【感想・ネタバレ】黒い画集のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月31日

「日常」を舞台にした7篇の中短編集

心理的な対決を描く「遭難」
二転三転の展開に息を飲む「寒流」
アリバイ崩しの傑作「紐」
純情な中年男の愚かさと転落「坂道の家」

昭和的推理小説の世界にどっぷり浸かれる600ページ。古本屋で見つけたら即買いです

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Posted by ブクログ 2023年08月11日

ようやく読み終わった!
というのも、分厚くてボリュームまんてん、そして物理的に重い!!

松本清張の本を読んだのは初めてだったのですが、スラスラ読めてしまう面白さでした。
短編7作という贅沢な内容!

手に取ったきっかけは、60年から61年にかけて公開された映画「黒い画集」シリーズ三作を観たことでし...続きを読むた。
「遭難」を原作とした「ある遭難」の脚本で、好きな映画監督の1人である石井輝男が参加していたことを知り鑑賞。
(「あるサラリーマンの証言」は橋本忍が脚本!)

松本清張は有名だし、たくさん映像化もされているけど、やはり昔の作品な上分厚いので読み切れるかなと少し不安がありましたが、読み始めると夢中になってしまいました。

7作とも愛憎渦巻く事件で、理性を飛び越えた衝動が人生を狂わせる、恐ろしくも、のぞき見ずにはいられない、そんな短編集でした。
面白かったので、松本清張の他の作品も読んでみたいなと思いました!

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Posted by ブクログ 2022年07月10日

「松本清張」の短篇集『黒い画集』を読みました。

『聞かなかった場所』、『或る「小倉日記」伝 傑作短編集〔一〕』、『張込み 傑作短編集〔五〕』に続き「松本清張」作品ですね。

-----story-------------
身の安全と出世を願う男の生活にさす暗い影。
絶対に知られてはならない女関係。...続きを読む
平凡な日常生活にひそむ深淵の恐ろしさを描く7編。
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以下の7篇が収録されていますが、、、

 ■遭難
 ■証言
 ■天城越え
 ■寒流
 ■凶器
 ■紐
 ■坂道の家

『遭難(映画タイトル:ある遭難)』、『証言(映画タイトル:あるサラリーマンの証言)』、『天城越え』、『寒流(映画タイトル:黒い画集 第二話 寒流)』の4作品は映像化作品を観たことがありましたが、いずれも映像化作品が面白かったので、原作も愉しく読めました。


『遭難』は、鹿島槍登山中に遭難した弟「岩瀬秀雄」の死に疑念を感じた姉「岩瀬真佐子」が、登山経験のある従兄「槇田二郎」に真相究明を依頼する物語、、、

パーティーのリーダー「江田昌利」の行動や判断に不信感を抱いた「槇田」は、「秀雄」の弔いを理由に、「江田」を誘い出し、二人で冬の鹿島槍に登山… 遭難時のルートや時間を再現し、偶然の積み重ねによる作為的な行為があったことを証明し、動機を含めた真相を突き止める。

しかし、「江田」の方が一枚上手だったようですね… 山岳小説としても充分愉しめるクオリティでしたね。


『証言』は、エリート銀行員「石野貞一郎」が、殺人の容疑をかけられた自宅近所に住む男「杉山孝三」が無実であることを証明できるアリバイを知りながら、自分の保身のために証言を偽る物語、、、

不倫を隠すために嘘の証言をするが、結局、嘘は嘘に復讐されるというオチ… 実際に在りそうな物語だけに怖いですねぇ。


『天城越え』は、印刷業を営む男性が、三十数年前の少年だった頃に家出をして歩いて天城越えをしていたときに遭遇した事件を回想する物語、、、

天城峠の道を湯ヶ島方面へ引き返した少年の気持ち… わかるような気がしますね。

登場人物が限られているので、真相はある程度予想できる展開ではあるものの、やはり真相を知ったときはショッキングでしたね。

回想する物語でありながら、当時、捜査に携わった刑事の執念の物語でもありました。


『寒流』は、某銀行の支店長「沖野一郎」が、上司である常務の「桑山英己」に愛人「前川奈美」を横取りされてしまう物語、、、

「沖野」は総会屋等を使って「桑山」への復讐を準備するが、狡猾な「桑山」が一歩先回りして「沖野」の計画を未然に防止… 「沖野」は、社内で暖流である派閥から外れ、寒流に押し出されてしまう。

しかし、「沖野」は、元秘密探偵社の「伊牟田博助」と組んで「桑山」の愛車キャデラックを使った罠を仕掛ける… スッキリするエンディングでしたが、良く良く考えてみると、「沖野」の行動も家族の視点からは悪行なんですよねぇ。


『凶器』は、物的証拠(凶器)が発見されないことから、容疑者を追い詰めることができなかった、ある小さな村で起きた殺人事件を描いた物語、、、

時効後に刑事が凶器に気付くのですが、それは意外なモノだったですねぇ… まさか、凶器を村人や刑事で食べていたなんて。

真相が判明する最後の三行が面白かった… 短い作品でしたが愉しめましたね。


『紐』は、多摩川の河原で絞殺死体で発見された岡山(津山)の神主「梅田安太郎」の死の真相を巡る物語、、、

首に四重に巻かれたビニール紐が丁寧に巻かれていたり、死後仰向けにして一定時間を経過後にうつ伏せにされていたり、両手足が日本手拭いでくくられていたり… 等々、様々な特徴があったが、犯人を特定するまでに至らなかった。

「安太郎」殺害前から行方不明となっており、心配して上京していた妻や、「安太郎」が身を寄せていた姉夫婦にも嫌疑がかかるが、それぞれには完璧すぎるアリバイがあったのだ、、、

その後、「安太郎」には多額の保険金がかけられていたことが判明し、再び、妻や姉夫婦に嫌疑が… 生命保険会社の調査課は妻と義兄の共謀だったと推理するが、それを受けた警察では妻と姉と本人の共謀と推理、そして真実は… 最後の四行で判明する結末には驚きましたねぇ。

この事件そのものが、殺された夫が、ある人物を陥れるために仕掛けた計画だったとは… 命を懸けた復讐ですね。


『坂道の家』は、キャバレー勤の若い女性に嵌ってしまった四十代の男性が、情痴の道を転がり落ちて行く物語、、、

吝嗇で僅かな出費も惜しんで、コツコツと貯めた財産を、一人の女のために使い込み、店も家族も捨て、そして命まで奪われる… 読んでる側の立場だと、何でこんなことになっちゃうんだろう、もっと早く立ち直れたんじゃないのかなぁ… と感じるのですが、愛憎や嫉妬、情念の入り混じった当事者には、そんな余裕はないんでしょうね。

人生なんて、脆いものですねぇ。



既知の作品が多かったけど、全編愉しめました、、、

短篇、中篇合わせて700ページ以上… 量的にも読み応えがありましたね。

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Posted by ブクログ 2022年06月17日

全編面白かった。
本書の主人公は「女」で踏み外す男ばかりである。
基本的にはモテない男が金目当てで近づいた女に毟られる展開だ。真面目に生きて来た冴えない男が、ふとした切っ掛けで女に溺れ、それを隠そうとしてドツボに嵌ったり、自分が浮気しているのに嫉妬したり、とても人間臭い物語ばかりだ。
一言でいうと「...続きを読む格好悪い」男たちの藻掻き苦しんだ様を描いている。世間ではサスペンスのジャンルに入っているようだが、コメディーとして読める作品もあった。

とにかく格好悪い。格好悪い男たちの悪あがき小説である。

●遭難
同僚三人の登山で一人が遭難で死亡。当初は事故とされていたが、死亡した同僚の従兄が同じコースを登山したいと相談してきた。登山に誘ったリーダーの男は承諾するが…。

●証言
愛人の家を出たところで偶然近所の住人に出会った主人公。後日、その住人が殺人容疑で逮捕されたことを知る。主人公が見かけた時刻が犯行時刻と重なっていたため、アリバイ証言を求められる。しかし不倫を隠したい主人公は見ていないと嘘をつくのだった…。

●天城越え
家出した少年は天城峠で一人の女と出会う。途中まで同行していたが、女は流れ者の土工と用があると言い出し、少年を一人で先に行かせるが…。翌日、土工は死体で発見されたのだった。

●寒流
真面目な銀行員の主人公は料理屋の女将と不倫関係になるが、上司の役員に寝取られる。不倫相手に嫉妬した銀行員は上司と女将に横恋慕するが、左遷されてしまうのだった。復讐に燃える主人公は興信所を使い、不倫の証拠を集め始めるが…。

●凶器
ある農村で頭を割られた死体が発見される。容疑者に言い寄られていたシングルマザーが浮かぶが、凶器とみられる鈍器は家の中からは発見されず…。

●紐
河原で後ろ手に縛られた絞殺死体が発見される。当初は金の問題で犯罪組織に殺されたと見られていたが、担当刑事は死体の男の妻に違和感を感じて捜査を始める。しかし容疑者とされた妻は鉄壁のアリバイがあった。死体はなぜ仰向けからうつ伏せに裏返されたのか、丁寧な紐の締め方はなぜなのか?

●坂道の家
吝嗇で真面目な雑貨屋の男がホステスに嵌り、家庭も蓄財も仕事も失ってしまう。残り僅かな貯金を下ろし、ホステスと暮らすようになるが、男はホステスの家の風呂場で死体で発見されるのだった…。

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Posted by ブクログ 2018年11月26日

短編七編のうち四編までが、男と女の愛憎を描いている。
一般論として、女の嫉妬は時として激しいが、男の嫉妬は醜悪に見える。
と、つくづく思わされたのが「坂道の家」である。
全体的には、男には男の立場の秘密、女にも同様に持ち合わせているのです。
自らの安全と出世を願う人たちは、誰しもが持っている不透明な...続きを読む部分を、見せかけのアピールで透明性を保つことで、組織の中で安心感を与え出世コースを辿るのであろうが、少しでも不透明な部分を見せてしまうと排除されてしまう。

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Posted by ブクログ 2017年11月09日

今は亡き松本清張の推理短編集。
長編作品は『砂の器』や『点と線』『ゼロの焦点』など、
読み応えのある推理小説が数多くありますが、
ファンとして忘れてならないのはこの短編集だと思います。

淡い恋心を踏みにじられ衝動的に起こした殺人『天城越え』や、
綿密な計画をたて相手にストレスと疲れを与え、
山での...続きを読む遭難にみせかけた殺人事件『遭難』をはじめ、
『証言』 『坂道の家』『紐』 『寒流』 『凶器』 etc。

今読み返してみても、どれもこれも
人間というものの弱い心理が浮き彫りにされた小説ばかりです。
しかも事件の発端から、
登場人物の心の動きが手に取るように描かれていました。

派手なアクションや武器もないこの推理小説集には、
物的証拠と地道な聞き込み調査で
気長に事件を捜査する刑事達が登場します。
さすがに新聞記者出身の作者は、
事件のトリックやアリバイも描写が細かい。
現場を見て推測する刑事達にも親しみがもてるのです。
小説の中の小道具や背景も懐かしい。
作者が全盛期だった
「昭和」の時代そのものがたっぷりつまっています。

そういえば、もし「平成」の世に松本清張がまだ生きていたら、
彼はどんな推理小説を書いたでしょう。
ダイヤル式黒電話はなくなり、
刑事たちの連絡方法は、片手で操作するスマートフォン。
時刻表を見比べてで綿密にたてていたアリバイは、
携帯やPCのナビゲーションソフトで簡単にできてしまう。
極めつけは、証拠物件のDNA鑑定で、すぐさまわかる被害者や犯人。
現代はスピーディーな事件の解決が臨めるのです。

今はそういう事件をもとにした推理小説も多数あり、
それはそれで面白いのですが、時には
事件関係者の心理や犯人捜しをじっくりと書き綴った、
職人わざの「和菓子」のような推理小説が読みたくなります。
松本清張の平成版推理小説、読んでみたかった・・・。

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Posted by ブクログ 2011年03月02日

人間の業による様々な罪を、どこかあきらめからくるやさしさにも似た客観的な視線でひも解き綴る短編集。素晴らしかった。
「遭難」「坂道の家」が特に印象的。

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Posted by ブクログ 2010年03月04日

なんだか有名な気がスル「天城越え」はこちらの短編集に収録されてますね
私のお気に入りは最後の「坂道の家」
ネチッとしたお話だけれど、松本清張作品の中でも5本の指に入る位に好みのひとつ
男にとっても、女にとっても、なるべくしてなってしまったような結末を最後の台詞でぐっとしめていて印象深い

殺人をおか...続きを読むしてしまうまでの過程を特に【男と女】と【特別ではない何気ない生活感たっぷりの日常】にしぼり描き出している、松本清張作品の新骨頂のような短編集

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Posted by ブクログ 2023年09月23日

「証言」より
「この世がことごとく不合理な虚線の交錯に思われた。私生活が偶然にその網の目の中にはいり、個人の生涯を意地悪く破綻させるように思われる。」
「遭難」
可能性の犯罪を追求した大傑作、最後の最後まで分からずそこが魅力です。

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Posted by ブクログ 2018年10月01日

浮気や不倫が発端で破滅の道へ。。そのなかでも「遭難」や「天城越え」はともかく、「寒流」や「坂道の家」は読んでて痛々しい。

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Posted by ブクログ 2017年07月31日

「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「凶器」「紐」「坂道の家」の七つ短編が収録。昭和33年から昭和35年までの間に「週刊朝日」に連載された作品らしい。
確かに、昭和、安保闘争の頃の社会・世相が舞台になっているのを感じるとともに、七編のうち四編が男女の「浮気」が主題になっている。

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Posted by ブクログ 2017年06月24日

安定のミステリー。

男女の、社会での嫉妬、人間の末恐ろしい感情や行く末など読めて、ゾッとした。

しかしこの人間の感情は誰しもがあるものであり、それによって人生が変わるかも。

そういうところが見れたので、怖いと同時に心理描写がやはり上手いと感じた。

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Posted by ブクログ 2017年05月15日

松本清張作品だが、社会派と言うよりは「奇妙な味」系の短編集。いずれも読み応えのある作品だが、「凶器」のブラック感が特に印象に残った。

「遭難」
前半は、山岳雑誌に掲載された道迷い遭難事故の手記。後半は、その時のリーダー江田が被害者の姉の依頼で従兄の槙田と弔い山行に出掛ける様子が江田の視点で描かれる...続きを読む。後半は倒叙系に変わって、二人の心理戦を描いたサスペンス小説。山岳小説としても楽しめる作品。

「証言」
会社や家族に内緒で元部下の女性をかこって逢い引きを重ねる石野。その帰りに近所の住人と会ったばかりに厄介事に巻き込まれる。「人間の嘘には、人間の嘘が復讐する」という結末。

「天城越え」
主人公が家出をして、天城越えをしようとするも断念し、引き返す際に魅力的な女と出逢い、その女と別れるまでの印象深い体験談が綴られる。年月が経ち、印刷工になった主人公のもとに、警察からその当時に起こった事件資料の印刷を依頼される。その資料が紹介されるとともに、意外な真相が明らかに。

「寒流」
主人公沖野は、大学の同期であり、銀行での上役にあたる桑山に恋人奈美を奪われ、仕事でも地方支店という”寒流”に左遷され、復讐を果たそうと画策するが、何度も苦い思いを味わう話。沖野は無用な執着に捉われて、エネルギーを使うところを間違えていると感じる。ラストはちょっとあっけなく、物足りない。

「凶器」
九州の田舎の村で見つかった撲殺死体。容疑者の女が浮かび上がり、凶器の「丸太ン棒のようなもの」を探すが、見当たらない。刑事は三年後にふとした出来事から、その凶器に思い当たる。最後の一行のブラック感がすばらしい。

「紐」
多摩川の川原で見つかった男の変死体。その妻の鉄壁のアリバイ崩しの話。最初は刑事視点で、途中から保険会社の調査員の視点で、調査の過程が描かれる。真相自体は想定の範囲内であったが、死体の両面の死斑の謎、最後に明らかになるある人物の真意が面白い。

「坂道の家」
キャバレーで働く若い女とひょんなことで知り合った中年男がその恋にのめり込んで、身を滅ぼしていく話。騙される男の哀れさが痛切に描写されている。真相発覚に至る手掛かりが工夫されている。

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Posted by ブクログ 2016年07月14日

ラジオで紹介された小編の主人公と同姓である事がキッカケになって購入したもの。

残念ながら、本編中一番ショボい役柄だった…

松本清張は点と線以来、2冊目。作者の風貌からあまり興味を持っていなかったのだが、今回比較的小編という事もあり、最初から最後まで飽きる事なく読めた。

殆どの事件が、オトコとオ...続きを読むンナの関係、特に不倫関係から発したもので、余りにも年の割にウブな男共にハラハラしたりしながらも楽しめた。

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Posted by ブクログ 2016年04月17日

7つの短編・中編が収められている。
読みたかったのは「遭難」。
会社の山仲間3名で登山に出かけたところで遭難が発生。疲労凍死で1名が亡くなってしまう。
その死因に疑問を持った親族による追及が始まる。
あっと驚く結末に。

その他は、不倫ものが多いかな。それなりに面白い作品が入っています。

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Posted by ブクログ 2014年08月25日

「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「凶器」「紐」「坂道の家」の7編を収録。
銀行内での権力、上下関係を描いた「寒流」、中年になって若いホステスに入れあげてしまう「坂道の家」が面白かった。

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Posted by ブクログ 2014年07月25日

「天城越え」を読んでみたくなり購入。
誰かを「怪しい」と思いながら読みつつも・・・
方法は当初より明かされているので動機を探る「遭難」、
殺人はいつ誰に起こるのかと思いながら読む「寒流」、
単純に欲や怨恨では済ませず一ひねりの「「紐」、
と楽しむことができる。

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Posted by ブクログ 2014年05月12日

読み応えのある短編集。
天城越えや紐はドラマ化もされている。
どれも松本清張らしい短編。
坂道の家が、特に面白かった。
遭難も登山しながら読んでいるような気持ちになりながらも、はらはらする展開に進んだ。
やっぱり松本清張は面白い。

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Posted by ブクログ 2012年12月31日

「天城越え」は映画で、「証言」はラジオの朗読で知った。人に言えない秘密をもっているものだが、暴かれる不安、葛藤が鋭く表現されている。清張作品の真骨頂とも言える一冊。13.1.1

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Posted by ブクログ 2010年05月23日

全ての短編がスリリング。
結末は最後までわからない。

昭和の風俗(まじめな意味)の勉強にもなる。

面白かった。

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Posted by ブクログ 2021年03月27日

冒頭の「遭難」を読みたくて借りた。
松本清張の本は「黒革の手帳」以来だが、今回は短編集だが、一つ一つが手の込んだミステリーだった。
遭難は冬山登山の描写がリアルで、遭難の場面描写はぞっとした。
しかし昭和30年代前半に書かれているということで社会的な背景が古く、男女関係に関しては少し不快な思いもした...続きを読むが、町の様子や駅の様子なども当時の状況も古く(当たり前だが)、よく知っている駅の周りの描写が、話の筋とは別にとても興味深かった。

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Posted by ブクログ 2015年04月28日

短編集。
殺人を暴かれそうになり返り討ちにしちゃったり、浮気をひた隠しにするために無実を証明する決定的な証言をせずにしっぺ返しを食らったり、ちょっと毛色の変わった組み立てが面白く、さすがは松本清張と感じた。
読んでない本がいっぱいあり、それはとりもなおさず楽しみがいっぱいあるってこと。

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Posted by ブクログ 2010年07月17日

「天城越え」が入ってるのはこれか。黒いなあ…
登場人物が容赦なくぼっこぼこにされる作品に、気分が暗くなる。
救いがないというか。

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Posted by ブクログ 2010年02月14日

人間の心の内面に根ざした、どうしょうのない感情から生じる殺意
遭難◎  証明  天城越え◎  寒流  凶器  紐  坂道の家◎

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