松本清張のレビュー一覧

  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    「松本清張」の短篇集『張込み 傑作短編集〔五〕』を読みました。

    『聞かなかった場所』、『或る「小倉日記」伝 傑作短編集〔一〕』に続き「松本清張」作品ですね。

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    推理小説の第1集。
    殺人犯を張込み中の刑事の眼に映った平凡な主婦の秘められた過去と、刑事の主婦に対する思いやりを描いて、著者の推理小説の出発点と目される『張込み』。
    判決が確定した者に対しては、後に不利な事実が出ても裁判のやり直しはしない“一事不再理”という刑法の条文にヒントを得た『一年半待て』。
    ほかに『声』 『鬼畜』 『カルネアデスの舟板』など、全8編を収録する。
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    2022年07月10日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    「松本清張」の短篇集『或る「小倉日記」伝 傑作短編集〔一〕』を読みました。

    『聞かなかった場所』に続き「松本清張」作品ですね。

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    『松本清張傑作短編集』は、現代小説、歴史小説、推理小説各2巻の全6巻よりなる。
    本書は現代小説の第1集。
    身体が不自由で孤独な一青年が小倉在住時代の鴎外を追究する「芥川」賞受賞作『或る「小倉日記」伝』。
    旧石器時代の人骨を発見し、その研究に生涯をかけた中学教師が業績を横取りされる『石の骨』。
    功なり名とげた大学教授が悪女にひっかかって学界から顛落する『笛壺』。
    他に9編を収める。
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    2022年07月10日
  • 聞かなかった場所

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    「松本清張」の長篇ミステリー『聞かなかった場所』を読みました。

    「松本清張」作品は、今年の4月に読んだ『内海の輪』以来ですね。

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    妻の死の真相を追って運命に翻弄される一人の男。
    力作長編。

    農林省の係長「浅井」が妻の死を知らされたのは、出張先の神戸であった。
    外出先での心臓麻痺による急死とのことだったが、妻が倒れた場所は、妻が一度も口にしたことのない町であった…。
    一官吏の悲劇を描く力作長編。
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    農林省の係長「浅井恒雄」は神戸への出張中に妻「英子」が心臓麻痺で急死した… 元々「英子」には軽度の心

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    2022年07月09日
  • 西郷札―傑作短編集(三)―

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    小林聡美さんの『読まされ図書室』の中で、井上陽水さんがお勧めしていた短編「白梅の香」。この作品を読むために借りました。松本清張は『点と線』以外読んだことがなく、しかも時代小説とのことで若干警戒していましたが、さらっと読めました。名前も顔もいかついおじさんでしたが(失礼)、文章はとっても読みやすい!どのシチュエーションでも、だれもが読みやすい文章を書ける人というのは真に頭のいいひとなんでしょうねぇ。

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    2022年07月02日
  • 危険な斜面

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    「松本清張」の短篇集『危険な斜面』を読みました。

    「松本清張」作品は今年の1月に読んだ『神々の乱心』以来ですね。

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    男は絶えず急な斜面に立っている……。
    爪を立てて上に登って行くか、下に転落するかだ??。

    十年ぶりに会った女は、男の会社の実力派会長の妾だった。
    彼女を利用して昇進に成功した男はやがて彼女の存在が邪魔になり……。

    表題作『危険な斜面』ほか、刑事の張り込みを描いた『失敗』など全六篇の短篇を収録。
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    本作品は昭和32年から昭和34年に発表された、以下の6篇で構成されています。

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    2022年06月28日
  • 死の枝

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    松本清張の連続短編集。どれも独立した話になっていて 登場人物はどこにでもいそうな人物だが犯罪に染めていく状況や動機が書かれており、非常に読みやすい。なかでも、「家紋」「ペルシアの測天儀」が読み終わった後余韻ががあっていいと思う。30ページぐらいの短編だけどおすすめです。

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    2022年06月26日
  • 小説帝銀事件 新装版

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    ネタバレ

    実際にあった事件を題材にした小説。
    小説だけど、ほとんどノンフィクションのような形式。

    この事件は犯人が逮捕され死刑判決まで出ているが、松本清張は元731部隊の人が犯人と推理している。
    戦後、731部隊のノウハウが米軍に必要だったため、731部隊の隊員はGHQによって庇護された。
    そのことを公にしたくなかったため、捜査の手が731部隊に及ぶと、GHQが邪魔をした。
    と松本清張は推理を展開する。

    いずれも何の証拠もなく、あくまで想像に過ぎないと思うが、一理あると思う。
    ただし、冤罪なら誤認逮捕された人は、なぜ事件後、大金を持っていたのか。
    そして、そのお金の出どころをなぜ言わないのか。この点

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    2022年06月23日
  • 十万分の一の偶然

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    「松本清張」の長篇ミステリー作品『十万分の一の偶然』を読みました。

    『失踪 ―松本清張初文庫化作品集〈1〉』、『月光 ―松本清張初文庫化作品集〈4〉』に続き「松本清張」作品です。

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    夜間の東名高速道路下り線・沼津インターチェンジ近くのカーブで、自動車が次々に大破・炎上する、玉突き衝突事故が発生した。
    アルミバン・トラックが急ブレーキをかけ、横転したことに始まったと推測されるも、事故直後の警察の現場検証では、ブレーキをかける原因となるような障害の痕跡は、まったく発見されなかった。
    一方、大事故の瞬間を捉えた「山鹿恭介」の写真「激突」は、カメラの迫

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    2022年06月20日
  • 花実(かじつ)のない森~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    自家用車を買ったばかりの主人公は、若いが、しがないサラリーマン。秩父からのドライブの帰り道中、夫婦らしき男女のヒッチハイクに遭遇し、車に乗せる。車に残された夫と思しき名刺入れ、それを返却しに行ったことから、ストーリーは深みにはまっていく。

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    2022年06月18日
  • 眼の壁

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    ネタバレ

    清張没後30年 WOWOWドラマ化。契約してないので観れませんが。なぜ、眼の壁を?まだ本棚に残っているので再読です。
    資金調達に窮した昭和電業製作所。白昼のとある相互銀行(平成5年相互銀行法廃止)で、三千万(今だと4or5億くらい?)の手形詐欺にあってしまう。担当者は自殺。部下に遺書ともいえる事件の詳細を書いた手紙を残す。部下・萩崎は友人の新聞記者と共に、事件を追い始める。それは、連続殺人事件へと繋がっていく。
    経済犯罪小説の先駆け。事件に絡む右翼組織。作者らしい、伊勢や木曽などの地方都市への旅情。
    今では考えられない社会常識の中での推理小説ですが、最後まで何を追い詰めているのかさえもわからな

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    2022年06月12日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    巨匠による推理小説短編集。
    トリックなど無い犯罪者と元恋人の心情を描いた作品が入っていたりと純粋なミステリーが集められたものでも無い。全体的にシンプルな筋立てが多いが寧ろ現代ミステリーの源流のような気もする。
    『一年半まて』はオチも含めてゾクっとくる面白さで女性の賢さと計算違いが良い。
    『声』はヒッチコックの『サイコ』を思わせる意外な展開(筋立てはまるで違うけど)でこの辺もさすが文豪。

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    2022年06月10日
  • 共犯者

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    社会派推理小説家巨匠による短編集。
    市井に住む輩の犯罪の発端、発覚、破滅を描くパターンが多いようにも思うが『剥製』のように犯罪とは無縁の人間の虚飾をテーマにしたようなモノも混じっている。
    『発作』の主人公は妻に送金しなければならぬ身でありながら愛人を抱えその金策のため金の前借りを続けてしかも愛人との破綻を覗かせるという自業自得なストレスが高じるという話で人間の屑部分について普遍性のある作品である。

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    2022年06月10日
  • 鬼火の町 新装版

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    時代推理小説。ストーリーの中に程よく入り込めて心地よい。次々と起こる難題に立ち向かうテンポも良い。最後の最後で怒涛の答え合わせをする感じはやはりこの作者独特の感じがする。

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    2022年06月02日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    巨匠の傑作短編集。
    推理小説ではなく現代小説に属す。馴染みのない文化人達を材に取り著者自身を投影しているように見えるし『火の記憶』は自伝的にも見える。どの作品も余韻を残すのが多い。
    『箱根心中』の勇気の喪失が意志を奪うという辺りが教訓になる。

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    2022年05月29日
  • 虚線の下絵

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    「松本清張」の短篇小説集『虚線の下絵』を読みました。

    「松本清張」作品からちょっと離れていましたが、再び「松本清張」作品を読みたくなったんですよね。

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    日常に潜む破綻の芽を描いた傑作短篇集。
    画家として名声を得た親友への複雑な思いを抱きながら、しがない肖像画家として生計を立てる男。
    夫のため、会社の重役を相手に注文取りに奔走する妻は、次第に妖しい色気を増していく。
    疑心暗鬼にかられた男が陥った罠とは――。
    男女の業(ごう)を炙(あぶ)り出した『虚線の下絵』のほか、『与えられた生』、『通過する客』、『首相官邸』の全四篇を収めた短篇集。
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    2022年05月28日
  • 証明

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    「松本清張」の推理小説集『証明』を読みました。

    『神と野獣の日』、『疑惑』、『火と汐』に続き「松本清張」作品です。

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    小説が認められず苛立つ夫に、毎日の行動を執拗に追及される雑誌記者の妻。
    怯えからつい口にした嘘が、惨劇をひき起こす。
    『証明』、『新開地の事件』、『密宗律仙教』、『留守宅の事件』推理四篇収録。
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    「松本清張」作品って、次々と読みたくなる魅力を備えていますよね。

    本書には以下の四篇が収録されています。

     ■証明
     ■新開地の事件
     ■密宗律仙教
     ■留守宅の事件


    『証明』は、

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    2022年05月27日
  • 神と野獣の日

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    「松本清張」のSF的小説『神と野獣の日』を読みました。

    「清水義範」のSF連作集『博士の異常な発明』を読んで、SF作品を読みたくなったんですよね。
    「松本清張」作品は、『ゼロの焦点』以来なので約半年振りです。

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    「重大事態発生です」―ある早春の午後、官邸の総理大臣にかかってきた、防衛省統幕議長からの緊急電話が伝えた。
    Z国から東京に向かって誤射された、5メガトンの核弾頭ミサイル5基。
    1発で、東京から半径12キロ以内が全滅するという。
    空中爆破も迎撃も不可能。
    ミサイルの到着は、あと…43分。
    ラジオ・テレビの臨時ニュースによって、真相が全日本

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    2022年05月27日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    ミステリー・サスペンス作家だと思っていたが、文学者だった。構成はミステリー仕立てであり、謎が気になり最後まで読み進めてしまう。一方でただの謎解き小説にとどまらず、犯人の心情を感じさせる。生きてるって大変だよなあ、などと考えてしまう。
    表題作の「張込み」は読み終わった後に数日考えてしまった。

    ●張込み
    逃亡犯の昔の恋人を張り込む刑事。その女は子持ちの男と結婚し、平凡な主婦となっていた。やがて犯人から連絡があり、女は出かけていくのだが…。

    ●顔
    殺人事件の前に顔を見られた男が俳優として映画に出演することになる。未来のために目撃者を消したいと考えた男がとった行動は…。まさに藪蛇。

    ●声
    犯行現

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    2022年05月24日
  • 渡された場面

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    全く異なった土地で起きた事件は "ある文章" によって紐解かれていく。その偶然は繋がりが見えないピースの僅かな接点によって背景が明らかになる。悲劇は愚かな欲望であり、不誠実が心を曇らせていく。松本清張の物語は人間の性(さが)をとことん突き詰めていく。だから面白い。

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    2022年05月21日
  • 隠花の飾り

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    「松本清張」の晩年の短篇集『隠花の飾り』を読みました。
    「松本清張」作品は昨年12月に読んだ『影の車』以来ですね。

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    「松本清張」 生誕100年記念復刊第2弾。
    愛を追い求めた女たちの運命――。
    妻子ある男を好きになってしまった銀行勤めの「伴子」。
    男と結婚するのに必要となる三千万円を横領するが、たった一枚の百円玉が、その運命を反転させる『百円硬貨』。
    毎日弁当を作り、ボーナスで洋服を仕立てて、年下の男に尽くす「滝子」。
    男が若い女と結婚することが決まり潔く身を引くが、結婚前夜に男が訪ねて来て……『記念に』。
    愛を求めるあまり転落してゆく女たちの

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    2022年04月23日