松本清張のレビュー一覧

  • 武士くずれ 松本清張歴史短篇選

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    歴史短編集で4作品。
    家康を中心とした話が多いが、相変わらず重みがすごい。「武士くずれ」は山本周五郎の雰囲気に少し似ている気がする。
    全体を通して権力と武士の苦悩について考えさせられる。

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    2014年08月12日
  • Dの複合

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    東経135度
    北緯35度
    この地点を取材旅行で赴く作家・伊瀬と編集者の浜中。
    そこで見つかった白骨死体。次々と起こる殺人事件。
    この経度・緯度には恐るべき秘密が隠されていた。
    スリリングで面白い、昭和の雰囲気を感じられるミステリーだった。

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    2014年08月08日
  • 小説日本芸譚

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    短編小説集。
    松本清張作品の中で、私のイチオシ!

    この短さでよくここまで深い話をまとめたな、と感銘を受けた。引き込まれる。
    一つ一つとても読み応えがある。

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    2014年07月12日
  • けものみち(上)

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    鬼頭洪太の存在は、政治的な黒っぽい雰囲気の中に影絵のように泛んでいる
    /この一文だけでも、松本清張節が感じられる。

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    2014年04月15日
  • わるいやつら(下)

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    下巻はぐいぐい読めたなあ。
    絶対これ、あとで何か一波乱あるだろ、っていう所を主人公が見逃していてもどかしい。
    主人公も十分悪いやつなのだが、ついつい肩入れしてしまう。
    シンプルな文章が余計に面白くしていると思う。

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    2014年03月15日
  • 球形の荒野 新装版(下)

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    外務省一等書記官の工作。自分を捨て大義をとる。この硬質なストーリーに女性と自然を掛け合わせ完成させた。清張凄い!14.3.12

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    2014年03月12日
  • 奥羽の二人

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    短編なのでとても読みやすかったです!!
    ただ1つの話を読み終わった後はどこかやるせなさというかズンッと気持ちが重くなりましたι

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    2013年12月14日
  • 共犯者

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    時代背景がよくわかる描写で面白い。松本清張の作品は場面が浮かび上がってくる印象。
    「共犯者」「恐喝者」「潜在光景」「典雅な姉弟」・・・・
    「潜在光景」はドラマ化されたことがあった。

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    2013年11月21日
  • けものみち(下)

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    裏切りだらけ。裏社会の大物と彼を取り巻く人々のきちゃない世界。
    松本清張は毎度ながらラストがすごい。

    ちなみに国鉄下山総裁事件を明らかにモチーフにしたくだりなんかもあったりする。

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    2013年10月03日
  • 或る「小倉日記」伝―傑作短編集(一)―

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    ネタバレ

    初めて読んだ松本清張の本。或る「小倉日記」伝が目的だったが、最近読んでいる、ある意味読みやすい日本語とはまた違った、重みのある文章の良さにドキドキしながら読みました。どの物語も嫉妬。読んでいて苦しくなるような文章であったけど、これが人間らしい。人は喜びに対して貪欲だし、その代償なのか、人は自分で自分の身を滅ぼしていく。これは誰のせいでもないのだなぁと思う。それを受け止めながら、正直に生きていく、まともに。自分に正直だからこそ自分勝手な人たちについて行く相方もまた強さを持っている。私なら逃げてしまうと思うけれど、辛抱強く人を支えるのもかっこいい生き方な気がした。
    或る「小倉日記」伝、私は耕作は幸せな人生の最期ではなかったかと思う。長生きして、もっと聞いて回りたかっただろうと思うけど、彼の書き上げる小倉日記を読んでみたかったけれど、小倉日記の発見を知らずにいられたことは幸せだったと思う。耕作が聞いて回った話を知りたい。きっと鷗外自身の書くものと違う話があっただろうから。

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    2013年09月11日
  • 天保図録1

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    古本で購入。全5巻。

    天保改革期を舞台にした歴史小説。
    決まった主人公のいない群像劇だけれども、“妖怪”鳥居耀蔵の個性が際立つ。

    とにかく彼の悪党ぶりがすごい。
    僕は耀蔵が主人公のピカレスク小説として読みました。
    耀蔵に感情移入しているもんで、打倒・鳥居を志す人々の動きが小賢しく見えてしまうほど。

    文庫にして5巻の長編ですが、権力や利益を巡り、自己の保身に汲々とする人間たちの欲望渦巻くオモシロ小説です。

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    2013年07月23日
  • 砂漠の塩

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    不倫の男女がカイロで落ち合う。妻を追う夫。女から消えない贖罪の意識。イスラム教の神の存在とダブる。終章への流れが感動的。中東の描写も著者が行ったと思われるほど緻密でリアル。清張の作品のなかでも一押し。13.3.17

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    2013年03月17日
  • 十万分の一の偶然

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    清張作品で一番好きな作品です。次点は『三面記事の女』。浪人当確したときヒマで家にあった清張全集のこの作品を読んで、今まで本なんて、感想文のため以外読んでこなかった人生に、読書の楽しさ、面白さを教えてくれた作品です。

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    2012年12月15日
  • わるいやつら(下)

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    ある意味、予想通りの展開ですが、最終行まで楽しめます。
    医者による完全犯罪への視点が斬新!!
    いちばん「わるいやつ」は誰かな?

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    2012年11月25日
  • わるいやつら(上)

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    久々の松本清張。
    戸谷はもちろん「わるいやつ」なのだが、どこか憎めない。
    さらに上をいく「わるいやつ」が出てくるくるのか下巻に期待。
    しかし、Nシステムがある現在、戸谷は上巻で逮捕ですね。

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    2012年11月07日
  • わるいやつら(下)

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    終わり近くになって結末が見えてくるのですが
    文章が淡々としており
    話の進みもなんとなく予想できるのですが
    内容が異常、登場人物の言動が異常なため
    簡潔な文章が面白さを余計に引き立てていると感じました。

    下巻の登場人物で怪しいのが
    主人公とその友人の弁護士。
    主人公を取り巻く女たちも怪しいのですが…
    特に死んだはずの女が生きているという部分は。
    やはり主人公と弁護士、この二人の行動が下巻の見どころかと思います。

    しかし、だれが本当に悪い奴かは
    本を閉じるまで誰もわかりません。
    読めば読むほど面白さを増す松本清張の作品です。
    最後のどんでん返しのような結末は
    やはり読んでみなければわからない面白さです。

    松本清張と聞くだけで少々とっつきにくいイメージを持つかもしれませんが
    思いきって読んでみてください。
    ハマります!

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    2012年10月21日
  • わるいやつら(上)

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    ドラマでやっていたようですが
    実際に原作は読んだことがなかったので
    古本屋さんで買って読んでみました。

    タイトルそのもので、登場人物は全員「悪人」です。
    話の流れは非常にわかりやすいのですが
    本当の「ワルイヤツ」は…上巻ではまだまだわかりません。

    人間の私利私欲からどんどん悪の底なし沼にはまっていく様子が
    非常に面白く、読むのを止めるのが惜しいくらいです。

    主人公の医者の男と
    この男を取り巻く女が4人
    そして、弁護士の友人

    どの登場人物も怪しいのですが…
    ひとりの若くて綺麗な女の腹黒さが気になりました。
    下巻が楽しみです。

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    2012年10月21日
  • 水の炎

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    松本成長の得意な鬼畜男、が出てくる作品。
    それと対比するように美しい花のごとき
    女性が出てくるのです。
    ちなみにそれが、鬼畜男の妻。

    彼女は有無も言わさず
    鬼畜男の陰謀煮から娶られていきます。
    そしてその中では想っていた人の
    死すらあるのです。
    もし彼女に「決断力」があったら…

    ただし、この鬼畜男に
    最悪の制裁がくるのは
    まさに爽快そのもの。
    諸悪がきられていくそのさまは
    まさに「爽快」

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    2012年08月01日
  • 神と野獣の日

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    東日本大震災を重ねながら読んでしまう。人間って追い詰められたらどうなるのか、こうなるのか。とても短くスピード感もある本だけれど、内容は濃い。

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    2012年03月25日
  • 黒い画集

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    今は亡き松本清張の推理短編集。
    長編作品は『砂の器』や『点と線』『ゼロの焦点』など、
    読み応えのある推理小説が数多くありますが、
    ファンとして忘れてならないのはこの短編集だと思います。

    淡い恋心を踏みにじられ衝動的に起こした殺人『天城越え』や、
    綿密な計画をたて相手にストレスと疲れを与え、
    山での遭難にみせかけた殺人事件『遭難』をはじめ、
    『証言』 『坂道の家』『紐』 『寒流』 『凶器』 etc。

    今読み返してみても、どれもこれも
    人間というものの弱い心理が浮き彫りにされた小説ばかりです。
    しかも事件の発端から、
    登場人物の心の動きが手に取るように描かれていました。

    派手なアクションや武器もないこの推理小説集には、
    物的証拠と地道な聞き込み調査で
    気長に事件を捜査する刑事達が登場します。
    さすがに新聞記者出身の作者は、
    事件のトリックやアリバイも描写が細かい。
    現場を見て推測する刑事達にも親しみがもてるのです。
    小説の中の小道具や背景も懐かしい。
    作者が全盛期だった
    「昭和」の時代そのものがたっぷりつまっています。

    そういえば、もし「平成」の世に松本清張がまだ生きていたら、
    彼はどんな推理小説を書いたでしょう。
    ダイヤル式黒電話はなくなり、
    刑事たちの連絡方法は、片手で操作するスマートフォン。
    時刻表を見比べてで綿密にたてていたアリバイは、
    携帯やPCのナビゲーションソフトで簡単にできてしまう。
    極めつけは、証拠物件のDNA鑑定で、すぐさまわかる被害者や犯人。
    現代はスピーディーな事件の解決が臨めるのです。

    今はそういう事件をもとにした推理小説も多数あり、
    それはそれで面白いのですが、時には
    事件関係者の心理や犯人捜しをじっくりと書き綴った、
    職人わざの「和菓子」のような推理小説が読みたくなります。
    松本清張の平成版推理小説、読んでみたかった・・・。

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    2017年11月09日