山本幸久のレビュー一覧

  • はなうた日和

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    世田谷線沿線の街を舞台にした連作短編集で、「阪急電車」をもっとほのぼのさせた感じかな。
    山本氏の作品に登場する人たちは、いわゆる普通の人で、どちらかと言えばちょっと抜けている。そんな彼らの普通の悩みと、ハッピーエンドではない折り合いの加減が絶妙です。
    最終話は「笑う招き猫」の面々が登場し、ちょっと得した気分。
    「カイシャデイズ」で気に入って以降、順番に読み始めてよかった。

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    2012年09月24日
  • 床屋さんへちょっと

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    9つの連作短編。
    最初の7編は、主人公の老年から遡りながら描くというちょっと変わった構成です。8編目(単行本では最後)は主人公の死後を、9編目は文庫本で追加されたものだそうです。
    主人公の宍倉勲はカリスマ経営者であった父親の中堅製菓会社を引き継いだ二世経営者。しかしその会社を若い頃に潰してしまい、その後、繊維会社に最初は平社員として勤めた人物です。最初の印象は坊ちゃん育ちの無能力者。しかし読み進むにつれ、(人並み優れている訳ではないものの)非常に誠実でしっかりした人物であることが判ってきます。目立ちはしないが多くの知人から、そして家族から信頼された人物。そんな姿が見えてきます。
    サラリと描かれ

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    2016年07月23日
  • カイシャデイズ

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    これはおもしろかった。

    内装会社の話なんだけど、登場人物が個性的で憎めない。みんな勝手なこだわりを持って動いているんだけど、最終的にはうまく流れていく感じ。

    大人のユートピアである。いいなあ。

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    2012年05月12日
  • 男は敵、女はもっと敵

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    フリーの宣伝ウーマン・藍子を中心とした
    連作短編集
    作者得意のお仕事物語でもあります

    この人の小説は、どの登場人物も可愛げがあって憎めない。
    今回も、ホンワカ~
    さくさく軽く読めます

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    2012年04月04日
  • 幸福ロケット

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    小学5年生の女の子が恋に友情に勉強に将来に自分自身にもの思う様子を描いた作品です。
    さわやかな青春もので気軽に安心して読めると思います。
    といっても、気恥ずかしくなるような純情ぶった文章ではなく、ニヒルでユニークな主人公の視点から茶化すように文がつづられ、それも見どころの一つです。


    私自身、小学生が主人公の、いわゆる児童書的なジャンルの本を読むのは久しぶり(国語の授業以来)だったのですが、意外と楽しめました。

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    2012年02月13日
  • カイシャデイズ

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    ほのぼの。
    ゆるいけど、一生懸命、これくらいの距離感っていいなぁ。
    そしてドーナツが食べたくなる。。。

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    2012年02月07日
  • 美晴さんランナウェイ

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    ネタバレ

    ほんわかして、くすっと笑える作品。
    携帯電話がなかったころ、人と人とのつながりを感じられるきっかけってもっと多様だったなぁと思った。
    最後に付け加えられた「その後」の話を語った人が意外。
    個人的には世宇子と自由にぃさんの行方がどうなったのか知りたい。

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    2012年01月25日
  • カイシャデイズ

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    ネタバレ

    飲食店などの内装の改築コーディネートを請け負う、中小規模の内装会社に務める、マイペースで自分勝手なのになんだかにくめない営業、アイディアを思いつくとつっぱしっちゃう破天荒なデザイナー、頼れるし、ちょっと昭和だけど美形なのに、いつも作業着でフーゾクすきな施工管理のナイスコンビを中心に、会社に勤める新人社員から社長までの日々のお仕事と葛藤を描く、お仕事物語。

    この著者は、ほんとに、いそうでいない、いたら面白そうな絶妙な人たちを書くのがうまいな、と思う。隣の部署にいたら面白いけど、一緒の部署はヤダなー。とか、こんな上司いいなとか。こんな上司ヤダわー。とか。そういう視点でも面白い。でもやっぱり、みん

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    2012年01月19日
  • カイシャデイズ

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    ポップで元気にさせてくれる小説家。という認識のこの作者。
    今回も期待にもれず、しっかりポップに楽しい温かい、人っていいよねーな気分にさせてくれました。
    内装会社(?)の人々の短編連作。個性的で自分をしっかり持ってる登場人物たちが活躍したり悩んだり成長したりなハートウォーミングな小説。

    仕事って、たのしかないけど、面白いし、あったかいよ。と思わせてくれる。
    こんな風に仕事したい。って思う。そして、できる。って思う。うん。誓います。こんなふうに、楽しく仕事します。

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    2012年01月17日
  • カイシャデイズ

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    ネタバレ

    都内にある40人ほどの内装会社での
    それぞれの人が語り部となっている小説
    人って、憎めない愛すべきものなんだなと
    自分の受け止め方ひとつで物事は変わっていくのだな
    楽しんで仕事ができるって、素敵だなと思う
    会社での様子に、ああ分かる分かると頷いたり
    ぷぷっと笑ったり、自分ならどうする?と悩んだり
    なかなか忙しく楽しい小説でした

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    2012年01月10日
  • カイシャデイズ

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    あぁ、これは「カイシャ」の話なのだなぁ、と。なんかサラリーマン時代に少し戻りたくなった一冊。でも戻ったら戻ったでまたブツブツ言うんやろうけど、そういうことを含めて「色々あるけど、組織で働くのも、まぁ悪くはない」と思わせてくれる。「おれはガウディじゃない、おれは隈元歳蔵だ」「気付いたんですよ。偽物のガウディよりも、本物の隈元さんにこそ価値があるって」

    俺も本物の自分でありたい。

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    2011年12月18日
  • カイシャデイズ

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    自分の仕事の仕方とか、それに対する考え方とか。自分の日常と照らし合わせて。感情移入しやすかったです。
    すごく前向きになるワーキングストーリーです。

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    2011年11月16日
  • 幸福ロケット

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    ほっこり安心して読めました。

    [BOOKデータベースより]
    クラスで八番目にかわいい(?)香な子(小5♀)と深夜ラジオばかり聞いているコーモリ(小5♂)が、お花茶屋を舞台に織り成す感動の物語。疾走感のあるラストシーンが涙を誘う、初恋未満のリトルラブストーリー。幸福な未来へと走れ!書き下ろし短編「月食」収録。

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    2011年11月10日
  • 美晴さんランナウェイ

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    ほどよくコメディタッチで。ただ、美晴さんが結局何から逃げているのか、すっきりしない部分も。

    [BOOKデータベースより]
    中学生・世宇子の家には、おばさんの美晴が居候している。27歳でけっこう美人なのに独身、時々バイトするだけのお気楽暮し。気ままな彼女は、男を家に連れ込んだり、やりたい放題。家族はその度に大混乱するが、その明るく、にくめない性格から彼女を許してしまう。そして、またある事件が…。携帯電話がなかった時代を舞台に贈るホーム・コメディの決定版。文庫のため新作書き下ろしを特別収録。

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    2011年08月23日
  • ある日、アヒルバス

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    他愛もない話なんですが、十分に楽しめました。
    解説が小路幸也さん(実は私、時々小路さんと山本さんを混同してしまう)で、山本さんの作品を「お仕事小説」と評しています。確かに、漫才師だったりデザイナーだったり、仕事に生き生きと打ち込む女性を描いた作品が印象に残ります。
    この作品もバスガイドさんが主人公。年齢の割に子供っぽく、かなりドジだけれど、一生懸命で前向きな女性です。脇役も堅物のベテランガイドの鋼鉄母さんやら、彼女に楯突いてばかりの派手でいい加減な同僚(しかし仕事には熱意を持っている)、さらには個性あふれる新人ガイドなど多彩です。
    笑ってるうちに前向きになれるお話でした。

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    2016年07月30日
  • 幸福ロケット

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    最近お気に入りの作家さんのひとり。
    自分の初恋を思い出して、ちょっと甘酸っぱい気持ちになった。
    日常の疲れを癒してくれる、ほっこりほのぼの小説。

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    2011年01月30日
  • 男は敵、女はもっと敵

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    相変わらずかなり面白かった。この作者はかなりツボです。
    あと、三冊まとめ買い済みなので、次々読みます。

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    2010年11月01日
  • 男は敵、女はもっと敵

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    短編集。
    主とした主人公は映画のフリー宣伝マンであるバツイチの女性。
    彼女のまわりの人間関係を描いている。
    突き抜けている。
    自分に自信を持って働く女性は、強い。

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    2010年05月31日
  • 幸福ロケット

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    私の中で小路幸也と山本幸久は、名前のおかげか作風か、
    区別がついていなかったんだけど、それはどちらも
    今まで読んだ本が、悪かないけど、良いところがあるわけでもないという感じだったからなんだけど、
    ひと先ず今作をもって、山本幸久という作家の存在を意識するに相成りました。

    なかなか良かった。

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    2010年03月08日
  • 男は敵、女はもっと敵

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    なんだかなぁ〜と言うタイトルですが、なかなか面白く。
    俗は俗です。でも、いい加減では無い。そういう印象です。
    この人らしく、軽くて、明るくて、ほのぼのとして、温かい。ただ、読後の印象は浅い。何かが残ると言うことは無く、読んでる間だけ楽しい。そういった作品です。
    ちなみに文庫化時に追加された最後の作品「三年後の女」には「笑う招き猫」のアカコとヒトミが顔を出して笑えました。オチとしても良く出来ていて、単行本より文庫の方が読み得だと思います。

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    2016年07月31日