【感想・ネタバレ】黒革の手帖(下)のレビュー

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Posted by ブクログ

どいつもこいつも似たり寄ったりの悪党がお互いを騙し騙されグルグル廻ってくの面白すぎ。文句つけようない転落っぷり。元子を欺いた側の誰かも、いつか同じように破滅させられるんだろうなって思った。初めて読んだ松本清張、大満足でした✌️

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2022年10月15日

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松本清張さん
「点と線」に続けて読んでみました!

女の欲、復讐とドロドロさを感じさせる。女の世界の代表例を書いている。
こんなに美味しい話や協力してくれる親切な人はいないと読んでいて思ったが、自分が流れに乗っていると気づかない気もする。挑戦し続けることは大事であるが、時には俯瞰して物事を見ることが必要であると感じた。


最後はテンポ良く伏線を回収していた。
続きがとても気になる、ドラマでも見たいと思うような作品です。

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2021年09月01日

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元銀行員の原口元子の物語。
怒涛のクライマックスたるや。前半はのらりくらりと横領恐喝、こんなにうまくいくのかなぁと思っていたら…
ラストは残忍ながらも納得、という感じでした。
誰の入れ知恵も後ろ盾もなく一人でやってく元子はあっぱれでしたがやってることは悪そのもの…
そりゃ恨みも買いまくるよなあ。

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2021年04月06日

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欲。

やっぱりバーとかクラブとか、楽しみ方がわからないわ。
金があると楽しいのだろうか。
縁の無い世界だ。

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2021年02月12日

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ネタバレ

流石の松本清張、代表作。上巻を読んだ感想が元子は凄い人(=怖い、強い、ずる賢い)で、インパクトがあり、一気に下巻を読み終えた。私は、仮説①元子は逮捕される、仮説②元子に天罰が下る、仮説③元子が独り勝ちするの3つを立てたが、仮説②が正しかった。医大予備校経営者の橋田、梅村の女中すみ江、元国会議員秘書の安田、バアのママの波子等が元子を「騙し」て、元子を破滅に至らしめる。おまけに流産後に救急車が行き着いた先は楢林産婦人科。これで元子は終了。数十年前に書かれた本ですが、全く色褪せてない。最後はホラーでした。

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2020年08月12日

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ネタバレ

怒涛のクライマックスでした。
松本清張の作品は、久しぶりに読みましたが読ませますね。
目が離せなくて、次の展開が気になる描写は相変わらずに素晴らしい。
バアの経営者、通称ママはあまり信用しないほうが良いようなイメージが個人的には付いてしまいました。
パトロンか横領…そうしないと、確かに豪奢なバアは開店できないとも思えます。
美しく煌びやかな裏は、闇のカネで出来上がっているのかもしれません。
結構ハラハラしました。
面白かったです。

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2018年12月27日

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下巻も面白かったです。読み終わって、すごい……としばし放心しました。
元子さんの転落していく様に、因果応報と言えど、「えっ、どこから?黒幕は!?」とハラハラしました。
ドラマとは違って、安島も向こう側か、と思いました。元子さんの味方がいない。まぁそれも因果応報と言われればそれまでですが。
結局、元子さんを陥れようと思ったのは、波子か村井かわからなかったですが、彼らのほうが強かだったということかなぁ。
こわい。。欲をかきすぎるといけないですね。

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2018年10月20日

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ネタバレ

自分が臆病だから、そんなことしたら人の恨みかっちゃうよ、と思いながらハラハラした。
でも、非日常な世界で上を目指してる元子を応援してる自分もいた。
途中から波子に嵌められてたことに気づき始めてからは嫌な汗かきながらもページをどんどんめくってしまうスピード感!
結局自分でコツコツと努力して手に入れたものしか信頼してはいけなかった(婦長からもらった情報も全てではなかった)ということですかね。

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2024年03月21日

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ネタバレ

前半に続き、後半もほぼ一気に読んでしまった。不正な手段で金を得て順調にのし上がってきた元子が、逆に騙されていく後半。
波子の恨みからとはいえ、何人もの無関係な人間が元子を騙すことに加担するものだろうか。悪行の末とはいえ、あまりに救いのない結末で、読後感はよくない。

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2023年10月15日

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結末に向かって吸い込まれるように読んでしまいました。

ドラマより断然面白かったです。
女が1人で悪事に手を染め、生き抜いていくことは
今も昔も非常に難しいことですね。

最後の最後、元子があそこに行くことになるのも偶然?誰かの指図?
いずれにしても、どこも混んでいる中あそこが空いているのは、元子のせいってことかな。

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2022年11月06日

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恐喝で大金をせしめ更なるランクアップを図るべく暗躍する女の末路を描いたサスペンス。
怒涛ともいうべき後半が恐ろしい。自業自得とはいえ容赦が全く無い作風というかリアリズムに震えてしまう。特に最後のページはゾッとさせられた。人によって受け取り方は違うだろうけど自分的にはホラーとして逸品。

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2022年03月27日

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1人の銀行員が危険な賭けの末華やかな銀座の夜に打って出る。そこから物語が始まる。表の華やかさ、裏の魑魅魍魎、因果応報、社会の闇。上下巻で見事に表されている。

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2022年02月16日

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最近はなかなか聞かないような、悪女ものとでも言おうか。こんなふうに、アホやなぁ、この女、みたいな展開では出版できないのか、そもそも作家の思想が変わったのか。

それはともかく、この主人公の酷さというか、何も考えてないだろ感がすごくて、読んでて痛々しい。いやーん、もう読んでられん、ってなって。銀行で何学んだんだよ。いや、その反動なのか。

最終的にはさるかに合戦的な、悪いことしたらとっちめられました、なんだけど。どっちも悪い奴らなのに!これは政治的に正しくない!みたいな感じも湧き上がって、いやもうたまらんばい。

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2021年07月12日

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欲深い女性の手段を選ばず成り上がっていくところや裏切られて落ちぶれるさま、そして再び成り上がったかと思いきや…と、ドキドキハラハラされっぱなしでとっても面白かった!人間の欲望などがものの見事に描かれているところなどもよかった!

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2021年01月24日

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 清張76歳、1976(昭和51)年に刊行された作品で、後期のものである。
 読んでみると、50歳前後に書かれた短編小説の濃密な文学的表現は、ここではやや抑制されており、文体はよりシンプルである。
 銀行員から銀行の金を横領して転身、銀座にバー(キャバクラのような感じか)を開き、さらに経済的勢力を拡充するべく、病院や大学の不正を見つけて恐喝し、莫大な金を得ようとする。
 この欲望の疾駆はむしろ透明である。清張は主人公の金への欲望を心理描写で緻密に描くようなことはせず、やはりいつものように最小限の(しかし的確で文学的な)心理描写しかしないが、次々と繰り出す主人公の行動が、プロットをぐんぐん進めてゆく。本格推理小説に属する『ゼロの焦点』のように、ここでもやはり、視点となっている主人公の心理はむしろ透明なのだ。そのため読んでいて、プロットは面白いけれども、なんとなく物足りないような気がした。
 見方を変えるなら、細かな心理の動きをあまり追わずに行動だけが確かに展開されてゆくこの物語ストリームは、寝ている時に見る「夢」にどこか似ていて、取り返しの付かないような行動を繰り返す自分をぼんやりと眺めているもう一人の自分がいるかのような、そんな隔絶が、このディスクールに構造化されている。
 だから、この物語は、銀行員として出世も何も見込めず周囲の同僚から好かれることもなく黙々と仕事に打ち込む女性が、「もし金を得て銀座に飲み屋を開いたら・・・」とあらぬ妄想に浸っているような、その「夢」の物語なのである。
 今年やたらに「夜の街」と呼称されるようになったこの世界では、やはり金銭欲と愛欲の絡み合いが描かれているが、主人公は決して誰か男性を愛することはなく、彼女は容貌があまり優れないという設定だから、裕福な男性客に拾われて経済的成功を勝ち取るという一般的な「夜の女」の成功パターンは望めないので、金銭的成功を求めるためには恐喝という手段に走る他ない。
 ただし一度だけ、男性客と寝る場面があって、「性に不慣れな女」である彼女は男のことを全く好きではないが、また抱かれたいという身体的とも言える欲求が理知とは裏腹に湧いてくる。その微妙な心理が描かれているところは印象的だった。
 横領と恐喝という犯罪的行為でのし上がろうとした女は、やはり最後は罰せられなければならないというのか、途中から物語は「急降下」に向かい、騙されさげすまれて、破滅へと突き進む。この最後の部分は読んでいて身が引き裂かれるような苦痛が湧き起こり、凄まじい地獄めいた悪夢のクライマックスに心奪われる。主人公の主体があまりに透明であるためにどこか物足りないような気がして読んでいたが、最後の方は苦痛に痺れながら一気に読み通した。この最後の部分の凄まじさゆえに、この作品の評価を一段高くした。
 後味の非常に良くない、さすが「イヤな感じ大王」松本清張の作品である。
 もっとも、主体の透明さの持続が、長い小説ではやや薄味で心許ないようにも思われるので、この作家の最良のものは、やはり短編小説なのではないかと思う。

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2020年12月08日

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ネタバレ

悪人しか出てこないブラックな小説。

主人公の恐喝に驚く

悪人をぶちのめす主人公を応援したくなる

主人公、絶好調!

主人公、焦りすぎでは?

主人公に友達いないのが理解できる

だから言わんこっちゃない

やっぱりねと思いつつも、うわぁ、えぇぇ!
のラストは秀逸!

悪いことしたら、ブーメランのように返ってくるで。

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2020年05月31日

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ネタバレ

1.気になっていた松本清張シリーズ、今度は銀座の女の野望を描くストーリーということで、まったく開拓していない分野だったので購入しました。

2.銀行員を退職し、銀座のママとして転職を果たした原口元子は、銀行の横領だけでなく、獣医である樽林の脱税にも目をつけ、自分の店をさらに大きくすることを夢見ていた。しかし、元子にやられた人たちからの復讐劇に追われることになってしまう。彼らの手から逃れることができるのかどうか、衝撃の結末が待ってる。

3.元子は、最後はやっぱり地獄に落ちる気分というのは予想通りでした。女同士のもつれだけではなく、男が絡んだ弱みの握り合いがリアル感があって面白かったです。現実でもこのようなことが起きてると勝手に想像していますが、あながち間違いでもなさそうな気がします。
今回の作品で特に印象的なのは、元子が社会の強者の弱みに付け込む姿です。このようなことは日常茶飯事で、常にニュースにも取り上げられています。地位が高くなるにつれて隠し事が多くなったり、欲望が止まることを知らなくなったりします。これが今の世界であり、人間が住んでいる社会なのだと改めて悲しさを痛感した一冊でした。

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2019年07月07日

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ネタバレ

【ネタバレあり】



下巻。上巻ではすべてが順風満帆に進んでいた元子でしたが、終盤からの落下速度は圧巻でした。まさに坂を転がるように奈落の底まで落ちて行った。元子に人生を踏みにじられた人たちが全員共謀していたという恐ろしいラストに鳥肌が立ちました。結局は網の中で踊らされていただけの元子…哀れ。因果応報というやつですが、悲しい女だなと思った。
松本清張、面白かった。他の作品も読んでみよう。

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2018年12月06日

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元銀行員の女性が黒革の手帖を使って手に入れた金を元に銀座のホステスになるという物語。悪知恵が働く頭の回転の早さ、誰に対しても怖気づかない度胸の良さがあるからこそ権力者とも対等に対峙できるんだと思った。後半のどんでん返しと結末は恐ろしい。

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2017年10月10日

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大きくドラマと違う部分があり、面白かったです。ラストも全然違って驚きました。やはり原作の方が元子的。

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2017年09月26日

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ネタバレ

人を脅すなんてことはやっぱり良くないことですね。恨みも買うし。途中まではうまくやってきたけど、最後は波子の仕返しにあって店も手放すことになってしまいました。それにしても最後の産婦人科のシーンは怖い。

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2017年08月13日

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銀行の女子行員だった原口元子が、脱税目的の無記名預金7500万円を横領し、それを元手に銀座でバァを開く。しかし店が思ったほど儲からず、隠し金を持っている客から5000万円を脅し取る。さらに店を大きくしようと野望を持った先に待っていたのは、想像を超える出来事の数々だった…。店のママとトップホステス波子との女の意地をかけた闘いにとどまらず、銀座のバァの経営の内幕まで詳細に描かれているのがリアリティを増している。読み進めているうちについつい主人公の元子に同情的になってしまうが、よく考えれば元子は悪人。同情は禁物だ。経営を学んだ同級生のママから「あの子には気をつけた方がいいわよ」との助言を受けられなかったのが元子の人生を象徴している。

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2017年09月07日

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ネタバレ

【最後は喪黒福造が出てきそう!】

初めは元子の横領に腹が立ったが、話しが長いから次第に元子に感情移入しちゃうので、つらいラスト。
ただ、波子の仕業だと読めてしまうので、後半ちょっとつまらない。

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2017年04月04日

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ネタバレ

話が好みじゃ無さすぎて読むのにかなり時間がかかった。元子は悪どい割に詰めが甘すぎるのでキッチリ応報を喰らってしまったが、この分だと波子もそのうち引導渡されそうだ。総会屋とか今もいるんだろうか?

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2024年02月03日

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ネタバレ

少し前に読んだ松本清張のサスペンスよりもドロドロしていてダイナミックな展開に富み、どんどん読み進められた。権力者を騙して財を築き、銀座の街で戦おうとして復讐に合う女性の物語。少しせつなくおどろおどろしい。

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2023年10月16日

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架空口座など当時の時代感を知れるのは面白かった。
米倉涼子版の黒革の手帖と中盤以降展開が異なっていて新鮮さがあった。
元子は自分のことを商才があると思っていそうだが、カルネの経営もいまいちだったあたり全く向いてなかったのかなと思いました。

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2021年09月05日

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これまでがトントン拍子に上手くいっていた元子、でも人生そうそう都合良くはいかない。下巻は自分のかつてのツケが回り、なし崩しになる様がハラハラさせられる。

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2018年10月14日

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ネタバレ

銀行のお金を横領して、銀座のバーのママになった元子。
はじめのうちはとんとん拍子だったけれど、まさかこんな結末になるとは!

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2018年05月10日

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テレビドラマで興味を持ったので、読んでみました。
錯誤による登記の抹消や夜の世界の描写等、さすが松本清張のミステリーですね。
結末はゾクッとしました。身から出た錆びと言えばそれまでだが、背伸びして見果てぬ夢を追いかけた元子に切なさも感じた。

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2017年10月04日

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現在(2017.8)、テレビドラマで「黒革の手帖」が放送されていますが、あまりにもの面白さに、原作も読んでみようと思って買ってみたら、ドラマ以上に面白く、文庫本の下巻も購入しました。

先週金曜日(8/18)から次女と一緒に、最初で最後かもしれない海外旅行に出かけましたが、その前日に送付されてきて嬉しかったです。今回は、行きの便が、到着地(天津)での大雨のために乗換地(上海)で、6時間待たされました。その時、この本があったおかげで、面白い映画を1本見た気分になりました。

10年以上前に、ビジネスに関する法律に興味がわいて少し勉強した記憶がありますが、その時に覚えた言葉が、この小説の中で上手に使われていて、「なるほど、このように使うのか」ということが分かり、良い思いをしました。

テレビドラマのほうは、先日第六話が終わり、いよいよ最終回を残すばかり、楽しみですね。

2017年8月27日作成

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2017年08月27日

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