山本幸久のレビュー一覧

  • ある日、アヒルバス

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    ネタバレ

    スチュワーデス物語を山本幸久節で書いたらこーなったって感じの小説。
    主人公は新人に毛が生えだした体の20台ぽっちゃりバスガイド(笑、彼女がエエ感じにドタバタしてくれて、なるほど山本幸久が題材にしそうなテーマだなぁと、読んでて微笑ましくなる。

    お仕事小説だと、池井戸系のベタベタなんもエエけど、読むとかえって疲れる時があり、そういう時は山本幸久みたいなんを欲してしまう。
    身体が疲れてる時、本当はタンパク質とビタミンが必須なんだけど、本能的にスイーツ食いたくなる感じかな(ちょっとちゃうか)

    この作品もスイーツ的な欲求は満たされ、口当たり…もとい読みやすさも軽くて、気分転換に最高。作中のピノ的な役

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    2016年08月14日
  • 笑う招き猫

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    道の途中、夢の途中こそが人生なんだと思える一冊。
    その途中を共に過ごせる相手というのは本当に貴重。

    ヒトミとアカコ、苦悩を抱えていても舞台に立つ二人の姿がカラっとしていて気持ちのいい一冊。
    人生どうなるんだろ?そんな迷いや今の環境への不安を感じた時、気持ちを軽くしてくれる一冊です。

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    2016年07月18日
  • 凸凹デイズ

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    小さな広告プロダクションで働く、若手のデザイナー・ナミを取り巻く物語。大滝と黒川。個性的な2人の30男と3人きりで細々とデザインの仕事を続ける彼女。エロ雑誌やスーパーのチラシなど、様々。あるクライアントからのコンペでの結果によって、ナミの人生が少しずつ変わっていく。
    同じ広告業界ということもあり、「あるある」と思う部分も沢山。しかしクライアントとの距離の取り方が現実的じゃないな、とは思ったけど。磐井田みたいなキャラクターのお客さんはなかなかいないでしょう。
    私と同年代でもある女性のデザイナー・醐宮には親近感と羨望を感じた。
    取り分け天才肌の黒川の存在感が、私には大きく感じた。
    美術の予備校に通

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    2016年06月17日
  • 床屋さんへちょっと

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    ネタバレ

    2016/5/6
    おじいさんの人生を遡っていく。
    うまいなぁ。
    さっきの章で回想していた出来事がこれか。とか、この人と後々結婚したんだね~とかいちいち確認できてなんだか身近に感じられる。
    おじいさん死んでしまった後の話も寂しいけど優しい気持ちになる。
    うまいなぁ。
    やっぱりこの人の本好きだわ。

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    2016年05月07日
  • エール!(3)

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    シリーズ1のあと、3を読みました。
    どの女性たちも一生懸命お仕事していて、ほんとにエールを送りたくなります。美術品輸送、災害緊急情報センター、新幹線清掃、ベビーシッターなどの、仕事の裏側を知る楽しさも味わいました。
    知らなかった作家さんとの出会いがあるのも楽しみでした。

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    2016年04月29日
  • 展覧会いまだ準備中

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    ネタバレ

    2016/4/21
    羊の風船の会社!
    前読んだの読み返したい!
    すごく面白いんだけど美術館のその後も気になるよ。
    結構まだ何も始まってないところで終わっちゃうんだもん。
    ヤギさんがニューヨーク行った後どうなるのさ?
    弾吉の企画は実現するのかい?
    続編あるのかなぁ・・・

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    2016年04月24日
  • 笑う招き猫

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    女性漫才コンビを描いた、著者の処女作。

    お金も所帯も求めず、やりたいことをやり続ける。

    二人の間にもその周りでも事件は起きるけど、解決や折り合いつけるのはこれからって感じ。

    ところどころで主人公の一人が歌いだすわけだが、よくあれだけ朗らかな歌詞を(著者は)思い付くものである。

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    2016年03月07日
  • 一匹羊

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    ネタバレ

    2016/2/17
    この人の本はいい。
    現実的に前向きなお話だ。
    私もちょっとだけがんばろうって気になる。
    短編で、そのどれもがそうだった。
    この人たちがちょっとがんばってその後どうなったのかまた教えて欲しい。
    ちょっとがんばれる人になろう。

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    2016年02月19日
  • 凸凹デイズ

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    3人しかいないデザイン事務所『凹組』で働く凪海。
    あまりお金にならない仕事ばかりだったけど、リニューアルする遊園地のキャラを請け負うことに。
    でも何やら過去のごたごたとか色々あって…
    でも、山本さんのお仕事小説は楽しくて好き!!

    2016.1.29

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    2016年01月30日
  • 寿フォーエバー

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    老舗の結婚式場で働く独身の靖子。
    日々他人の幸せを目の当たりにし、自分も早くと思うが相手がいない。
    それでも愉快で頼もしい仲間に囲まれて、仕事をこなしていく。
    チームでこなす仕事に結婚という懐かしさで心があたたかくなる。

    2016.1.6

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    2016年01月06日
  • 展覧会いまだ準備中

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    山本さんらしい作品です。
    応援団出身の美術館の新米学芸委員・今田弾吉が主人公。
    いつもジャージ姿で口の悪い筧さん、展示準備に入ると寝食を忘れ倒れたりする八木橋さんなど変人ばかりの先輩女性学芸員達。
    彼女たちに振り回され、雑用ばかりの毎日だが、そんな中で今田がやりたいテーマを見つけ、進み始めるまでを描いた暖かなお仕事小説です。
    ヒロインのサクラさんも可愛いですが、今田の元恋人として凸凹デイズの醐宮さんも現れて、オータキさんなどの凹組メンバーが顔を出したりするのも懐かしく。。。。
    一気に読んでしまいました。
    もっとも最期は少々しり切れとんぼ気味でしたが。

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    2016年05月08日
  • 幸福トラベラー

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    書下ろし目当てで読みましたが、本編を改めて読んだら非常に面白かった。ときめきますね。
    書下ろしについては『幸福ロケット』を読んでいないと楽しめないあたりが残念。

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    2015年12月29日
  • 床屋さんへちょっと

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    床屋さんを軸に父娘の温かな関係が描かれている連作長編。
    様々な時代を行ったり来たりが、懐かしく優しい気持ちにさせてくれる。
    思わず笑ってしまったりホロッと来たり…
    読み進めるほど、この話の虜になってしまう。

    2015.12.25

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    2015年12月25日
  • 幸福トラベラー

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    山本さんといえば「お仕事小説」そんなイメージなのですが、この作品の主人公は中学生。何だか小路さんの小説を読んでるような気がしました。
    もっとも山本さんの相変わらずの遊び心で、時々過去作品の主人公たち(『ある日、アヒルバス』のデコちゃん、『笑う招き猫』のヒトミとアカコ)が顔を出したりするのですが。というか、まだまだ色々と顔を出してるようで、その辺りを調べてみるのも一興ですね。
    さて話はと言うと、中学生版ローマの休日ですから、なんだかひたすら微笑ましい。ただ少々小粒なイメージがあります。

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    2016年05月15日
  • 幸福トラベラー

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    さえない新聞部部長の"ぼく"と上野公園で出逢った謎の女の子との一日だけの冒険と奇跡を描く青春小説。

    ストーリー中にはいろいろな作品の登場人物もリンクしているので著者ファンにとってはにやっとしてしまう場面がちらほら

    「旧七夕」の章は幸福ロケットの続編的で本編の種明かし的なストーリーに。

    中学2年生の主人公の一人称口語文体なので、とっかかりはちょっとイラっときたのですが、後半3/4は一日であっという間に読んでしまいました。

    本作品では上野公園が舞台となっていて、ガイドブックにもなっちゃいます。上野公園はざっくり知っていただけですが今度じっくり巡ってみたいなと思ったのです

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    2015年09月21日
  • 幸福トラベラー

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    いささか妄想全開なところはあるものの、なかなか爽やかなボーイミーツガールなお話でした。
    上野の地理を知っているとより楽しめると思います。私個人は上野は多少知ってるものの、知らない場所がたくさん出てきて面白かったです。
    最後の短編はやや蛇足な気がしました。

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    2015年09月08日
  • 笑う招き猫

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    ふむ、なんだこれは。読む前から内容もわかるわな、と思ったが、まあ読む。
    内容については、そのとおりだが、驚いたことに、素直に面白い。でぶと大女の漫才だが、でぶのアカコ、なかなか良いではないか。

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    2018年10月19日
  • 凸凹デイズ

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    初めはどの主人公もあまり好きじゃないなと言うのが正直な感想だったが、読みおわった時には全員が良いキャラだなと思いました。

    個人的にはゴミヤさんがとても好きでした
    いつもは女社長として、テキパキと仕事をこなしているのに、凪海と飲みに行くときは普通の女の子で、そういうところに惹かれました。

    クスッと笑えるところが多くて、
    心がほっこりする作品でした

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    2015年07月21日
  • 凸凹デイズ

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    ネタバレ

    山本作品の特徴、軽くて読みやすい。それは良くも悪くもあるんだけど、広告やらデザインやらを世界を舞台にして小難しい小説書かれると、多分ウザったいものになりそうなので、この作品はこの軽さ読みやすさがばっちりハマっている。

    主要登場人物の醐宮を上手く使ってるのも良い。彼女の立ち位置がこの小説の核心になっていて、その核心と周囲をどう絡ませるか山本小説の軽さがここでも際立つ。立つ瀬ない状態にするわけでもなく、かといってエエ奴にしてしまうのでもない。

    「峰不二子にもツラいことはあるのよぉ」こんなの書かせたら抜群に上手いよなぁ。

    星評価には影響させてないけど、巻末の三浦しおんさんの解説もいいぞ。お仕事

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    2015年06月24日
  • はなうた日和

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    ちょっとずつの魅力的な話が沢山読めるショートストーリー。
    それぞれが少しリンク性を保ちながら、それぞれの日常、
    人生や愛について描かれている。

    無理のない程度の魅力を兼ね備えた、
    個々のキャラクターが作品の中で生きています。
    そしてすこし大きくなったエリにグッときます。

    作品間リンク------------------------------------------
    笑う招き猫:アカコとヒトミ
    凸凹デイズ:世田谷もなか
    世田谷線

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    2016年05月06日