松本清張のレビュー一覧
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【松本清張読み返し7冊目】
2024-8-26(月)松本清張『駅路』傑作短編集(六)を読み終えました。この短編集全6巻は、松本清張の短編作品を現代小説・歴史小説・推理小説に分けて、3つの領域を各2巻にまとめたものです。本書は推理小説分野の第2集で、傑作短編集全6巻の最終巻でもあります。
読売新聞の「松本清張 今日的意義問う」「分析する書籍刊行続く」という見出し記事で取り上げられていた『松本清張の昭和史』と『松本清張はよみがえる』を読んだのをきっかけに、松本清張作品を読み返そうと思いたちました。本書で7冊目です。学生時代に松本清張の作品はかなたり読んだと思い込んでいたけれど、読み返してみ -
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うーん面白い。
短編集の構成としては推理小説を集めた巻ということだけど推理小説とも少し違う犯罪小説集。驚きトリック自慢の浅い推理小説とは一線を画す。
どの作品も戦後の社会の中で生きる人の心をバックグラウンドにして職人芸的なお話を作り上げる松本清張の手腕が冴える。「鬼畜」は幼い緒形拳の出ている映画がテレビで放映されていてトラウマ的に怖かったけどこういう原作なんだな。「張込み」の人間ドラマ。「顔」のスリル。「声」のアイディアと偶然のプロット。「地方紙を買う女」の登場人物の個性とトリック。「一年半待て」の法的な組み立てと皮肉。「投影」の正義感とマスコミ。「カルネアデスの舟板」の破綻に至る心の動き。 -
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東亜製鋼株式会社東京支店の販売部第二課約50名が3月の慰安旅行で修善寺温泉に出かける。夜の宴会が終わりかけた時、こっそり抜け出した杉岡課長が行方不明となり、新年度に入ってから惨殺死体で発見された。動揺する社内の様々な人間模様を見つめ、エリートだった杉岡の死の謎を追って独自の調査を進める二人の女性社員。真相追及の過程が彼女らの手記という形式で語られていく。
400ページ余にわたる長編で、事実を拾い出し時系列で整理したり、関係する人物の洗い出しや行動背景を推理していく様子が多くのページを割いて、リアルに綿密に描かれている。 内容的にも、杉岡に支える富崎、野村両次長、庶務主任の田口の社内力学、容貌 -
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「黒の奔流」2024、BSテレ東放送
八月十六日、京都〝大文字〟の夜。興奮にざわめく人混みに紛れて、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。
同じ時刻、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして、男の家のすぐ近所で人妻の遺体が発見される。これらの点は結ばれるのか。
鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」。
ほかに「証言の森」
「種族同盟」(映像化作品「黒の奔流」原作)
「山」の計四篇を収録。 -
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「松本清張」の『顔・白い闇』を読みました。
以下の五編から構成されている短編集です。
■顔
■張込み
■声
■地方紙を買う女
■白い闇
推理小説の部類に入る作品だと思いますが、心理描写に優れているので、ヒューマンドラマとしても愉しめる作品でした。
心理描写の素晴らしさに加え、海外の作家の作品と違い、人物名や地名に親近感があるので、情景がリアルに想像しやすく、読みながら作品の中の世界へどんどん惹き込まれて行く感じ。
でも、殺人事件の現場に居合わせるような感覚は、気持ち悪さもあるんですよね。
あんまりリアル過ぎて、神経をすり減らしながら読んだ… って感じでした。 -
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「松本清張」の短篇ミステリ作品集『松本清張ジャンル別作品集(4) 法廷ミステリ』を読みました。
「松本清張」の作品は、昨年2月に読んだ『新装版 鬼火の町』以来ですね。
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「トモ子」の許嫁「宗一」が殺人の主犯として逮捕された。
事件当夜、「宗一」と寝ていた「トモ子」は、「宗一」が部屋を空けていた時間があったにも拘らず「宗一」と一緒にいたと証言する。
一審二審と「宗一」は有罪になるが、「トモ子」は一貫して「宗一」のアリバイを主張。
裁判は最高裁まで進み、差し戻される可能性が出てきた。
そこでも、これまで通りの証言をするつもりの「トモ子」だったが、ある -
購入済み
作品の演出としてか、石川県各地の陰鬱な雰囲気が強調されていた。私はそうは思わないが、松本清張にはこの地の風景がそんな風に見えたのか…。ただ、重要な舞台である能登の海岸(私が行ったのは冬の夜にライトアップされた機具岩)を前にすると、本作に描かれたように烈風が吹き付け、奇岩のおどろおどろしい感じもあって恐ろしかったのは確か。この地を旅した清張が何を感じたか考えながら読了した。
筋については、先の展開が気になるようなタッチなのでどんどん読み進めることができた。