あらすじ
大学時代は応援団に所属し、今は新米学芸員の今田弾吉、28歳。個性的な先輩たちから振られる雑用をこなすことに精一杯の毎日で、いまだ自ら企画した美術展を実現させていない。だが、美術品専門運送会社の美人社員・サクラの存在と応援団OBから鑑定を依頼された一枚の絵が、彼の心に火を付ける――。特別短篇「王子の羊」収録。
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Posted by ブクログ
主人公は美術館の学芸員で、大学の応援団出身というちょっと変わった設定です。美術館の仕事や厳しい懐事情もよくわかりますが、仕事に情熱を傾けるとはどういうことかを改めて考えさせてくれる作品です。通常のお仕事小説なら一つの職場だけが定点観測のように描かれるのかもしれませんが、この作品は美術館に軸足を置いた上で、様々な人との関係を通して仕事とは、働くとはどういうことか、好きな仕事に就けたらそれでいいのか、というところまで書いているので、いま現在働いている人はもちろん、将来のことを考え始めた中高生にもふさわしい内容だと思います。文庫版書き下ろしの短編もとても素晴らしく、読み終えて幸せな気持ちになりました。
Posted by ブクログ
2016/4/21
羊の風船の会社!
前読んだの読み返したい!
すごく面白いんだけど美術館のその後も気になるよ。
結構まだ何も始まってないところで終わっちゃうんだもん。
ヤギさんがニューヨーク行った後どうなるのさ?
弾吉の企画は実現するのかい?
続編あるのかなぁ・・・
Posted by ブクログ
山本さんらしい作品です。
応援団出身の美術館の新米学芸委員・今田弾吉が主人公。
いつもジャージ姿で口の悪い筧さん、展示準備に入ると寝食を忘れ倒れたりする八木橋さんなど変人ばかりの先輩女性学芸員達。
彼女たちに振り回され、雑用ばかりの毎日だが、そんな中で今田がやりたいテーマを見つけ、進み始めるまでを描いた暖かなお仕事小説です。
ヒロインのサクラさんも可愛いですが、今田の元恋人として凸凹デイズの醐宮さんも現れて、オータキさんなどの凹組メンバーが顔を出したりするのも懐かしく。。。。
一気に読んでしまいました。
もっとも最期は少々しり切れとんぼ気味でしたが。
Posted by ブクログ
自分のやりたい事を仕事にするとは…と仕事をしている身としては色々考えてさせられる本でした。
主人公とマサヒコの光と影のような対比になっているやり取りが好きです。
ただ男女が2人で仲良くしていたらすぐ恋愛の話を絡めてくるのにはモヤっとしました。
終盤は登場人物たちそれぞれの事情なのどが分かってきた所で話が終わってしまうのでスッキリした気持ちで読み終われなかったのが残念。続編があれば読みたいです。
Posted by ブクログ
美術館の学芸員として働く弾吉。
大学では応援団いんだったというノッポさん。
その大学時代の先輩も美術館の先輩方も個性的な人ばかり。
そんなキャラの濃さの面白さと仕事に対する向き合い方みたいなのがうまくミックスされている。
2018.1.8