松本清張のレビュー一覧

  • 砂の器(上)

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    普通推理小説を読んでいると「理屈ではあり得ても人間の感情ってそんな簡単じゃないだろう」と思ってしまうことが多い。ただ、松本清張作品はあまりそういうことを感じることが少ないように思われる。奇抜なトリックやどんでん返しなどが少ないせいだろうか。どこにでも起こりえそうなそんな話なのに、なぜだか惹きつけられる。
    砂の器というタイトルの理由が上巻だけではまだ深くわからない。ただ砂のイメージから、さらさらと流れていってしまう具体的な形を伴わないもの、という予測を立てている。下巻を楽しみに読みたい。、

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    2024年11月18日
  • 花実(かじつ)のない森~松本清張プレミアム・ミステリー~

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    秩父をドライブ中、たまたま山中で男女のカップルを乗せて美しい女性と容姿が掛け離れた男性を羨ましく思いストーカーまがいの追跡が始まる。
    主人公梅木隆介の物好きな追跡、推理でこの物語が成り立っているので人間の好奇心に心から恐怖を覚えます。
    結末としてはどうと言う事はないのだが、謎が解けてみると何だかなぁという感じ。
    古い小説ですが古さを感じない、非常に読みやすいです。

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    2024年11月18日
  • 高校殺人事件

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    松本清張唯一の青春推理小説、とのこと。ただ読んだ感じ、高校生が主役になっているだけで、世間一般的に言われている青春小説だと思って読むとちょっと違うなと感じてしまう。
    舞台が武蔵野になっているのだけど、武蔵野を表面的に描くのではなく、多分自分の足で実際にその土地を歩いたんだろうなと思わせるところが所々あった。松本清張作品のこのリアリティがやっぱり好きだなと思う。

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    2024年11月10日
  • 点と線

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    昔の作品であり、これを参考に作られた作品も多くあると思われるため、トリックなどは比較的思い浮かびやすい。時間や場所のトリックなどもとても丁寧に説明されており、文章のわかりやすさも相まってすぐに読み終えることができた。

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    2024年10月22日
  • 点と線

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    ネタバレ

    とにかく文章が綺麗。
    倒叙ミステリで、一つ一つの障害を丁寧に取り払っていく過程が素晴らしい。
    また古典推理小説でもあり、特に電報を使ったトリックは新鮮さと興味を惹かれる。
    時刻表トリックは私の苦手とするものだったが、なんの苦労もなく読むことができた。
    内容がキャラクターよりもミステリに重点を置いて書かれているのも良かった。
    純粋な推理小説だったと思う。

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    2024年10月11日
  • 点と線

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    疑問を一つひとつ潰していき、答えに辿り着く過程が丁寧で面白い。
    あと当たり前なんだけど、あまりにも文章が上手い。特に「手紙」の日本語の美しさよ…

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    2024年10月10日
  • 砂の器(下)

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    想像してたよりも怖くなかったけど、ぞわっとする場面が何個かあって、刑事が徐々にヒントから解決に導いていく過程が読んでいてとても面白かった。
    殺害された理由は想像してたものとはかなり違って驚いたけど、三木謙一さん、とても良いひとだったんだな。
    たしかに、昭和の話だから、令和っ子の自分からするとあっさりとしてて実感が湧きづらい。けど当時の人だともっとぞわっと来るものがあったのかな

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    2024年09月26日
  • 黒い福音

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    ネタバレ

    上手いな〜〜描き方

    官能小説じゃねーかと思ってたら怖い話じゃん…書き方が客観視点なのが救いがなくて怖い

    これは神を信仰する宗教をディスった話?
    ミステリーって著者の考えが出てこないという点で怖い、サイコパスみたい
    松本清張って何を書きたい人なの?

    やっと捜査始まるんかい!!

    ランキャスター氏が世津子を襲うって、普通だったらわざわざ自分の手を汚すようなことしないと思うけど、そういうことが罷り通ってた時代ってことなんだろうな…

    実際にあってお蔵入りになったってのがやだなあ
    そうゆうものにメスを入れる感じで書いたわけね

    "実際犯罪の新解釈"っていうジャンルがあるのか…

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    2024年09月27日
  • 点と線

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    昔の小説ですが引きを取らない面白さだと感じました。アリバイ崩しの小説ということで時刻表を巧みに用いて推理を組みたてていく様は読み応え抜群でした。
    物語の途中で犯人が確定されている状態ですが、事件の真相とそこに至るまでのひらめきも含め良かったです。

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    2024年09月23日
  • ゼロの焦点

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    謎解きの要素にではなく、犯人の殺害動機に深い余韻を残す作品。そこに深みを出しているのは、まず時代背景であり、犯人としての語りは無く、冬の荒海に代弁させているところにこの作品の凄みを感じた。

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    2024年09月19日
  • 死の発送 新装版

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    トリックをあれこれ考えるのは楽しい。
    けれど、今回は少しごちゃごちゃ入り組んでいて続けて読まないと分かりにくくなった。

    私は松本清張の書く女性が好きだから、今回は少し満足度が低かったかな。(女性登場人物は、玉弥と店員さんくらい)

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    2024年09月18日
  • 小説日本芸譚

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    数々の日本史に残る芸術家に関する短編小説。
    何を成し遂げたか、というよりも、人間性に迫っていくところが面白い。
    もちろん、具体的なところは、想像でしかないわけだが、それをうまく作り込んでいる。

    例えば、一流の芸術家だとしても、世代交代というものに思い悩むことがあるだろうし、素晴らしい芸術家ほど、精神的に脆弱であり、二重人格であるかもしれない。

    また、ここで取り上げられる芸術家は、歴史上は、表面的には取り上げられる機会が少ないのかもしれないが、例えば、茶道家などは、政治とも深く関係があったわけで、そのような史実を学ぶ上でも有益なヒントを与えてくれる。

    ただ、どうしても短編小説なので、ここか

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    2024年09月15日
  • なぜ「星図」が開いていたか―初期ミステリ傑作集―(新潮文庫)

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    「清張以前」「清張以後」という表現が面白い。確かに、なぜ成長にはまったかと言えば「トリックの面白さ」より「人間の心理を突く、動機を探っていく」所に酷く惹かれたと断言できる。

    文庫本の裏表紙にも「誰もが持ちうる後ろ暗さや焦り」をち密に張り巡らしていく成長の作品は他の追随を許さない。

    サスペンスドラマの原作に欠かせなかったといわれるけれど、個人的に言えば「原作を貶めただけで、低レベル」の記憶しかない。その主役級に引っ張りだことなった男女タレントは見るのもいや(笑)

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    2024年09月10日
  • 黒革の手帖(下)

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    読み終えて上手い話で人を安易に信じてはいけないと思ったけど、これは騙されるよな。
    ただ話の辻褄が綺麗なくらい合っていくので、途中からもしやこれはどんでん返しの復讐劇が始まるんだろうなとも思っていた。
    作者も間違いなく銀座でタバコの煙を燻らせながらバアでお酒をセンセーって言われながら飲んでいた筈だ。
    実在のホステスにほのかな恋をし、結局実らなかったものだから恨み節で、実際では何も出来ないので、小説の中でどん底に落ちる恐怖を与えてやろうっていう復讐劇だったのかもしれない。
    もしくはホステスから様々な悪い事例を聞いていて、それらをヒントにして書いたのかな。
    怖かったけど面白かった。

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    2024年09月07日
  • 張込み―傑作短編集(五)―

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    人はふとしたきっかけで道を見誤る。そこに気づくのか否か、それとも気づいても引き返せない倫理の欠如か、罪は静かに加速する。松本清張の短編はそれぞれ終盤の畳み掛けが圧巻である。もはやバッドエンドに向かう必至が人の業の深さに通底する。欲は怖さを兼ね備えている。表題以下珠玉の短編集。見とるぞ、見とるぞ…

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    2024年09月05日
  • なぜ「星図」が開いていたか―初期ミステリ傑作集―(新潮文庫)

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    顔☆☆☆☆
    殺意☆☆☆☆
    なぜ「星図」が開いていたか☆☆☆☆
    反射☆☆☆☆
    市長死す☆☆☆☆
    振込み☆☆
    声☆☆☆☆
    共犯者☆☆☆☆

    ミステリ小説は好きですが、松本清張作品をガッツリ読んだのは今回が初めてでした。
    ミステリとの出会いが江戸川乱歩、横溝正史だったので、その対抗としての社会派ミステリ代表・松本清張を避けていた感じです。

    ただ読んでみると、どの作品もしっかり作り込まれていて、ひねりもあり、面白かったです。

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    2024年09月08日
  • 駅路

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     【松本清張読み返し7冊目】
     2024-8-26(月)松本清張『駅路』傑作短編集(六)を読み終えました。この短編集全6巻は、松本清張の短編作品を現代小説・歴史小説・推理小説に分けて、3つの領域を各2巻にまとめたものです。本書は推理小説分野の第2集で、傑作短編集全6巻の最終巻でもあります。

     読売新聞の「松本清張 今日的意義問う」「分析する書籍刊行続く」という見出し記事で取り上げられていた『松本清張の昭和史』と『松本清張はよみがえる』を読んだのをきっかけに、松本清張作品を読み返そうと思いたちました。本書で7冊目です。学生時代に松本清張の作品はかなたり読んだと思い込んでいたけれど、読み返してみ

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    2024年08月28日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    人間の弱さとそんな人間を生きさせる希望とそれを支える愛。それは少しずつなんとか倒れないように、それでも少しでも良い体勢になるように努力をするが、やはりいずれ崩れてしまう。その滅びの美しさ、怖さが凝縮された小説たち。どの作品も徐々に崩壊していく登場人物たちの世界が愛おしくなるほど哀しい。

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    2024年08月27日
  • なぜ「星図」が開いていたか―初期ミステリ傑作集―(新潮文庫)

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    学生時代に松本清張にハマって読んでたことがあるのですが、数十年ぶりの再読です。自分の立場や環境が変わると感じ方も違いますね。

    倒叙ミステリー多めの短編集です。ザ・昭和な風景でタバコや愛人を囲う金持ちがバンバン出てきます。でも不思議と今読んでも面白いです。

    トリック重視ではなく、追い詰められて犯罪を犯した人間の心理描写が、清張の色褪せない面白さだと思います。読者が犯人になって追いつめられるドキドキが味わえます。今でも頻繁にドラマ化されている理由が分かる気がします。

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    2024年08月26日
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 6 社会派ミステリ

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    短篇ながらどれをとっても味わい深い。さすが社会派ミステリーの松本清張である。時代錯誤を全く感じさせない奥深さがあると思う。

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    2024年08月20日