松本清張のレビュー一覧

  • 共犯者

    Posted by ブクログ

    あいつを消さねば――。
    完全犯罪をもくろんだ男のつまずきとは。スリリングな短篇10篇。

    銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、
    事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。
    疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。
    妻の病気、借金、愛人とのもめごと、仕事の失敗――
    たび重なる欲求不満と緊張の連続が生み出す衝動的な殺意を捉えた「発作」。
    ほかに、「恐喝者」「愛と空白の共謀」など全10編を収める。

    0
    2023年06月12日
  • 砂の器(上)

    Posted by ブクログ

    読みやすかった。するすると文章が入ってきた。
    また、方言の分布など、新たな知見が開けた。

    ただ、遺族や警察が被害者の身元を特定するところで、直接顔を見せたり遺留品を確認したりというフェーズが無かったので、これ実は全部ミスリードという疑いを捨てきれない。まだ上巻しか読んでないのもあるが…

    0
    2023年06月04日
  • 小説帝銀事件 新装版

    Posted by ブクログ

    終戦後、旧刑事訴訟法最後の取扱事件である帝銀事件の真相に迫る小説。冤罪事件ではないかと言われており、死刑判決を受けた平沢死刑囚は無実を訴えつつ獄死。病気のため虚言癖があった画家の死刑囚に薬物を扱えたのか、見えかくれする陸軍特殊部隊とその記録をめぐる米ソのしのぎ合い、真実はどうであったかに松本清張が迫る。
    時代の巡り合わせと当時の世論、ある警察官の執念、米ソの情報線でGHQの影響もあったかなどさまざまがあるとはいえ、無実の市民が突然逮捕、有罪にされる社会にはしたくないものです。

    0
    2023年05月27日
  • 内海の輪 新装版

    Posted by ブクログ

    松本清張『内海の輪 新装版』角川文庫。

    50年前の1973年に刊行された作品。表題作の『内海の輪』と『死んだ馬』の2編を収録。2編とも、男女の爛れた不倫関係が凶悪犯罪を生み出し、完全犯罪が僅かな綻びから破綻していくプロセスが描かれる。

    『内海の輪』。

    さすがに時代を感じる描写が多い。スマホも無いこの時代、秘密裏に不倫関係を続けるというのは相当の苦労があったことだろう。しかし、50年前も今も男女の不倫が生み出す凶悪犯罪という構図は変わらない。

    読み所は、犯人の江村宗三の完全犯罪が破綻する最終盤のプロセスである。まさか、そんなことからということが現実でも起こり得るのだろう。

    14年前。当

    0
    2023年05月26日
  • 砂の器(上)

    Posted by ブクログ

    大昔の本なので時代がかった作品かと思ったら、そんなことなかった。意外とポップな文体で読みやすい。
    登場人物たちの人間模様に引き込まれる。
    ほんのり旅情を感じる主人公の刑事の出張シーンも楽しい。

    0
    2023年05月20日
  • 絢爛たる流離

    Posted by ブクログ

    人を不幸にするどころか殺人者にしてしまうダイアモンドの話なのだけど、ダイアが人を狂わせるといったような記述は一切なくて、ただの小道具に過ぎないのが良いです。行方知れずや埋められそうになってもまた誰かの手に渡るのも不思議な魔力があるからか。最終話のオチは秀逸でした。

    0
    2023年05月14日
  • 美しき闘争 下 新装版

    Posted by ブクログ

    登場する男たちはクソ野郎ばかり。ついでに登場する女流作家や週刊誌出版社に勤める女性社員も、これまたゲス野郎ばかり。健気で紳士っぽい男性登場人物も単なる小心者。そんな男性社会をなんとか潜り抜けようとするも、最終的な結末は、今の時代から考えると納得できない終わり方。しかし、これがまさに作品が新聞連載された時代、1960年代初頭の昭和時代の実態だったともいえよう。

    0
    2023年05月11日
  • 美しき闘争 上 新装版

    Posted by ブクログ

    1962年に新聞連載された作品。姑と同居のマザコン夫と離婚したヒロインが勤め始めたのは、昔の縁故を頼っての弱小週刊誌の零細出版社。その先も、あっという間に買収され、買収先はさらに強欲な出版社。今の時代から考えられないように、セクハラに遭遇しながらも懸命に生きるヒロイン。

    0
    2023年05月11日
  • 砂の器(上)

    Posted by ブクログ

    東京蒲田駅で死体が見つかった。カメダを手がかりに今西刑事が東北や出雲の方へ出向くがこの1冊では犯人は見つからず続編へ続く。出雲の奥の方言もズーズーべんだとは知らなかった。方言も知れて良いことを知った。

    0
    2023年05月04日
  • 蒼い描点

    Posted by ブクログ

    まだまだあった、読み残しの清張作品。
    『美しき闘争』(角川文庫)と『蒼い描線』(新潮文庫)

    昭和時代を感じるのはおもしろいし、しかも古びていないところがすごい。
    両書とも熱海や箱根が舞台、そしてストーリー展開によって、日本全国縦横に旅する、その土地土地が目に浮かぶ。

    『美しき闘争』(角川文庫)1962年雑誌に連載、1984年カドカワノベルズ刊行
    『蒼い描線』(新潮文庫)昭和33年7月から週刊誌に連載、昭和34年(1959年)に光文社から刊行

    巻末解説とあるけれど、ほんとうにほんとうに清張さんの作品は多いのだ。

    清張さんはわたしが児産みが一段落して(笑)子育て真っ最中の1972年ごろから

    0
    2023年04月24日
  • 小説帝銀事件 新装版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    帝銀事件が起きた昭和23年の日本は、連合国の占領下にあった。当時の日本人はもちろん、日本の様々な組織(検察・警察含む)にとってアメリカを中心とする占領軍は途方もなく巨大で、時には「壁」になったのだろう。
    事件の犯人を旧日本軍関係者と睨んでいた警察捜査の主流は、「壁」にぶち当たってしまった。「壁」が旧日本軍のある一部に利用価値を見出し保護したからである。行き場をなくした主流が傍流の平沢貞通犯人説に殺到し、あれよあれよという間に平沢の死刑判決に至ってしまった。平沢自身、あまり素行がよくなかったことや脳の病気による虚言症などを抱えていたことがあり、自白重点主義の当時、心証の面で不利に働いただろう。

    0
    2023年04月18日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 6 社会派ミステリ

    Posted by ブクログ

    「拐帯行」「紙の牙」「鴉」「喪失」「繁昌するメス」「失敗」「投影」の7つの短編が収録。このシリーズの選定作品は、どれも暗い・・・。

    0
    2023年04月25日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 4 法廷ミステリ

    Posted by ブクログ

    「証言の森」「脊梁」「一年半待て」「晩景」「奇妙な被告」の5つの短編が所収。
    とにかく、暗い………。

    0
    2023年04月25日
  • 鬼火の町 新装版

    Posted by ブクログ

    「松本清張」の時代小説『新装版 鬼火の町』を読みました。

    『表象詩人』、『溺れ谷』、『新装版 遠い接近』、『半生の記』、『軍師の境遇 新装版』に続き、「松本清張」作品です。

    -----story-------------
    朝霧の大川に浮かぶ無人の釣舟。
    漂着した二人の男の水死体。
    川底の女物煙管は謎を解く鍵か。
    反骨の岡っ引「藤兵衛」、颯爽の旗本、悪同心、大奥の女たちを配して描く時代推理。
    -----------------------

    天保の江戸を舞台にした時代推理… 時代小説というよりは、ミステリ小説として愉しめましたね。

     ■幽霊船
     ■煙管の追及
     ■厚い壁
     ■煙管の持ち主

    0
    2023年04月09日
  • 半生の記

    Posted by ブクログ

    「松本清張」が作家デビュー前までを回顧した自叙伝『半生の記』を読みました。

    『表象詩人』、『溺れ谷』、『新装版 遠い接近』に続き、「松本清張」作品です。

    -----story-------------
    著者を育んだ故郷・小倉の記憶、そして父母のこと、兵役や仕事のことなど……。
    いかにして「作家・松本清張」は生れたのか?
    文壇デビュー以前の回顧録。

    日本が破滅に向って急速に傾斜していった時代、金も学問も希望すらもなく、ひたすら貧困とたたかっていた孤独な青年、「松本清張」。
    印刷所の版下工として深夜までインクにまみれ、新聞社に勤めてからも箒の仲買人までしながら一家八人の生活を必死で支えたその

    0
    2023年04月09日
  • 表象詩人~松本清張プレミアム・ミステリー~

    Posted by ブクログ

    「松本清張」の中編2作が収録された作品『表象詩人』を読みました。

    「松本清張」作品を読むのは2年半振りくらいですね… 短篇ミステリ作品集『水の肌』以来です。

    -----story-------------
    昭和初期の小倉。
    私鉄職員の“わたし”「三輪」は、陶器会社に勤める仲間、「秋島」、「久間」とともに詩を愛好していた。
    陶器会社の高級職員「深田」の家に集まっては詩論を戦わせるが、三人とも都会的な雰囲気をまとう「深田」の妻「明子」に憧れていた。
    だがある夏祭りの夜、「明子」は死体で発見される。
    事件は迷宮入りとなるが……(表題作)。
    山中で発見された白骨の謎を追う『山の骨』も併載。
    ---

    0
    2023年04月08日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

    Posted by ブクログ

    松本清張氏の傑作短編集第五作。これと第六作は推理小説集である。8つの短編で443ページ。複雑なトリックは無いが、楽しめます。東京から九州に向かう夜行列車、新幹線でも寝台列車でもない、清張作品だなー。

    0
    2023年04月02日
  • 小説帝銀事件 新装版

    Posted by ブクログ

    帝銀事件についてのお話
    当時の捜査の杜撰さにちょっとあきれた
    軍関係の捜査は大変そう
    内容的に平沢は犯人にしたてあげられた感がある
    犯人としては矛盾するようなところもありながら
    警察が決めつけてしまったような感じ
    事実はいったいどうだったのだろう?

    0
    2023年03月11日
  • けものみち(上)

    購入済み

    楽しめる作品だった

    ドラマも見ずの初見。「こいつが黒幕か?」など予想しながら楽しめる作品だった。最後に残った者を見て「クックッ」とほくそ笑んだ。

    #ダーク

    0
    2023年03月10日
  • 砂の器(上)

    Posted by ブクログ

    場面描写が細かくて、高度成長前の時代の何とも言えないエネルギーや戦後の混乱の残りみたいなものが味わえる。
    既成の権力や文化にやたらと反抗する若者グループはこの後無事に大人になったんだろうか。

    0
    2023年03月04日