

そして、修復した一つの仕事から世界へ向けての新たな仕事へと繋がる。
恭平のプライベートも独身は卒業か?と思わせる彼女の存在。
とても心温まる話だった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年01月27日

老舗人形の8代目をしている恭平は、職人が高齢化し後継者が育たない現状に危機感を覚えていた。
 高校時代ボート部のキャプテンをして最高のモテ期だったにも関わらず、未だ独身で周りはヤキモキしていた。そんな時、ベテラン職人がフィリピン人の女の子を酔っ払った勢いで弟子にしてやると言ったのを本気にし、店にやっ...続きを読むてきて…

 とにかく恭平が人が良い。いきなりやってきたクリシアに対しても追い返さず、自分の店で雇ったり、無償で母校のボート部のコーチも引き受けたりなどお人好し意外何者でもない。
 出戻りで地元へ帰ってきた寿々花との距離も中々じれったくてもどかしかったけど、上手くいきそうで良かったです。

 酒癖悪い宮沢だったけど、孫の雛人形の頭だけ作れてホッとしました。恭平の優しい嘘で救われた気がしました。

0

Posted by ブクログ 2022年01月22日

森岡人形店は、雛人形の頭を専門に作る老舗人形店。
37歳の恭平が社長を務める。
職人の高齢化、売り上げは低迷、と問題が山積み。
その上、後継者もいない。
多くのことが恭平の肩に掛かる。
恭平は高校のボート部コーチも受け持つ。
雛人形作りは静、ボート部の活動は動だと思っていたが、
どちらも、誰一人欠け...続きを読むても完成はしない。
P265〈個人でもあり同時にチームでもあることが大切〉。
伝統工芸を絶やすことなく受け継いでほしい。そんなことを思った。

0

Posted by ブクログ 2021年12月31日

手作り雛人形の老舗会社を描いたお仕事小説。
斜陽・職人の高齢化の典型の様な職場。5歳の8代目社長の主人公は自らも頭師(頭部を作る職人)でありながら、会社では一番の若手。そんな会社に職人希望のフィリピン人の女の子が現れて・・・・。
山本さんらしい安定のお仕事小説です。しかし、なんだか上手くなりましたね...続きを読む。元々軽い作風だと思うのですが、良い意味で風格のようなものが出て来た、そんな気がします。

0

Posted by ブクログ 2021年12月18日

雛人形を作る職人で社長の恭平。若くして社長になりなんとかやっているけれど職人の高齢化や後継者不足に悩む。そんなときにフィリピン人女性が弟子に。人形作りの過程を読むだけでも興味深くて楽しい。伝統として守っていくものと新しいものを取り入れるもの。職人のプライドや理想と現実。山本さんが描く色々な職業の作品...続きを読むは厳しさと温かさがある。これまで受け継がれてきたものをまた自分が教えて受け継いでもらっていく。その奇跡のような瞬間をたくさん感じることができた。

0

Posted by ブクログ 2023年05月01日

人形作りの職人の物語。山本さんのお仕事シリーズは面白いし、いつも伝わるものがある。みんなが自分の仕事に一生懸命になり誇りを持って仕事をする。日本人だろうが外国人だろうが関係ない。どれだけその職業を愛し尊ぶのかそんな思いが伝わってくる。どうかこの人形作りのように伝統的な職業の灯が消えないことを祈ってい...続きを読むます。

0

Posted by ブクログ 2022年03月05日

良くも悪くもない感じがします。
ほのぼのと言う感じまでいかないし。
読んで損はないけれど。
爽快感は無いと自分は思いました。
残念です。

0

Posted by ブクログ 2022年02月25日

もうすぐお雛祭りだけに、雛人形への気持ちが高ぶりました!
こういった、昔からの伝統を、今の時代に合わせながら伝承していくことの大切さが伝わってきた、今を生きる私達にとても必要な、そして温かいお話でした。
私にはこどもがいませんので思いつきませんでしたが、この小説に出会い、姪が二人いるので、新しい雛人...続きを読む形を買って、姪の成長を願い自分の部屋に飾るのもいいなと思いました。できれば森岡人形の雛人形のように1つ1つ職人さんの手によって作られた雛人形がほしいです。
日本独特の文化を、やっぱり大切に受け継いでいきたいなっ、日本の文化って素敵だなって思う作品でした。

0

Posted by ブクログ 2022年02月21日

久しぶりに読む山本さんの作品。
毎回、よくこういう題材を見つけてくるなぁと感心する。
今回取り上げるのは、雛人形を製造・販売している創業百八十年の老舗。

だがその<森岡人形>の八代目社長・恭平は37歳の若手。それも十年前に七代目社長だった父の急逝により何の準備もなく社長として職人としてやっていかな...続きを読むければならなくなったのだ。
職人たちの平均年齢は七十三歳、いまだに先代や先々代を引き合いに出したり、酔っぱらっては喧嘩を始める彼らと上手くやっていくのは難しい。
ほかにも同業者の<櫻田人形>の社長や会長にあれこれ頼まれごとをされたり、人形共同組合の仕事を押し付けられたり。
さらには出身校の<鐘撞高校>ボート部のコーチをボランティアで引き受けたり。
もう大忙しだ。

だが一方で職人の技を継ぐ者がいないという継承問題もあるのだが、その光明となりそうなのがフィリピン人のクリシア。やる気も才能もある彼女が<森岡人形>に新たな風を吹き込むのか。
そして、離婚して出戻ってきた同級生と恭平を周囲がやたらとくっつけようとしていたり。

伝統工芸やその会社の継承問題、商売としての生き残り、高校ボート部の練習とその成果、職人たちそれぞれの生き方や家族関係、そして恭平の恋の行方(というほど大げさなものではないけれど)。
様々な要素をギュッと詰め込んで、一見忙しなく思えるのだがそこは山本さん、テンポよく楽しく読める。

クセの強い職人たちや、やたらと恭平に身内問題を頼み込む<櫻田人形>親子も憎めないし、<鐘撞高校>ボート部のライバル<大凡高校>ボート部コーチのキツネ男も分かりやすくて面白いし、クリシアの懸命さも良いし。

ちょっと掘り下げが足りないかなとは思うものの、ページ数やテンポの良さを考えれば、このくらいがちょうどいいのかも知れないとも思える。

だがこういう、技術の継承問題や老舗の継承者問題はどこにでもある。せっかく商売としてなりたっていても継承者がいないために店や会社を畳まざるを得ないという話も時折聞く。
<森岡人形>も最後にミラクルが起こるが、それで何もかも解決ではないし、今後も恭平たちは様々な困難にぶつかるだろう。職人たちに残された時間は少ないし、その間に新しい職人を育てなければ<森岡人形>は人形製作自体出来なくなる。
それでもとりあえずは一歩前進というところだろうか。
出来ればそのうちに他の作品でも良いので<森岡人形>のその後に触れてくれれば嬉しい。
山本さんはそういう遊び心を作品内で見せてくれたので、きっとあるとは思っているけれど。

0

Posted by ブクログ 2022年01月25日

人形の町・鐘撞市で創業180年を誇る森岡人形の八代目を若くして継ぐことになった森岡恭平の奮闘記。恭平は雛人形の頭を創る頭師として、また母校の高校でボート部のコーチも務めていて多忙な日々を送っている。とにかく人が好くて周りに振り回されてばかりだが、面倒見もよく人望も厚い。
魅力的な主人公と周りを固める...続きを読む騒がしく憎めない面々の織り成す人情劇に、雛人形の製作過程やボート部の活動などが描かれ、とても楽しい作品だった。『血煙荒骨城』にまた会えるとは思わなかったが(笑)。
舞台となる鐘撞市は埼玉県岩槻市(現さいたま市岩槻区)と思われる。ぼくは隣町で育ち、自転車で遠征したことを思い出して懐かしかった。

0

Posted by ブクログ 2022年01月10日

人形作りの街で八代目を継いだ主人公。
日本の伝統工芸につきまとう高齢化、後継者不足、もろもろの問題をどう乗り越えるか。

フィリピン出身の女性が弟子になるという展開が面白かった。
伝統工芸は残したいものだが、難しいですねえ。

0

Posted by ブクログ 2021年12月24日

老舗人形店の8代目社長・森岡恭平。職人としても働いているが、後継者問題や売上低迷、自身の婚活など頭を悩ませる日々だった。
そんな時、会社にフィリピンパブに勤める女性が訪ねてきた。「弟子にするよ」という酔った勢いで言ってしまった職人の言葉を本気で信じてしまったため、恭平は最初断ったが、女性の熱意や人形...続きを読むの豊富な知識に圧倒され、雇うことになった。世代で違う価値観、伝統を守っていくことへの葛藤などあらゆる問題を浮き彫りしながら、会社はどう生き残っていくのか?


作品での「人形」は雛人形を指していて、そこではあらゆる知らないことが溢れていました。
それぞれのパーツは分業制で、それぞれがプロフェッショナルに活躍されていて勉強になりました。

そういった状況の中で起きるフィリピン人女性の出現。
面白い状況でしたが、女性の熱意や異国から見た「日本」に対する印象が、日本人とは違った価値観があって、意表をつかれました。

「人形」だけでなく、恭平が経験した「ボート」(競技)についても描かれています。こちらも知らなかったことだらけでした。

ただ単に紹介しているのではなく、人に教えるような形で感情を乗っけて紹介している印象なので、奥深さと愛を感じました。

昔からある会社。長年いるからこそ、様々な考えがあります。生き残っていくには、柔軟に対応していかなくてはいけないと思います。昔、成功したからといって、同じ方法で成功するとは限りません。
〇〇だからこうという古くからの固定概念を崩し、時代時代に寄り添っていくことが、「受け継ぐ」ことなのかなと思いました。

時代が移るごとに人も入れ替わっていきます。その中で、どう受け継いでいくのか。
笑いを交えつつ、「受け継ぐ」ことの難しさが描かれていましたが、登場人物のそれぞれの葛藤に自分も頑張らなきゃと思いました。

主人公の若社長は、後継者だけでなく、恋愛や社長業と色々苦労されています。今後に幸あれとエールを送りたくなりました。

0

「小説」ランキング