あらすじ
コワモテだが人望厚い熱血営業チーフ、作業服を誰よりも着こなす施工監理部員、無断欠勤するボンボン新入社員、“いつもおひとり様”な庶務女史…内装会社ココスペースは、小さくてもある意味豊富な人材が勢揃い。使う予定のないオブジェの「トチの木」を勝手に買って倉庫スペースを潰す掟やぶりの天才肌デザイナーなど、その最たるものだ。そんなむちゃをやらかしても、誰もが“いい仕事をしよう”と真剣にもがいている。そんな愛すべき社員の日常を描く連作短篇集!
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Posted by ブクログ
もともとお仕事系の小説が好きなのもあり、とっても面白かったです。
お仕事系と言っても、企業同士のシェア争いや、派閥や出世のような野心的な話題はなく、ましてや「倍返しだー!」みたいな熱さも もちろんありません。
一見どこにでもありそうな内装会社の、高柳さんを中心とした営業と設計と施工のチーム。
ガツガツ感はないものの皆んな仕事が大好きで、自分の仕事に誇りを持ちつつ それぞれに信頼・尊重しあう関係。 お店の立ち上げやリニューアルに伴う内装工事をとおして、社内・社外の人と関わりながらより良いものを作るために取り組んでいく。
仕事の種類や取り扱いの大小ではなく、目の前の仕事一つひとつを楽しみながら取り組んでいくことの大切さが感じられる本書でした。
Posted by ブクログ
ココスペースはリフォームなどを手掛ける内装会社です。その会社で働く人々それぞれの視点で描いています。どの人もそれぞれいい味があり、楽しく読めました。仕事をお金を稼ぐ手段と考えず、自分の最大限の物を創る社員達を見て温かい気持ちになります。読み終わったら、仕事っていいなと思います。嫌な人が出てこないお仕事小説で、読み終わったら、きっとみなさんココスペースで働きたくなりますよ~私もシュウカツデイズしたいです!
Posted by ブクログ
従業員47名の内装施工会社が舞台のお仕事小説、連作短編が連なって1つの世界を構築するパターンの1冊。
「魔のトライアングル」と称される、営業高柳、施工管理篠崎、設計デザイナー隈元のトリオが、主役でエエ味出してるんだけど、俺的には彼らに匹敵するくらい…いやそれ以上と言っていいくらいに総務のお局「大屋」さんがお気に入り。
魔のトライアングル筆頭に、仕事に猪突猛進、周り巻き込んで大騒ぎできるのも、扇の要がしっかりしているからだと分かるほどには仕事してきた。そういう意味で「大屋」さんはスゲーぞ、盤石の事務屋総務屋後方支援。あこがれるわぁ。
企業戦士のお仕事小説っていうと、古くは城山三郎だの、最近だと池井戸潤だのが頭に浮かぶんだけど、俺的には山本ワールドの企業戦士が好きやなぁ。
メンタル部分でムッサ元気出る、この本読んで居酒屋でウダあげたら、翌日の仕事はなんとか切り抜けられそうである…二日酔いズキズキ頭を抱えつつになるんだろうけどねぇ
Posted by ブクログ
2016/4/3
おもしろかったわ~
これぞお仕事小説。
明日から仕事頑張ろうと思える。ありがたやありがたや。
楽しく仕事するのってホントに素敵だ。かっこいい。
Posted by ブクログ
働く事を楽しむってすごく難しいことだけど、楽しまないとやってられないし仕事の中に楽しみを見出す事が働くってことなのかもしれないと気づかせてくれる。 この作家はどの作品もアクの強いキャラクタばかり出てくるのに作品が巧く纏まっているのがまとめるのが凄いなと思う。
Posted by ブクログ
内装工事会社ココスペースを舞台にした作品。
登場人物が、章が進む度に新しい主役として登場する。
ひとつひとつの出来事が、複数の視点から表現されていて、人と人との伝わりきらない想いがいろいろあるのだなと改めて実感した。中には、あえて自分の気持ちを伝えないでその役割を果たすという信念をもった女性もいた。
この作品を読むことで、内装工事会社のいろいろな部門の業務内容に触れることができる。内装工事の仕事は面白そうだが仕事漬けの毎日なのだろうなという印象を持った。
ぜひ、タカさん、クマ、シノのトリオと一緒に仕事をしてみたいなと思う楽しい作品だった。
Posted by ブクログ
内装会社に勤める人達の人間関係を面白く描写している作品。
営業、設計、施工の3人を中心に、統括室や顧客などが絡んで楽しく描かれている。
この作家さんの描く小説にはイヤな人が出てこないのがいい。
本当にストーリーにすんなりと入っていける。
Posted by ブクログ
店舗などの内装設備会社ココスペース。営業担当のベテラン社員高柳は、同社の新入社員橋本がズル休みをしていることを知る。現場に向かっている途中で、橋本が自転車でフラフラと走っているところを見つけ…。
あー面白かった。
これが第一の感想。大事件はない、ひねったハラハラもない、感動もない、でも面白い。
過去に読んだ作品が『凸凹デイズ』だったので、デイズシリーズ=山本幸久の会社シリーズなのかな?高柳、石渡、篠崎…それぞれの視点で、難しい仕事を抱えては、それなりになんとか解決していくという、普通の仕事の話で特に盛り上がらない話といえばそれまでだが、どんどん読ませていくのは作者の力量であろう。
『凸凹デイズ』でも感じたのだが、山本幸久の作品を楽しむには、まず登場人物の強力に作りこまれたキャラクターの魅力を感じることが必要だ。『凸凹デイズ』を読後に複数の人に貸した時も、「とても面白かった」という人と「イマイチ」という人に別れたのだが、キャラクターを受け入れて読むか、動いた先で何が起こったかという部分を読むかで、全く感想が変わってくるだろう。
本作は、やはり現場で、中間管理職あたりに属する人たちの話は面白いが、ベテランの部長クラスになると、作者もすこしいじることに躊躇しているのか、それともキャラクターを作り込めなかったのか。特に大屋さんの章は、ストーリーを進めたくて、前のめりに描かれてしまって、読んでいて苦笑いしてしまった。
自分でも文章(ちょっとした小説)を書いているのだが、こういう、どうってこと無いけど、丁寧な作品を作り上げたいと思える作品である。漫画などを書いている人は、この作家は必読ですよ。
Posted by ブクログ
社会人が主人公の小説。働く人なら誰しも経験のある上司や社外関係者からのお叱りや受けてきた恥など、登場人物の目線で描かれており、自分だけじゃないんだなーと勇気をもらえた。それぞれの企業戦士模様が面白かった。
Posted by ブクログ
おもしろかったー。また会社で働きたいなと思わせるお仕事小説。悪人どころか、登場人物の誰をとっても憎めない人たち。みんな好き。
何かっていうとみんなミスドに行くのがおもしろい。
Posted by ブクログ
小さな工務店の、一人ひとりが生き生きと働く日々。上昇志向のある人、ない人。現場の人、内勤の人。それぞれの立場から、環境から見たふとした日常。こんな人たちと一緒に働けたらいいなぁ、と思わせてくれる、どこかあたたかい瞬間がたくさん積み重なって、働くって捨てたものじゃないのかもと思わせてくれる物語でした。
Posted by ブクログ
内装会社の社員のそれぞれから見た視点で章を分けて書いてある。
会社での上司や同僚との関係や仕事に対する思い等、読んでいてこんなに仕事を楽しめるって!と羨ましくなる。
2015.2.17
Posted by ブクログ
凸凹デイズも好きだったが、個人的には
カイシャデイズに一票。
登場人物全員に魅力がある。
飲食店をメインにした内装業者ココスペースの話。
短編で一人一人に焦点をあてているので
すんなりと読み進められる。
ただ、もう少し主役たちを掘り下げて貰いたかった。
高柳の部下たちの成長過程はもっと細かい描画が見たかった。
そこが少し物足りなかった。
ミスドのドーナツが食いたくなります。
作品間リンク------------------------------------------
凸凹デイズ:黒川
Posted by ブクログ
立場も性格も全く違う登場人物達が、それぞれみんな驚くほど魅力的です。
こんな風に働けたらいいのにと、現実の我が身と比較して羨ましくなりました。やっぱり仕事は楽しまなければいけませんね。
Posted by ブクログ
小さな内装工事会社を舞台にしたゆるいプチ群像劇。
ゆるめのお仕事小説。
一話ごとに主役が変わる。
営業だったり、事務だったり、社長っったり。
皆文句いったり失敗しながらも仕事好きなんだな。
読後爽やかでした。
Posted by ブクログ
内装会社に勤めるそれぞれの連作短編集。
中心になる三人だけではなく社員みんなが結構くせがありますな。
ラストは社長の物語でビシッと締める。
番外編も含めて「仕事ってこんな風に楽しめるんだ」
「こんな会社で働きたい!」と思わせる魅力がたっぷり。
山本作品ならではのサービスも嬉しい♪
Posted by ブクログ
腹痛(たぶん虫垂炎)でダウン中、重い本は読みたくないので手にしました。1年半での再読になります。
少々気分が悪かろうが、サクサク読めて元気になれます。感想は昨年と同じ様なものですが、主人公の“魔のトライアングル”の3人もさることながら、脇を固める女性陣が、元気でポジティブで遊び心も持っていて、みんな魅力的です。
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11-029 2011/03/26 ☆☆☆☆
「お仕事小説」家、山本さんの真骨頂とも言うべきタイトルです。
極端ともいえるキャラを立て、それで物語を作って行くラノベ的手法です。こんな社員ばかりだと会社経営が成り立たないだろうと突っ込みたくもなるのですが、それよりも勇気づけられる/憧れるといった感じが先に立ち、電車の中で読みながら、ついついニヤニヤしてしまいます。
解説にもあるように、悪人は登場せず、登場人物たちはだらしない様で、でもどこか情熱的。普通なら超堅物に描かれるはずの経理のおばちゃんまでも少年めいた莫迦をする。そんなポジティブさが山本さんの魅力です。
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三人組と内装会社の人たちの話し。
三人が、なんだかんだ色々考えながらも、とにかく仕事が楽しそう。きっと、この世界に入ってしまえば、普通の日々になってしまってつまらないかもしれない。けど、本で見ている世界はうらやましいくらいに、やりがいや素敵な人にあふれてる。
その中でも、”いつもおひとり様”の大屋さんと水木さんの会話がしびれる。
自分の部下から、だんだんマンネリだと指摘され、どうしたらいい?と尋ねた場面。
大屋さんが一言、”「莫迦になればいいと思います」”
こんなことを言えるようになりたいな、こんな人たちと働きたいなと思えた本だった。
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これはおもしろかった。
内装会社の話なんだけど、登場人物が個性的で憎めない。みんな勝手なこだわりを持って動いているんだけど、最終的にはうまく流れていく感じ。
大人のユートピアである。いいなあ。
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飲食店などの内装の改築コーディネートを請け負う、中小規模の内装会社に務める、マイペースで自分勝手なのになんだかにくめない営業、アイディアを思いつくとつっぱしっちゃう破天荒なデザイナー、頼れるし、ちょっと昭和だけど美形なのに、いつも作業着でフーゾクすきな施工管理のナイスコンビを中心に、会社に勤める新人社員から社長までの日々のお仕事と葛藤を描く、お仕事物語。
この著者は、ほんとに、いそうでいない、いたら面白そうな絶妙な人たちを書くのがうまいな、と思う。隣の部署にいたら面白いけど、一緒の部署はヤダなー。とか、こんな上司いいなとか。こんな上司ヤダわー。とか。そういう視点でも面白い。でもやっぱり、みんななんだかんだと不満を抱えながらも、最終的にはみんな生き生き仕事をしていて、会社がすきなところがいいな。そんな風に仕事できたら理想だな。という世界になっているのが素晴らしい。なんかがんばろう!て気分にさせてくれる一冊です。
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ポップで元気にさせてくれる小説家。という認識のこの作者。
今回も期待にもれず、しっかりポップに楽しい温かい、人っていいよねーな気分にさせてくれました。
内装会社(?)の人々の短編連作。個性的で自分をしっかり持ってる登場人物たちが活躍したり悩んだり成長したりなハートウォーミングな小説。
仕事って、たのしかないけど、面白いし、あったかいよ。と思わせてくれる。
こんな風に仕事したい。って思う。そして、できる。って思う。うん。誓います。こんなふうに、楽しく仕事します。
Posted by ブクログ
都内にある40人ほどの内装会社での
それぞれの人が語り部となっている小説
人って、憎めない愛すべきものなんだなと
自分の受け止め方ひとつで物事は変わっていくのだな
楽しんで仕事ができるって、素敵だなと思う
会社での様子に、ああ分かる分かると頷いたり
ぷぷっと笑ったり、自分ならどうする?と悩んだり
なかなか忙しく楽しい小説でした
Posted by ブクログ
あぁ、これは「カイシャ」の話なのだなぁ、と。なんかサラリーマン時代に少し戻りたくなった一冊。でも戻ったら戻ったでまたブツブツ言うんやろうけど、そういうことを含めて「色々あるけど、組織で働くのも、まぁ悪くはない」と思わせてくれる。「おれはガウディじゃない、おれは隈元歳蔵だ」「気付いたんですよ。偽物のガウディよりも、本物の隈元さんにこそ価値があるって」
俺も本物の自分でありたい。
Posted by ブクログ
自分の仕事の仕方とか、それに対する考え方とか。自分の日常と照らし合わせて。感情移入しやすかったです。
すごく前向きになるワーキングストーリーです。
Posted by ブクログ
内装会社のユニークな社員達の日々を描いたお仕事系小説。連作短編のようで読みやすかった。どこにでもあるような日常の話なのだが、ほっこり心温まる。クマさんと鮎川さん、ひっつくのかと思ったけど、、、
Posted by ブクログ
感想
人間讃歌。労働が輝いて見える。どれだけIT化が進行しても、どれだけ優れた評価制度ができても、人間を支えるのは人間で。人類が築き上げた楽しみ。
Posted by ブクログ
働きたくないなぁなんて口癖のように普段ぼやいてるけど、そんな事を払拭するような、働くことの楽しさがひしひしと伝わってくる作品。
内装会社・ココスペースで働く人物達の短編集。どの人物もとても個性派揃いで部署も立場も違うけれど、みな熱意を持って仕事に取り組んでいる。そんな彼らの姿を見ていると、私も明日から仕事がんばろう!と前向きになれた。元気をもらいたい時、また改めて再読したい。