内田樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「精神科を訪れる若い女性患者が激増している。30代の、先端的な仕事をしている、高学歴の独身女性にその傾向が強い。」
「それは彼女たち自身があれほど望んで手に入れた『自分の生き方のすべてを自分で決定できる』権利には、『自分の生き方のすべてを自分で決定しなくてはならない』重苦しい責務が伴ってもいたからである。」
「そのストレスは、その人がまっとうに生き、まっすぐに問題と対峙し、おのれの責任を全うし、問題をみごとに解決しても、それでも変わらない。100パーセントのサクセスを収めても、それでもなお、それらの責務をすべて『一人で』果たさなければならなかったことの重圧感が、疲労の『澱』となって心身の深層に -
Posted by ブクログ
「教える」と「学ばせる」は違うんですよーってことを内田節で示す本。
「この人何を伝えたいんだろ?」って考えさせるのが真に主体的に学ばせる「えらい」先生。
でもそれは学校の「教師」に限らない。他人とのコミュニケーションの中でそういうことを考えさせるのが「えらい」人。その意味ではあなたも含めみんなえらい「先生」になりうる、って言いたいのかな。
教育論として真面目に読むと肩透かしくらうし、ここに書いてること真に受けてマネするには深い人生経験と教養が必要になる、と思う。
「わかりやすさ」が求められ、もてはやされる時代に、わかりやすいのは「教えてる」だけで、「学ばせ」てませんよって痛烈な -
Posted by ブクログ
知性が拙い私は慣れない新書を読むのに体力が必要だったけれど、内田さんなりの「文武両道」の解釈が興味深く、感銘を受けた。
他人を批判して、相対的な優劣を語ることをやめた話。
誰かや何かを批判をして自分が成長するならいくらでも判するけれど、批判したところで自分は何も成長しない。
だから誰かに批判されても誰とも論争はしたことがない。
指摘されたことが正しければ、そのまま「そうですね」と頷いて受け入れ、指摘されたことが間違っていれば、相手にすることはない、と。
それを合気道の師匠から学んだという話。
できることなら、門人の全員が自分より先へ進んで欲しい。自分を超える弟子を育てること、それが教育の開放性 -
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Posted by ブクログ
日本版『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。
一般の方から寄稿してもらった嘘みたいな本当の話を集めた短編集。
都内某所のイベントで、古本のくじを引いた際に当たった本。
アメリカの普通の人たちに寄稿してもらったショート・ストーリーの中から佳作をラジオ番組で朗読する『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。
それの日本版です。
すべて誰かの身に起きた実話、とのことですが、本当に嘘みたいに不思議な話、奇跡のような話がたくさん集められています。実話かどうかはちょっと疑いつつも、「友人から聞くスベらない話」っぽくて面白い。
読み心地としては、新聞とか雑誌に載っている読者からのお便り紹介。あれ