山本幸久のレビュー一覧
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伊坂さん目当てで購入。
最初、どこか伊坂さんぽくないなぁと思ったのは、女性が主人公だからかな。何人かの語り手のなかに女性がいるパターンはあったけど、完全に女性が主人公と言うのは、伊坂さんでは珍しい気がします。設定もぶっ飛んでなくて、どうなのかなーと思い始めた頃に楽しませてくれるあたり、さすがですね。今回は他の作家さんの話とリンクしてたりして、この遊び心溢れるところが、やっぱりこの人が好きだと思わせてくれる。
他の作家さんもとても良かったです。皆さん職業のチョイスがいい。華やかさはないけど、裏方で大事な役割を果たしてるような、普段全く意識したことないような仕事が多くて。こんな仕事もあるのか、 -
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「床屋さんへちょっと」
軽いタイトルの割に、書かれた内容は一人の男の人生と、その家族の物語。
でもやっぱりどこか飄々として、それでいて人生の厳しさと温かさと寂しさと…人生そのもののような味わいを感じさせてくれる。
冒頭の「桜」では自分の墓を下見にいく老年の男性が、次の「鋤き鋏」では娘の婚約者と行動を共にしている。そして「マスターと呼ばれた男」では海外出張に出かけた先での話で…
そう、この物語は主人公である「宍倉 勲」の人生の一場面一場面をカットした作品だ。
当然ながら、一つ一つの話にはつながりがあり、「あそこで書かれていたことはこういうことだったのか」という伏線を読み解くような楽しみ方も -
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ネタバレ連作短編集。
映画の宣伝マン藍子、36歳。
最初のストーリーで、藍子は不倫をしていて、仕事でも成功しているような感じではなく思えたのに。
最初は藍子の目線でのストーリーだからかな。連作なので、ほぼ全員がこの後のストーリーで出てくるし、特に藍子は毎回出てくるので、そういう意味でもおもしろい。
藍子のポリシーは憧れるよね。まぁかなりの美人ってところがポイントなんだけどね。
個人的に最後のショートが好き。不倫相手の子供が出てくる回ですな。彼女の人を惹きつける理由が全編を通してわかるし、ダメな部分もわかる。
彼女のまわりの人間もいい人・悪い人ってことでなく、人間として扱われていて読んでいて不快感が -
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先日は津村記久子さんの『ワーカーズ・ダイジェスト』を読みましたが、今度はこれもお仕事小説の山本さんです。
押し潰されかけ、ヘトヘトになりながら何とかこなして行くという現実の「お仕事」の世界を描いた津村さんに比べ、軽くてノリノリで楽しい山本さんです。まあ、おとぎ話のような物ですが、最近はこういう肩の凝らない物語の方が気楽でいいですね。
『凸凹デイズ』の凹組の面々が脇役で出て来るのも楽しい。
舞台になる結婚式場の寿樹殿って雅叙園のこと?
タンパンマンってアンパンマンのパクリ?
ちょっと(と言うか、かなり)やりすぎの面はありますが、笑えて泣けて、気持ち良い話でした。 -
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ネタバレそもそもこのシリーズを読み始めたのが、この伊坂先生の短編が読みたかったからなのだけれど
思いの外どの話も面白くて表題通り元気が出るので1から順番に来て、
遂にこの3冊目。
いろんな職種の女性が描かれていて、本当にとても興味深い。
『ヴィーナスの誕生』
美術品展示と一口に言っても、華やかな表舞台だけでなく
作業着に身を包んでトラックで運んでくれる人もいてこそ。
両極端の場所にいるように見えるふたりの学生時代からの共通の夢が
叶うというのがとても良かった。
『心晴日和』
考えてみれば当たり前なのに、消防というと消防車に乗って現場へ駆けつける
というイメージが強く、電話を受けてくれる人にまで目が -
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『笑う招き猫』に続けて再読。これも5年ぶり。
お仕事小説の山本幸久の面目躍如といった作品です。
前回も書いているようにキャラが良くて一気に読ませます。軽くて痛快。とにかく登場人物の一生懸命な姿が気持ち良い。風邪でちょっと調子が悪いベッドの中で読むのにはもってこいといった作品でした。
主人公の凪海ちゃんは阿佐ヶ谷のアパートに住むイラストレーターという設定。実は結婚前の娘と同じでした。もっとも娘が阿佐ヶ谷に移り住んだのは、前回この作品を読んだ後だったので、初読の時には気付くはずもなく。娘の所に行った時に立ち寄った西友なんかも出て来て、今回はさらに親近感が湧きました。
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GWに行った北京のあちこちで何故か見かけた招き猫のせいという訳でも無く、体調を崩してたベッドの中で何か軽くて元気な本を読みたいと手に取った本です。
ちょっと意外なことに5年ぶりの再読でした。
前回は結構厳しめの評価をしていますが、今回はワンランクアップ。
確かに頼子さんや永吉をうまく扱えばもっと面白くなったようには思いますが、これがデビュー作、そこまで要求するのは酷な気もします。むしろアカコとヒトミに焦点をきっちり当てて、その
勢いで読ませるのも結構良いなと。
アカコの歌も最高ですし。
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09-032 2009/04/02 ☆☆☆
元気は良いんですけどね。
常 -
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高松秀子はアヒルバスに入社して5年。
大好きだった先輩が辞めてしまいさみしい日々を送っていたところ、
その先輩の後釜として、新入社員の研修を任せられます。
そこでいろいろな珍事件が起こります。
登場人物のキャラも濃く、次から次へと変な出来事が起こるので
ついつい読みながら笑ってしまいます。
荻原浩さんが好きな人は、楽しく読めるかもしれません。
女性が働きやすい会社にしようと出来ることを始めてみたり、
ツアーの企画を考えたりと、愚痴を言いつつも楽しく仕事をしているところがいいなぁと思いました。
働いてお金を稼ぐって大変だけど、その中にもやりがいや楽しさがないと、続けられないのかもしれ